英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習英文100】のレビュー

この世界にある英会話の教材として最高なんじゃないか?と思える本を見つけましたので紹介します。

以前に同著者の、この本の前編にあたる本のレビューを書きました。

参考:『会話もメールも英語は3語で伝わります』のレビュー

前編は3語で英語を組み立てるというコンセプトを丁寧に説明した素晴らしい本でしたが、今回の『練習英文100』の方は実戦的な例文が多数掲載されていて秀逸でした。

日本人が英語を頑張って勉強して、ロイヤル英文法の文法を理解して英単語もめっちゃいっぱい覚えても、それだけでは我々は自然な英語を話すことができません。そういう従来の勉強はすればするほど、日本語を英語に翻訳する能力が上がっていくため、むしろむりやり日本語を英語に訳したようなギクシャクした英語を話す度合いが深まります。英語と日本語は文の組み立て方の発想が全然違うからそういうことになるんですね。

この本は、英語的な文の組み立て方を多数の例文で教えてくれます。そのどれもが、3語の英語をベースにしており、シンプルかつ明確に相手に言葉を伝えることができる英文です。特に私は通訳案内士という仕事をしているため、英語で色々なことを伝えなければなりません。その際、この本に載っている例文は本当に使えるものがそろっています。基本を書いたような本でありながら、プロも得るものが多いという素晴らしい本です。

例えば私は以下の例文が気に入りました。

A five-minute walk will take you to the station.
We see so many people.
We value quality.

まず1つ目の例文ですが、時間がかかると言う時、it takes とかよく言ってしまいますが、よく考えたらitが主語に出てくるのは分かりにくいです。それより無生物主語を使った方が英語的で、かつ慣れると分かりやすいです。たぶん英語のネイティブにも分かりやすいはず。

2つ目は、日本語の特性である「ある、いる」という表現を英語にするとthere are とすぐ言ってしまうのですが、よく考えたら見る、見ないで表現できるんですよね。この方がシンプルでしょう。気に入りました。しかも通訳案内士の仕事でかなり使えます。

最後の1つ、~が大事だと思う、はすぐにit is important that と言ってしまいます。日本語がそうなっているからです。しかし、valueという単語を動詞として使えば、3語のシンプルな英語で表現できます。私はstressとかhighlightとかを同じように使っていましたが、valueも良いですね。

というように、この本を一通り読めば、シンプルかつ非常に英語らしい英文を組み立てられるようになります。本当に良書です。世にある英会話本と言うと、ネイティブが使うイディオムとか句動詞がリスト化されているだけのものが大半ですが、この本は原理原則から演繹的に展開していくという点が素晴らしかったです。まさに凡百の他の本とは一線を画す内容でした。

「3語で伝わります」というタイトルが煽りっぽいので、それに期待して買った人が英文が3語じゃないとか言って怒ってAmazonのレビューで低評価を付けそうなのが残念ですね。陳腐なタイトルですが、内容は素晴らしいので買いましょう。

『英文解体新書』のレビュー

最近、凄く良い本を読んだので紹介します。

『英文解体新書』 北村一真

伊藤和夫の英文解釈教室に似た、構造を解釈するのが難しい英文の実例を挙げて、読み方を解説している本です。

挙げている例文はスティーブン・ピンカーや、バートランド・ラッセル等の哲学的な文章や、カズオ・イシグロ、エドガー・アラン・ポーの小説から引用されており、レベルが高いです。日本の英語教育は読み書きが中心だから日本人の英語読解力は高いという言説を聞きますが、難しい大学受験に合格するために英語を勉強し、大学に合格した後に、いざピンカー等の書いた英語を読もうとすると、問題にぶち当たります。全然読めないんですよね。

なぜ英語が読めないかについて、単語力が足りないからだと言う人は多いです。しかし私はこれは間違いだと思います。何故なら辞書を使いながら読んでもそれらの英文の意味が分からないからです。

なぜ英語が読めないのかは、英文の構造が掴めないからだと思います。我々は高校で5文型の考え方を学びます。確かにこれは有効で、これを意識的にでも無意識的にでも分かってないと話になりませんが、この5文型というのは、英文の構成要素の説明をしているだけで、動詞や目的語など各要素の順番の変更については触れてないんですね。SVとかSVOとか習うけど、実際はSから始まらない英文も多いのです。

