『改訂版 口が覚えるスペイン語 スピーキング体得トレーニング』のレビュー

スペイン語の勉強をするにあたり、大まかな作戦を立てていました。それは、

まずは文法書を通読してスペイン語の全体像をある程度掴む

→例文を音読して使える文章をストックする

というシンプルなものです。しかし、ある程度全体像を掴むという目標が曖昧すぎて、文法書を何冊も買って読んでは挫折してを3年ぐらい繰り返していました。よくあるダメな語学学習者ですね。

しかし、そこそこ文法は分かって来たので、ようやく例文音読の段階に入りました。そこで、例文をひたすら暗記するべきテキストを探していたのですが、意外とそういうテキストがスペイン語の教材には無いんですね。英語だったら書店に山のようにあるのですが…。まあたくさんあり過ぎて選ぶのが大変という問題もありますけどね。

数少ない選択肢の中で、この本が良さそうなので、ただ今音読に取り組んでいます。

こういう、スペイン語の例文と日本語訳がシンプルに載っているだけの本は良いですね。単純明快です。特筆すべき凄い本というわけではありませんが、しっかり音読して文章を暗記していけばスペイン語力はかなり向上すると思いました。頑張ります。

やはりスペイン語は教材の数が少なく、値段も高いですね。勉強しにくくて困ったものです。しかしまあ、大事なのは本人のやる気なのでね。グダグダ言ってないで勉強しないといけませんね。やると決めた以上は。また、この勉強のしにくさというのは、スペイン語ができる人が希少であることのコインの裏側ですから、こういう勉強しにくい言語こそやる価値があるんですよね。

『“英語のしくみ”が見える〔基本動詞+前置詞]イディオム 1000』のレビュー

前回の記事で、『句動詞の底力』という本を紹介しました。

参考:『句動詞の底力』のレビュー

この本の内容が凄く良かったので、著者であるクリストファー・バーナード氏の本を他にもいくつか読んで見ました。どれも良い本ばかりなのですが、今回はこちらの本を紹介します。

『句動詞の底力』では、英語は空間の言語であると説明されていました。そして、空間について言及する前置詞や副詞が文の中で重要な役割を占めるとのことでした。

この本は、まさに『句動詞の底力』の実践編とでも言うべきもので、英語の特徴を踏まえた上で、有効な学習法を提示してくれる本でした。

言ってしまえばこの本は1000個の熟語のリストなので、単語集の1種ではあります。句動詞が単に1000個並んだだけの本ならば、特筆すべきものはありません。この本の素晴らしいところは、前置詞や副詞を中心に熟語が配列されているところです。

例えばacrossの頁ではcome across やget acrossのように、acrossと動詞を組み合わせた句動詞が並べられています。普通の熟語集では、動詞を中心に配列されると思います。すると、動詞の方が前置詞よりも数が多いので、項目の数が多くなりすぎて、覚えにくくなります。

また、英語は空間の言語であり、日本語と違って動詞よりも前置詞や副詞が意味の中心を占めることがある言語です。その意味で、前置詞や副詞を中心に編集されていた方が、似たような意味を持つ熟語が同じ頁に並ぶことになるので、より前置詞とそれが生む熟語の意味を印象付けやすくなります。

この本で句動詞を学習すると、前置詞や副詞を中心に英語の文章を組み立てるようになります。よりネイティブの英語に近づくことになるでしょう。

ただ、ネイティブの英語に近づくことが良いことなのかは分かりません。この本に載っている句動詞は、ちょっとこなれ過ぎていて、非ネイティブ相手に使うと、分かってもらえないかもしれません。英語学習で苦戦しているのは、日本人だけではないのです……。

例えばtake in という句動詞はこの本では10個の使い方があることになっています。その中で2つ挙げると、「理解する」と「雇い入れる」があります。確かに、take in ならば取ってきて引き込むようなイメージがあるので、理解すると雇い入れると言う意味は推測できます。しかし、それぞれunderstand やhire と言った方が数倍分かりやすいような気がしますね。ネイティブはどう感じるんでしょうかね。

と言うわけで、この本に載っている句動詞をどこまで使うかという難しい問題は残りますが、前置詞や副詞を中心に編集した熟語集は、英語の、より本質的な部分を理解しながら学べると思いますので、この本は素晴らしいと思います。

