TOEICにおけるタイムマネジメント

TOEICでスコアを上げるために大事なことは何かと、多少なりともTOEICを知っている人に聞くと、

タイムマネジメント

と口を揃えて言います。近年のTOEICのリーディングセクションでは、大半の受験者が最後まで時間内に問題を解くことができません。タイムマネジメントが大事という意見は確かにその通りなんですが、時々、タイムマネジメントと別の概念を混同している意見が見られます。

それは、大事なことはタイムマネジメントではなくて、速く解くことなんじゃないかということです。

タイムマネジメントと言うと、どの問題にどれだけの時間を費やすかという作戦かと思います。

Part5に10分、Part6に9分、Part7に56分という具合です。これはPart7に1問1分かけられるので、全問解くために必要なタイムマネジメントの例と言えます。

しかし、この時間配分を実行できる人というのは、そもそも時間内に全問解き終わる英語力を持っている人ということになります。上記の例は、作戦というわけでなく、全問を時間内に解こうとして全速力で進めて行くと、結果的にそういう時間配分になるというだけの話だと思います。

これはタイムマネジメントと言うより、速く解きなさいと言っているに等しいですね。

また、解く順番が大事という意見もあります。Part5と6の後に7は、ダブルパッセージから解くという作戦をよく聞きます。

これも、全問を解こうとしてTOEICを受けている人にとってはあまり意味がありません。全部解けるかどうかの勝負なので、順番通りに問題を解いても結果はそう変わらないからです。多少、スタミナに影響はあるかもしれませんが。

ただ、近年のTOEICで全問を解けるかどうかというレベルの人は、900点を超えているぐらいの人です。受験者数から言ってごく一部の人です。500点ぐらいの受験者は、リーディングでは10問や20問、手が付けられていないと思います。

そういう人にとっては、タイムマネジメントというのは重要な作戦になります。解けそうな問題を優先的に解き、難しい問題は潔く捨てて塗り絵することが正しい戦略になるからです。具体的には、Part7のシングルパッセージの最後の2セットは難しいので捨てましょう。また、Part5や6で、分からない問題を考えすぎないことも大事です。

というわけで、タイムマネジメントという言葉の意味は、受験者のレベルによって異なります。初~中級者の人にとってはどの問題を捨てるかという問題で、上級者の人は、とにかく全部解くために頑張るということになります。

みんなで満点目指して頑張りましょう!

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