この本では、そのようにどれがSVOなのか判別するのが難しい文章を体系立てて説明しています。倒置や挿入、省略などについて触れている本はたくさんありますが、この本はなぜ倒置するかということまで説明した上でパターンを挙げて説明しているので、理解しやすかったです。

加えて圧巻なのが、本の終盤に、「破格的な構造」という章があることです。これは、従来の英文法としては間違っている文の読み方を解説した章です。それらは間違っているわけですが、英語で書かれた本を読んでいれば、よく見る構造の文だったりします。難しめの英文を読もうとすれば、文法的に間違った構造さえ読み解かなければならないというのは途方も無い話で、それを丁寧に解説していくこの本は素晴らしいと思いました。

伊藤和夫の英文解釈教室は私は途中で挫折してしまいましたが、この本は難しい割に理解しやすく、最後まで読むことができました。

かなりオススメの本です!特に、とにかく英文を読みたいから読む力をつけたい、と思っている人にオススメします。最近は英語力と言うとしゃべれるか否かばかりが注目され、まさに英会話至上主義が蔓延っています。そういうのと気持ちいいぐらい逆行して、今こそ徹底的に英語を読んでみるのも良いと思います。

『英語は逆から学べ』のレビュー

10年ぐらい前に出版された本で、煽情的なタイトルだったため長いことシカトしていた英語学習本があります。

著者の苫米地英人という人は、脳関係の本や自己啓発本を大量に出版しており、怪しさ満点です。しかしまぁ、自信のトンデモ理論にいくらかの真実を混ぜて本にしているので、全てを否定するのもまたナンセンスだと思います。

この本の内容ですが、英語を逆から学ぶとは、以下のような意味でした。

母国語を覚えるのと同じ方法で英語を学ぶべきである。従って文法学習はムダ。1つの海外ドラマを1話から最終話まで繰り返して字幕無しで見る。シャドーイングもする。日本語を介さないで意味をイメージしながら見る。次の単語を予想しながら見る。

方法論を並べてしまうと以上で終わりです。あとは、それっぽい理論が延々と述べられています。この方法論がどの程度科学的に正しいのかはよくわかりませんが、チョムスキーの生成文法とか引用していて、割りと本格的な雰囲気は出していました。

で、海外ドラマを見るというのがこの人が主張する唯一の学習法です。なーんだ、海外ドラマか。って思う人が多数だと思います。最近は猫も杓子も海外ドラマで英語を覚えましたって言ってるから、もはや常識過ぎる方法論かと思います。

しかしこの本が出たのは2008年ですから、ネットフリックスやHuluが無く、まだ媒体はDVDの時代でした。その時代に、ここまで具体的に海外ドラマを使った学習法を提示していたのは、かなり先進的な本だったと言えるのではないでしょうか。この本に書いてあることが当たり前だと思ってしまうこと自体、この本の理論が一般に浸透した証拠であるとも言えます。

と、いうわけで、海外ドラマを見ろというだけの話なので、私が書いたこのブログ記事だけ読めば充分ですが、この本は良い本でした。

『“英語のしくみ”が見える〔基本動詞+前置詞]イディオム 1000』のレビュー

前回の記事で、『句動詞の底力』という本を紹介しました。

参考:『句動詞の底力』のレビュー

この本の内容が凄く良かったので、著者であるクリストファー・バーナード氏の本を他にもいくつか読んで見ました。どれも良い本ばかりなのですが、今回はこちらの本を紹介します。

『句動詞の底力』では、英語は空間の言語であると説明されていました。そして、空間について言及する前置詞や副詞が文の中で重要な役割を占めるとのことでした。

この本は、まさに『句動詞の底力』の実践編とでも言うべきもので、英語の特徴を踏まえた上で、有効な学習法を提示してくれる本でした。

言ってしまえばこの本は1000個の熟語のリストなので、単語集の1種ではあります。句動詞が単に1000個並んだだけの本ならば、特筆すべきものはありません。この本の素晴らしいところは、前置詞や副詞を中心に熟語が配列されているところです。

例えばacrossの頁ではcome across やget acrossのように、acrossと動詞を組み合わせた句動詞が並べられています。普通の熟語集では、動詞を中心に配列されると思います。すると、動詞の方が前置詞よりも数が多いので、項目の数が多くなりすぎて、覚えにくくなります。