『句動詞の底力』のレビュー

最近読んだ本が思いの外良かったので紹介します。

句動詞に的を絞った参考書です。句動詞というのは、find out で「発見する」とか、go over で「見直す」のように、動詞と前置詞や副詞の組み合わせで、動詞単体で使うのとちょっと違う意味を持つ部分のことですね。熟語と呼ばれることも多いです。

英語のネイティブは、句動詞をたくさん使います。

例えば「理解する」と言いたい時、我々英語学習者はunderstandという単語を筆頭に挙げると思います。が、find out や figure out と言った方が何となくネイティブっぽい気がします。

あとよくあるのが、「〜に入る」と言う時、我々が真っ先に思い浮かべるのはenter ですが、ネイティブはcome in とか come intoと言うと思います。

我々学習者が、長めのラテン語由来の単語を好んで使うのに対し、ネイティブはgo やget やtakeなどの基本動詞と前置詞を組み合わせて表現します。

これは、基本動詞と前置詞や副詞の組み合わせというのが極めて感覚的で、後天的に身につけるのが難しいことが理由の1つだと思います。しかし、この本を読んでもう1つの理由を知りました。それは、日本語は動詞の使い方を工夫して色んな事柄を表現する言語であるということです。

例えば、「使い切る」という言葉は、「使う」と「切る」という2つの動詞を組み合わせてできた単語で、1つの動詞です。英語でこれに該当するフレーズはrun out です。動詞と前置詞の組み合わせですね。

他にも「逃げ去る」とrun awayなど、日本語が動詞で表現していることを英語では動詞+前置詞で表現しています。この、前置詞で意味を付け加えて多様な事柄を表現するということに我々の脳が慣れていないから、つい動詞で何でも説明したくなってしまうのではないでしょうか。

勉強する段階で、自分が言いたいことを和英辞書で調べると、言いたいことを1語で表す動詞が出てきて、それを使う癖がつきます。あえて句動詞を使おうと思わないんですね。

この本では、そのような英語の特徴を、「英語は空間の言語である」と言っています。

日本語で「僕は2階に住んでいます」と言うところを、英語ではin the second floor なのか、on the second floorなのかという選択肢があります。話者が、in なのかon なのか、2階という空間をどのように捉えているのかで使い分けます。箱という認識ならばinだし、面という認識ならonになるわけです。

日本語なら「2階に」と言うだけで済みます。空間を特に意識していないんですね。しかし英語ではどのような空間なのかを指定しないとセンテンスが作れません。これは言語の性質の違いですね。

英語は空間の言語であるということは、英語学習を続けていく上でヒントになるまとめだと思います。そのような考え方を紹介しているこの本は、かなりレベルの高い参考書ですね。

句動詞は本当に難しいです。仮に、我々、非ネイティブが勉強した結果、長めの英単語よりも句動詞を多様するようになったとしても、聞き手が非ネイティブだったとしたら、通じないのではないかと思います。日本人に限らず、スペイン人やイタリア人も、いくら英語学習に対して我々よりもアドバンテージを持っているからと言って、ネイティブの英語は完全には分からないでしょう。

では一体、我々はどんな英語を話すべきなのか、という疑問が生まれますが、その1つの答えが、TOEICのような英語だと思います。TOEICに出てくる英語は、句動詞はたくさん出てきますが、ネイティブのようにこなれた句動詞がたくさん出てくるわけではありません。TOEICの勉強をしている限り、非ネイティブに通じやすい表現を勉強することができるでしょう。

TOEICの英語が、ネイティブの英語と違うとはよく言われますが、これは帰国子女や在米生活が長い人によるTOEIC叩きの常套句です。が、それはネイティブの話す英語と違って非ネイティブにも通じやすいということですので、むしろTOEICの良いところなんじゃないかな、と私なんかは思いますね。

参考記事:global English とは何か

TOEICで800点を取るために必要な勉強

TOEICで800点を取るためには、市販のTOEIC対策の問題集を解くのが最も効率が良いと思います。以下の教材を使って勉強するのが良いでしょう。既に600点取る実力があれば、このやり方で大丈夫です。

バイブルです。まずは問題を解く、解説を読むというのを5周やりましょう。その後に、音読かシャドーイングを交互に毎日1周ずつやります。全問暗記してしまいましょう。800点どころか900点を取るための基礎ができます。


