通訳案内士資格が自由化されたことによって資格保持者が得たメリット

今年から通訳案内士の資格が自由化されました。

去年までは報酬を得て外国人を外国語で案内する仕事は通訳案内士の資格を持っていなければならなかったのですが、もはやその規制は無くなりました。誰でもガイドしてOKです。

では通訳案内士資格を持つ意味は何なのかと言うと、いわゆる名称独占の効果があるらしいです。資格保持者のみ、自分のことを通訳案内士や通訳ガイドと名乗ることができるという意味です。なんかありがたみが薄いですね…。

基本的には、既に通訳案内士の資格を持っている人にとってこの法改正は逆風です。資格持ってない人が参入してくるわけですから。有資格ガイドは、無資格ガイドよりも優れた能力を持っていないと仕事を取っていくのは難しいでしょう。

ただ、敢えてこの自由化によって何かしら有資格ガイドも恩恵を得ていないかな、と思い、無理やりその恩恵を考えてみました。私も有資格のガイドですから、何か良いことないかな、と思ったというわけです。

1 資格の名前が全国通訳案内士に変わった

数年前から、各地で「地域限定通訳案内士」というシステムが始まりました。これまでの通訳案内士は、日本全国でガイドをすることができたのに対し、地域限定通訳案内士は、通訳案内士試験に合格せずとも、ある地域限定でガイドをすることができます。高山や沖縄にこの制度があります。

その、地域限定通訳案内士と区別をするためかどうかは分かりませんが、通訳案内士試験に合格したガイドは、「全国通訳案内士」に資格の名前が変わりました。私も名刺を作り直しましたよ。

これは、実際には前から全国でガイドすることができたので何も変わらないんですが、なんとなく資格がランクアップしたような気分になりますね。

「全国通訳案内士です。」

って名乗ると、全国?スゲー!って思いませんか?

2 無資格ガイドとの差別化になる

今回の規制緩和は、通訳ガイドの数が足りていないから、業務できる人間を増やすために行われました。ここ数年、訪日観光客ブームが続いていて、政府はこれを支援するために、障害となる規制は排除したというわけです。

よってこれからは有資格ガイドと無資格ガイドが混在して仕事の取り合いになるわけですが、そんな時、資格があると、無資格の人より多少は優遇されると思います。ガイドの需要が増えている現状を考えると、この規制緩和は有資格者にとって強ちマイナスというわけでもないかもしれません。

3 多言語のガイドに参入しやすくなるかも

今回、資格が自由化され、もちろん英語以外の言語についても無資格でガイドをしても良くなりました。

そこで、英語で通訳案内士の資格を持っていて、なおかつ他の言語の語学力があれば、その言語のガイドの仕事を受けれるのではないかと思いました。英語でのガイド資格をハブにするような感じです。

というのも、通訳案内士の資格は専門言語ごとに分かれた資格ではありますが、試験で問われる日本に関する知識や、ガイドの実務経験は、全言語で共通のものです。英語で説明できれば、あとは他の言語が使えれば同じように説明ができるはずです。またガイドとしての実務経験とは主に旅程管理的な内容になりますが、これは語学力とはさほど関係ないスキルなので、言語が変わっても同じように使えるスキルです。むしろ日本人相手にガイドや添乗員をして身に付けたスキルでさえ活かすことができますからね。

よって、英語の通訳案内士の資格を持っている人が、例えばスペイン語検定の2級や1級を持っていれば、たとえスペイン語の通訳案内士の資格を持っていなくても、仕事を得るチャンスができたのではないかと思います。英語のガイドとして実務経験があれば尚良いと思います。

語学力があれば通訳案内士試験にも当然受かるわけですが、この試験は年に1回しかなく、また出願から合格発表までの期間もかなり長いので、利便性が良くない試験なんですね。普通の語学検定ならば年に2、3回は受験できるので、面倒なガイド試験よりも、語学検定に重きを置くというのはアリだと思います。

さて、自由化されて資格の効力が骨抜きになってしまったので、半ば慰めとして、自由化による有資格者へのメリットを考えてみました。

自由化されてしまったけど通訳案内士の資格を取ってみようかな、という人は、是非私のブログの下記の記事を参考にしてみてください。2014年度の内容ですがまだ参考になると思います。

通訳案内士試験について

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