また、英語は空間の言語であり、日本語と違って動詞よりも前置詞や副詞が意味の中心を占めることがある言語です。その意味で、前置詞や副詞を中心に編集されていた方が、似たような意味を持つ熟語が同じ頁に並ぶことになるので、より前置詞とそれが生む熟語の意味を印象付けやすくなります。

この本で句動詞を学習すると、前置詞や副詞を中心に英語の文章を組み立てるようになります。よりネイティブの英語に近づくことになるでしょう。

ただ、ネイティブの英語に近づくことが良いことなのかは分かりません。この本に載っている句動詞は、ちょっとこなれ過ぎていて、非ネイティブ相手に使うと、分かってもらえないかもしれません。英語学習で苦戦しているのは、日本人だけではないのです……。

例えばtake in という句動詞はこの本では10個の使い方があることになっています。その中で2つ挙げると、「理解する」と「雇い入れる」があります。確かに、take in ならば取ってきて引き込むようなイメージがあるので、理解すると雇い入れると言う意味は推測できます。しかし、それぞれunderstand やhire と言った方が数倍分かりやすいような気がしますね。ネイティブはどう感じるんでしょうかね。

と言うわけで、この本に載っている句動詞をどこまで使うかという難しい問題は残りますが、前置詞や副詞を中心に編集した熟語集は、英語の、より本質的な部分を理解しながら学べると思いますので、この本は素晴らしいと思います。

『句動詞の底力』のレビュー

最近読んだ本が思いの外良かったので紹介します。

句動詞に的を絞った参考書です。句動詞というのは、find out で「発見する」とか、go over で「見直す」のように、動詞と前置詞や副詞の組み合わせで、動詞単体で使うのとちょっと違う意味を持つ部分のことですね。熟語と呼ばれることも多いです。

英語のネイティブは、句動詞をたくさん使います。

例えば「理解する」と言いたい時、我々英語学習者はunderstandという単語を筆頭に挙げると思います。が、find out や figure out と言った方が何となくネイティブっぽい気がします。

あとよくあるのが、「〜に入る」と言う時、我々が真っ先に思い浮かべるのはenter ですが、ネイティブはcome in とか come intoと言うと思います。

我々学習者が、長めのラテン語由来の単語を好んで使うのに対し、ネイティブはgo やget やtakeなどの基本動詞と前置詞を組み合わせて表現します。

これは、基本動詞と前置詞や副詞の組み合わせというのが極めて感覚的で、後天的に身につけるのが難しいことが理由の1つだと思います。しかし、この本を読んでもう1つの理由を知りました。それは、日本語は動詞の使い方を工夫して色んな事柄を表現する言語であるということです。

例えば、「使い切る」という言葉は、「使う」と「切る」という2つの動詞を組み合わせてできた単語で、1つの動詞です。英語でこれに該当するフレーズはrun out です。動詞と前置詞の組み合わせですね。

他にも「逃げ去る」とrun awayなど、日本語が動詞で表現していることを英語では動詞+前置詞で表現しています。この、前置詞で意味を付け加えて多様な事柄を表現するということに我々の脳が慣れていないから、つい動詞で何でも説明したくなってしまうのではないでしょうか。

勉強する段階で、自分が言いたいことを和英辞書で調べると、言いたいことを1語で表す動詞が出てきて、それを使う癖がつきます。あえて句動詞を使おうと思わないんですね。

この本では、そのような英語の特徴を、「英語は空間の言語である」と言っています。

日本語で「僕は2階に住んでいます」と言うところを、英語ではin the second floor なのか、on the second floorなのかという選択肢があります。話者が、in なのかon なのか、2階という空間をどのように捉えているのかで使い分けます。箱という認識ならばinだし、面という認識ならonになるわけです。

日本語なら「2階に」と言うだけで済みます。空間を特に意識していないんですね。しかし英語ではどのような空間なのかを指定しないとセンテンスが作れません。これは言語の性質の違いですね。

英語は空間の言語であるということは、英語学習を続けていく上でヒントになるまとめだと思います。そのような考え方を紹介しているこの本は、かなりレベルの高い参考書ですね。

句動詞は本当に難しいです。仮に、我々、非ネイティブが勉強した結果、長めの英単語よりも句動詞を多様するようになったとしても、聞き手が非ネイティブだったとしたら、通じないのではないかと思います。日本人に限らず、スペイン人やイタリア人も、いくら英語学習に対して我々よりもアドバンテージを持っているからと言って、ネイティブの英語は完全には分からないでしょう。