超重要です。TOEICの赤本。問題を解く、解説を読む、リスニングPartをシャドーイングする、リーディングPartを音読する、というのを最低3回はやりましょう。

単語帳はこれ1冊でOKです。最初のページから、860点レベルのページまでを何周もやりましょう。基本は日本語を見て英語を声に出すことです。理想は1日1周やることです。でも1日1周は厳しいので、2日で1周か3日で1周ぐらいが現実的なところだと思います。通勤中などは音声をリスニングします。

TOEICで800点を取るためにテクニックは必須だと思います。テクニックというよりは、TOEICとはどういうことを聞いてくるテストなのかが分かる本で、割と正当派だと思います。特にPart2とPart5は基本的なテクニックを知っているかどうかで大きな差がつきます。絶対にやりましょう。

『TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ』のレビュー

遅ればせながら銀のフレーズを買いました。

TOEIC業界で抜群の存在感を誇る、金のフレーズの入門編です。

入門編の銀のフレーズが出たと聞いて気になってはいましたが、流石に掲載されてる単語は全部覚えているので、これは買う必要が無いかと思い、買うのを控えていました。TOEICもしばらく受けてないですし。

しかし、最近通訳案内士の仕事をしていて、金のフレーズに載っているフレーズって仕事で使うのに手ごろな表現が多かったな、と思い、より基本的な内容の銀のフレーズならばなおさら使えるフレーズがたくさんあるだろうと思って、ついに買いました。

予想通り、会話に使えるフレーズが満載でした。特に、単語としては知っているけど、実際に英会話で適切なシーンで使うとなるとなかなか出てこないようなフレーズが多いように思えます。例えば銀のフレーズに掲載されているmissingという単語の項目ですが、この単語自体はmissの現在分詞なのでTOEIC受けてる人ならほぼみんな知っていると思います。この単語が、

My mobile phone is missing.

というフレーズで紹介されているところがこの単語帳の秀逸なところです。このフレーズはかなり応用が効きますよ。何か失くしたと言いたい時に、失くした物を主語にしてmissingと言えば良いです。この表現は、受験英語で覚えた記憶が無いです。

英会話の表現集なら、書店に行けば山ほど本があります。『ネイティブが使う例文300』みたいなのがうじゃうじゃあるでしょう。銀のフレーズがそれらよりも優れている点は、単語に焦点を当てているので、単語を覚えながら表現を覚えられるところですね。巷の会話例文集は、とにかくその文を言えるようになろう、と言うものです。それでは限定された状況でしか使えません。

銀のフレーズは、単語とフレーズに重点が置かれているため、自分の英文のパーツとしてそのフレーズが使えるようになるところが優れています。それが1000個掲載されているところが素晴らしいです。

Twitterを眺めていると、英語講師の人が、TOEICやTOEICの勉強は無駄だと言うツイートや、それに対する反論が毎日流れて来ます。

TOEICの勉強が無駄だと言う人は、TOEICに出てくる英単語を使わない人生を過ごしているのかな?と思います。例えば上記のMy mobile phone is missing.という表現をTOEICの教材で見て覚えることの何が無駄なのかなと疑問ですね。

またよくあるのが、TOEIC(L&Rテスト)はリスニングとリーディングだけの試験だから話す力を判定できないから無駄、という意見です。いくら試験がリスニングとリーディングだけと言っても、勉強する過程で覚えた単語を話す時に使うんだから、無駄じゃないじゃんと思いますね。また、TOEICはむしろ英会話で使うのに手ごろな表現が多いので、むしろTOEIC(L&Rテスト)を勉強すると英語を話す力が付くと思うのですが、無駄だと言っている人は何か守りたい物があるんでしょうね。

今日もTwitterはそんな論争ばかりですが、銀のフレーズは素晴らしい教材なので、ほぼ万人にオススメできます!