では一体、我々はどんな英語を話すべきなのか、という疑問が生まれますが、その1つの答えが、TOEICのような英語だと思います。TOEICに出てくる英語は、句動詞はたくさん出てきますが、ネイティブのようにこなれた句動詞がたくさん出てくるわけではありません。TOEICの勉強をしている限り、非ネイティブに通じやすい表現を勉強することができるでしょう。

TOEICの英語が、ネイティブの英語と違うとはよく言われますが、これは帰国子女や在米生活が長い人によるTOEIC叩きの常套句です。が、それはネイティブの話す英語と違って非ネイティブにも通じやすいということですので、むしろTOEICの良いところなんじゃないかな、と私なんかは思いますね。

参考記事:global English とは何か

『国際学会English挨拶・口演・発表・質問・座長進行』のレビュー

今日は一風変わった英語教材を紹介します。

この本は、学会で発表する医師の人のための英語教材です。国際学会で英語で発表しなければならず、英語力の面で苦戦している医師が、世の中に割と居るのでしょうかね。

医師向けとは言え、この本は医療に関する専門的な話は一切出て来ず、全編がプレゼンテーションのための英語を説明する教材になっています。なので、プレゼンテーションのための英語を学ぶのにかなり良い教材でした。ビジネスのプレゼンテーションならばそのまま使えるような表現が目白押しでした。

私がやっている通訳ガイドの仕事は、常に英語でプレゼンテーションをする仕事と言えなくもありません。なので私も仕事で使えそうな英語がたくさん載っているなぁと思いました。しかし、この本に書かれているのはフォーマルな英語です。また、科学的な内容を発表する人に向けたガイドブックであるため、非常に堅苦しい英語です。これをそのまま通訳ガイドが話してしまうのは、観光案内という状況にそぐわないかもしれません。

でも私は、敢えてこういう堅苦しい英語を勉強するのは、基礎を固めるという意味でも効果があるし、またお客さんはこういう地に足の着いた英語を意外と求めているのではないかと言う気がしています。プレゼンテーションのような英語は、分かりやすく物事を伝えるための基本形であり、その分かりやすさというのは、観光案内であろうとも有効だと思います。なので通訳ガイドの人もこの本は読んで損は無いでしょう。

この本が良いと思うのは、いわゆるプレゼンのコツではなくて、英語表現の紹介に紙面を割かれていることです。プレゼンとは、情報の伝達と、それに伴うQ&Aのやり取りです。そのための英語表現とは、非常に汎用性の高い表現になります。例えば

「重要な点は~というところです。」という日本語は

I’d like to stress that ~.

という例文が紹介されています。これは、stressの使い方として、情報を伝達する会話をしている時に非常に便利な用法だと思います。学会じゃなくても使う機会がありそうですね。

また、司会者として謝辞を述べるシーン等も想定されており「(会議の運営にかかわった人、スポンサーなど)にお申し上げます」という日本語については

I would like to thank everyone who helped us to organize this conference.

という例文があり、これも、I thank というthankの用法があり、Thank you. のイメージが強すぎる我々にthankの使い方を示してくれていて面白いと思いました。こういうシンプルな英語が状況に応じて紹介されていて、かなり使い勝手が良いです。

私はビジネス関係の英語というと、TOEICの教材で暗記しました。TOEICの教材は、点数を取るという目標があるので、非常に強いモチベーションを持って取り組むことができます。その点は良いのですが、やはりこういう、ある目的に沿って英語が配列されている参考書というのは、仕事で英語を使う上では便利だなと思いました。その分、TOEICはそういう本よりは幅広く英語を学べるので、英語力の底上げに良いと思います。世間ではTOEICの英語は範囲が狭いとか言われていますが(笑)

『国際学会English』は、英語で何かを発表する人には凄くお勧めの本でした!

『会話もメールも英語は3語で伝わります』のレビュー

こんな本をネットで見かけました。

『会話もメールも英語は3語で伝わります』

 

3語で伝わるわけないだろ、嘘つくな!

と思いました。

だいたい最近はこういう、人を煽ったタイトルの本が多すぎます。特に英語学習本に多いです。書店の英語本コーナーに行くと、英語は勉強するなとか聞き流すだけで話せるとか7日でTOEIC800点取れるとか、そんなタイトルの本ばかりが並んでいます。

ふざけてますね。

これらの本は、中身の薄い本が多いですが、中には意外とまともな本もあります。後者の場合、著者の人は英語に相当な労力を使って来た人で、熱いパッションを持って本を書いて、英語学習で困っている人に大事なことを伝えたい、というケースがあります。しかし本のタイトルは3日で分かるとか、陳腐なものが多いです。

これは、出版社が悪いですね。本を売るために釣りのタイトルばかりつけるわけです。

英語とは関係ありませんが、新書コーナーもふざけたタイトルばかりで、売れた本のタイトルをパクって、「○○力」とか「頭が良い人悪い人の~」とか「○○の品格」という本が並ぶという茶番が繰り広げられています。

まあでも、そういうタイトルに釣られて本を買う人が多いんでしょうね。

そして著者の人も出版してもらうためには出版社の意向を飲むしかなかったりします。

「本のタイトルは編集者に無理やり変えられた」

という話をよく聞きます。出版社、読者、著者の、どうしようもない三平方の定理ですね。

さて、前置きが長くなりましたが、『会話もメールも英語は3語で伝わります』は、良書でした。

3語で伝わるというのは恐らく編集の人がつけた煽りのタイトルで、著者が伝えたかったことは、

SVOの文型の英語を話しなさい

ということです。3語だけでセンテンスを作れなんて書いてありません。

我々日本人はbe動詞を多用しがちですが、ネイティブは一般動詞を多用し、動きのあるセンテンスを話すことが多いらしいです。

これは、日本語の影響をうけているのだと思います。日本語は、「私は○○です」という形の文を多用します。そのせいで我々は英語を話す時も I am や It is の文章を使いがちです。

これは文に動きが無くて、完結なセンテンスになりません。例えば、職業を聞かれたらその返事に

“I am an English teacher.”

と言うのではなく

“I teach English.”

と言った方がシンプルで伝わりやすい英語になります。aとかtheとか付けなくて良いので冠詞の間違いも減りますね。

この本のメッセージは、SVOの文型を基本として英文を組み立てよう、ということです。私は通訳案内士という英語を話す仕事をしているので、さっそくそれを意識してみましたが、以前よりも英文を組み立てやすくなったという実感があります。

英語のスピーキングに関して、この本は文の作り方を根本的に変える破壊力を持っています。

変な煽りタイトルが残念ですが、中身は良い本なので是非読んでみてください。

速読速聴・英単語 Advanced 1100 ver4 のレビュー

最近、速読速聴英単語のシリーズを使って勉強しています。特にAdvancedを繰り返し読み込んでいます。

受験参考書の金字塔、「速読英単語」シリーズとよく似た構成の本で、長文読解形式の中で重要単語を覚えようというコンセプトの本です。左ページに英文、右ページに日本語訳となっており勉強しやすいです。

「速読英単語」以降、文で覚える系の英単語帳は一大勢力としてTOEICや古文など色んなジャンルで蔓延っています。文脈で単語を覚えるのがこのシリーズのウリですが、それには依然として批判もあります。単語は長文と別で覚えた方が効率が良いという説もよく聞きます。

私は速読英単語には非常にお世話になった過去もあり、文脈で覚えるのは効率が良いと思っています。私にとっては英単語を覚えるよりも、日本語で話の筋を覚える方が簡単です。なのでこの手の参考書を何度も読んでいると、まず話の筋を覚えて、次に英語を見て意味が分かるようになり、英語を暗記できるという手順で英語を覚えることができます。同じような経験をしたことがある人ならこのタイプの本が向いていると思います。

単語の暗記にもかなり優れた本ですが、速読速聴・Advancedに関しては私は英文読解のトレーニングに使っています。

この本に出て来る英文は、かなり難しいです。構造がすんなりと理解しにくい文がたくさん出てきます。英文はThe EconomistやThe New York Timesなどから抜粋されており、まさに生きた英語です。収録英文の半分ぐらいはニュースではなく、オリジナルに書き下ろされた英文ですが、ネイティブが書いた英文なので質が低いということはありません。構造が難しいとはいえ、『英文解釈教室』や『ポレポレ英文読解プロセス50』に出て来るようなめちゃくちゃ入り組んだ文というわけではありません。