『国際学会English挨拶・口演・発表・質問・座長進行』のレビュー

今日は一風変わった英語教材を紹介します。

この本は、学会で発表する医師の人のための英語教材です。国際学会で英語で発表しなければならず、英語力の面で苦戦している医師が、世の中に割と居るのでしょうかね。

医師向けとは言え、この本は医療に関する専門的な話は一切出て来ず、全編がプレゼンテーションのための英語を説明する教材になっています。なので、プレゼンテーションのための英語を学ぶのにかなり良い教材でした。ビジネスのプレゼンテーションならばそのまま使えるような表現が目白押しでした。

私がやっている通訳ガイドの仕事は、常に英語でプレゼンテーションをする仕事と言えなくもありません。なので私も仕事で使えそうな英語がたくさん載っているなぁと思いました。しかし、この本に書かれているのはフォーマルな英語です。また、科学的な内容を発表する人に向けたガイドブックであるため、非常に堅苦しい英語です。これをそのまま通訳ガイドが話してしまうのは、観光案内という状況にそぐわないかもしれません。

でも私は、敢えてこういう堅苦しい英語を勉強するのは、基礎を固めるという意味でも効果があるし、またお客さんはこういう地に足の着いた英語を意外と求めているのではないかと言う気がしています。プレゼンテーションのような英語は、分かりやすく物事を伝えるための基本形であり、その分かりやすさというのは、観光案内であろうとも有効だと思います。なので通訳ガイドの人もこの本は読んで損は無いでしょう。

この本が良いと思うのは、いわゆるプレゼンのコツではなくて、英語表現の紹介に紙面を割かれていることです。プレゼンとは、情報の伝達と、それに伴うQ&Aのやり取りです。そのための英語表現とは、非常に汎用性の高い表現になります。例えば

「重要な点は~というところです。」という日本語は

I’d like to stress that ~.

という例文が紹介されています。これは、stressの使い方として、情報を伝達する会話をしている時に非常に便利な用法だと思います。学会じゃなくても使う機会がありそうですね。

また、司会者として謝辞を述べるシーン等も想定されており「(会議の運営にかかわった人、スポンサーなど)にお申し上げます」という日本語については

I would like to thank everyone who helped us to organize this conference.

という例文があり、これも、I thank というthankの用法があり、Thank you. のイメージが強すぎる我々にthankの使い方を示してくれていて面白いと思いました。こういうシンプルな英語が状況に応じて紹介されていて、かなり使い勝手が良いです。

私はビジネス関係の英語というと、TOEICの教材で暗記しました。TOEICの教材は、点数を取るという目標があるので、非常に強いモチベーションを持って取り組むことができます。その点は良いのですが、やはりこういう、ある目的に沿って英語が配列されている参考書というのは、仕事で英語を使う上では便利だなと思いました。その分、TOEICはそういう本よりは幅広く英語を学べるので、英語力の底上げに良いと思います。世間ではTOEICの英語は範囲が狭いとか言われていますが(笑)

『国際学会English』は、英語で何かを発表する人には凄くお勧めの本でした!

『会話もメールも英語は3語で伝わります』のレビュー

こんな本をネットで見かけました。

『会話もメールも英語は3語で伝わります』

3語で伝わるわけないだろ、嘘つくな!

と思いました。

だいたい最近はこういう、人を煽ったタイトルの本が多すぎます。特に英語学習本に多いです。書店の英語本コーナーに行くと、英語は勉強するなとか聞き流すだけで話せるとか7日でTOEIC800点取れるとか、そんなタイトルの本ばかりが並んでいます。

ふざけてますね。

これらの本は、中身の薄い本が多いですが、中には意外とまともな本もあります。後者の場合、著者の人は英語に相当な労力を使って来た人で、熱いパッションを持って本を書いて、英語学習で困っている人に大事なことを伝えたい、というケースがあります。しかし本のタイトルは3日で分かるとか、陳腐なものが多いです。

これは、出版社が悪いですね。本を売るために釣りのタイトルばかりつけるわけです。

英語とは関係ありませんが、新書コーナーもふざけたタイトルばかりで、売れた本のタイトルをパクって、「○○力」とか「頭が良い人悪い人の~」とか「○○の品格」という本が並ぶという茶番が繰り広げられています。

まあでも、そういうタイトルに釣られて本を買う人が多いんでしょうね。

そして著者の人も出版してもらうためには出版社の意向を飲むしかなかったりします。

「本のタイトルは編集者に無理やり変えられた」

という話をよく聞きます。出版社、読者、著者の、どうしようもない三平方の定理ですね。

さて、前置きが長くなりましたが、『会話もメールも英語は3語で伝わります』は、良書でした。

3語で伝わるというのは恐らく編集の人がつけた煽りのタイトルで、著者が伝えたかったことは、

SVOの文型の英語を話しなさい

ということです。3語だけでセンテンスを作れなんて書いてありません。

我々日本人はbe動詞を多用しがちですが、ネイティブは一般動詞を多用し、動きのあるセンテンスを話すことが多いらしいです。

これは、日本語の影響をうけているのだと思います。日本語は、「私は○○です」という形の文を多用します。そのせいで我々は英語を話す時も I am や It is の文章を使いがちです。

これは文に動きが無くて、完結なセンテンスになりません。例えば、職業を聞かれたらその返事に

“I am an English teacher.”

と言うのではなく

“I teach English.”

と言った方がシンプルで伝わりやすい英語になります。aとかtheとか付けなくて良いので冠詞の間違いも減りますね。

この本のメッセージは、SVOの文型を基本として英文を組み立てよう、ということです。私は通訳案内士という英語を話す仕事をしているので、さっそくそれを意識してみましたが、以前よりも英文を組み立てやすくなったという実感があります。

英語のスピーキングに関して、この本は文の作り方を根本的に変える破壊力を持っています。

変な煽りタイトルが残念ですが、中身は良い本なので是非読んでみてください。

『TOEICL&Rテスト本番そのままプラチナボキャブラリー』と『金のフレーズ』はどっちが良いのか

今年、この本が出版されました。

TOEICの単語帳と言うと、今までは金のフレーズが圧倒的な支持を集めていました。

金のフレーズがあまりにも完成されたTOEIC対策用の単語帳であるため、もう他の単語帳はこの世に存在する意味が無いのではないかと思っていたことが私にもありました。しかしTOEIC用の単語帳は、今も現在進行形で出版され続けています。

『プラチナボキャブラリー』は、掲載している単語のセンスも良く、単語帳としての形式も良いので、金のフレーズ並の良書だと思います。

『プラチナボキャブラリー』の形式というのは、DUOや速読英単語に近いものになっています。TOEICの全パート毎の形式に合わせた英文を掲載し、それに単語帳としての機能を備えています。英文を読みながら必須単語を覚えられるので、速読英単語のように合理的な構成ですね。また、Part5やPart2のようにテスト自体が1つや2つのセンテンスで構成されているPartは、例文に重要単語が3つぐらい入っている、DUOのように使える例文集になっています。

DUOと速読英単語ですから、ハズレなわけがありませんね。餃子の王将のメニューで言えば、天津飯とチャーハンを合わせた天津チャーハンのような鉄板メニューだと思います。

加えて掲載している単語は、corporateとかinnovativeのようにTOEICでよく見る基本的なものから、terminate で「解雇する」とかcreditの「振り込む」という意味のように、ちょっとマイナーな意味で単語が使われるTOEICらしい表現もしっかりとカバーしています。最新のTOEICの傾向を分析したと銘打っているだけあり、かゆいところに手が届く本になっていますね。

金のフレーズと、結局どっちが良いんだ?という話ですが、両方やったら良いと思います。両者はかなり作りが違う本なので、金のフレーズでひたすら暗記し、プラチナボキャブラリーは問題形式の文章を音読したりして使うと良いと思います。

どっちが一つしか買いたくないのであれば、どっちでも良いと思います。どっちも良い本なので、しっかり何度も読んで単語を覚えれば、必ずスコアは上がります。本屋でちょっと立ち読みして、気に入った方を買ったら良いでしょう。こっちを買うとハズレということはないです。

それにしてもTOEICの対策本は次から次へと出てくるから、追いかけるのも大変ですね……。

TOEIC L&RテストYBM超実践模試リーディング1000問のレビュー

最近、この問題集を解いています。

韓国で発売された問題集が、日本語解説が付いて日本で発売されました。

近年のTOEICはリーディングの難化が顕著です。私なんかはTOEICの勉強はリーディングしかしていないのに、何故かリスニングは運良く満点が取れてしまい、一方リーディングでは毎回苦戦しています。リーディングを集中的に対策しようと、この問題集を買いました。

買って正解でした。公式系問題集や既出問題集に準ずるTOEICっぽさです。極端に文章が長かったりしないところや、たまにTOEICにこんな単語が出るのかという単語が出るところなど、TOEIC本番で感じるのと同じ印象を持ちます。