しかし新聞記事の英語は、独特の言い回しがあったり固有名詞がたくさん出てきたりして難しいです。そういう文を読むトレーニングとして最適です。

やはり右側に日本語訳が書いてあるというのが学習のためには良いです。よくレベルの高い英語の先生が「英語は日本語に訳さず読め」なんて言うので、学習する時に日本語訳は必要ないと以前の私は思っていて、こういう教材ではなく、洋書やニュースサイト等を直接読んでいました。しかしそれでは一向に読めるようにならないんですね。

ちょっと読んだらすぐに日本語訳を読む、というのは読解練習をする上で大事なことだと思います。やはり答え合わせをしないと、正しい解釈が分かりませんからね。日本語訳さえあれば、じっくり考えれば英文構造を理解することもできるので、日本語訳は案外万能の解説と言えるのではないでしょうか。

Z会のこの手の『速読英単語』型の本はかなり充実していて、他にもテーマ別英単語シリーズもかなり良書っぽいです。

しばらく英語学習は、対訳付きの本で読解トレーニングをしていこうと思います。

クイズでマスターするGSL基本英単語2000のレビュー

最近はこの問題集を解いています。

『クイズでマスターするGSL基本英単語2000』

GSLとは、A General Service List of English Wordsのことで、そのリストの単語で話し言葉の9割、書き言葉の8割をカバーしているそうです。最も基本的かつ重要な英単語ということですね。

そんな英単語のリストと言うと、どんな単語が並ぶでしょうか。

TOEICの頻出単語ぐらいの単語リストかな?と思って私はこの本を買ったのですが、全然違いました。

この本に収録されている単語は、冠詞のTheから始まって、be, and, of, a, in と続きます。GSLとは、このような超基本的な英単語のことを指していたのです。確かにこういう語彙はどんな英文の中でも占める割合が大きいので、話し言葉の9割カバーと言うのもうなずけます。

後半になっても preserve, tea, bend, gain などが並び、私が知らない単語は収録されていません。知らない単語が収録されていなかったら何のための単語集か?ということになりますね。

この本は、それらの単語の使い方を学ぶ単語集なのです。クイズでマスターする、というタイトルの通り、クイズを解いていく形式で単語の使い方を覚えます。

例えばthe だったら、ある文の中で単語の前にaかtheのどちらを入れるかという問題が出題されます。これはシンプルかつネイティブでない限り英語上級者になってもマスターすることが極めて難しい問題ですね。冠詞とか可算不可算は、本当に難しいですよね。

この単語集は、自分の話す英語、書く英語を、より自然な英語にする練習をするのに最適な本でしょう。多くの問題は2択問題のうち、どちらを選んでも意味は通りそうな問題です。でも、それを間違えて英語を使っていれば、いつまでたってもちょっと不自然な英語を話すことになります。この本の4000問の問題はそれを矯正することができると思います。

私が年初から取り組んでいる英英辞典の暗記や洋書の難単語集とは真逆のアプローチの本となりますが、春の通訳案内士シーズンに向けて話す英語を鍛えていかなければならないので、この本もまず一周問題を解いてみたいと思います。

ちなみに接続副詞と接続詞の選択問題なども多数収録されていて、TOEIC対策にも使えると思います。本の分厚さもあいまって『でる1000』に近い本かな、という気がしています。

今日は冠詞や前置詞などの感覚を鍛えたい人にオススメの本の紹介でした!

Instant Word Power を読了

こちらの本を最後まで読みました。ドリル形式になっているので、問題を解きながら通読しました。

かかった時間は、約30時間でした。

”Word Power Made Easy”

の基礎編にあたる本だけあって構成が似ています。語源に関する知識を身に着けながら単語ドリルを解いていきます。

確かに語源の知識によって

podiumとかdissensionとか微妙に覚えにくい単語を覚えることはできたのですが、古い本なので、この単語は今後の人生で出会うことがあるかな?と疑問を覚える語が多いです。sesquipedalianismとかdendrophileとか。

しかし、そういうどうしようもない単語を覚えることも、英単語の仕組みを身に着けるためには有効なのかもしれません。現時点ではこの本によってどれだけのものを私が得られたのか分かりません。長い目で見る必要があります。

試験対策はおろか、英語力の向上に関しても未知数の本ですが、語源について勉強し、英単語の仕組みに迫りたいという人にはオススメです。