改めて感じたのが、TOEICにおける推論が絡む問題の難しさです。リーディングでは大抵、本文に書いてあることがそのまま答えの選択肢と一致するか、別の表現で言い換えられている選択肢が答えになります。しかし、中には本文にはっきりと書かれていないことを推論しないと解けない問題が数問、ほぼ毎回出題されます。この、推論すべきところと本文のみに集中すべきところの絶妙なバランスが、TOEICらしさですね。

この問題集は全問に日本語での解説が付いているのが良いところです。TOEICマニアの間では韓国の本は韓国語のものを取り寄せて買うのがもはや当たり前になっています。韓国のTOEIC本は公式問題集並のTOEICらしさを持つ問題集が日本よりもたくさんありますので、マニアの人は韓国産に拘ります。

しかし韓国産の本には欠点があって、それは解説が韓国語で書かれていることです。問題と、正解の選択肢の記号は英語のみで完結しますが、解説だけはどうにもならないんですね。

900点を超えるぐらいの上級者になれば日本語訳が無くても自分で調べて正解根拠まで辿ることはできます。私もそう思って韓国語版のTOEICの本を今まで買ってきました。特にオススメは事実上の過去問である『既出問題集』です。

参考:TOEIC既出問題集(過去問) リーディングのレビュー

ですが、解説に日本語訳が無いのは思ったより不便で、間違えた問題の復習をする効率が悪いな、と感じていました。

公式問題集に匹敵するクオリティの問題が1000問収録されていて、日本語解説も付いている、YBM超実践模試は、買いの一冊です。

ただし、ここまでやるのは、990点を目指すようなマニアの人だけで良いと思います。900点を目指すならば、日本で発売されている公式問題集や、上記の既出問題集などを優先すべきでしょう。

あと、このYBM模試は、リスニングも出ています。

このリスニング模試は、音声のクオリティが低いという噂を聞きました。昔、私もメガ模試という韓国産の模試を買った時に、リスニング音声のクオリティの低さに驚愕したことがあります。なのでこのリスニングの模試は買いません。噂なので、実際にどんな音声なのかは分かりませんが。

『単語特急』と『金のフレーズ』はどっちが良いのか

今まで単語特急シリーズには手を出していませんでしたが、最近買ってみたら良い本で、かなり気に入っています。

単語特急をやらなかった理由は、単語なら金のフレーズをやれば良いと思っていたからです。

ですが、この2冊の本は、使い方が違うようですね。

単語特急は、Part5の問題形式になっているという特徴があります。この4択問題という形式が、かなり覚えやすくしているように思えます。やっぱり穴埋め問題だから、見ると穴を埋めたくなるんですね。

単語特急の問題文は、全てTOEICの重要単語で構成されています。例えば

ETX’s sales figures have dropped sharply over the last three months since CEO Michael Kirk resigned.

という問題文ならば、空欄の箇所はsharplyですが、それ以外にTOEICでよく出る語がたくさんあります。sales figures とか over the last three months とか resign とか。それらの単語の意味がすぐ下に載っていてレイアウトも見やすくてありがたいですね。これらの単語はPart5に限らず、全パートで重要な語です。

これは、TOEICにおけるDUO的な本とも言えます。一つの例文に、TOEICの中で重要な単語を詰め合わせているわけですから、例文を暗記すれば、重要単語を3つ、4つと覚えられます。

例文を覚えるように繰り返し音読すれば、どんどんTOEICに強くなっていくでしょう。

対して金のフレーズは、王道の単語帳ですね。重要単語が余すところなく掲載され、フレーズでまとめられているのも覚えやすいです。

フレーズで覚えるのは有効なんですが、センテンスで覚えるのも捨てがたいな、と最近私は思っております。TOEICの、特にリーディングセクションでは、センテンス毎にSとVを発見することが重要であるからです。例えばassure 人 that S V という形を知っていなければいけない問題文では、assure という単語と、そのS Vの取り方をセットで覚える必要があります。すると、センテンスで読んでおいた方が、その感覚を養えるのではないかと思うのです。

ただ、TOEICで高得点を狙うなら金のフレーズは紛れもなく必須の本です。

単語特急は金のフレーズとは違った角度で勉強できる良い本なので、両方買って勉強しましょう。