Word Power Made Easy を終了

以前の記事で紹介した、この本を1ヶ月以上かけて読んでいました。

最初から最後まで通して読むのは本当に大変でした。合計で約44時間かかりました。

問題演習の数が半端なく多いんですよ。ある単語が紹介されると、その章末の問題に出題されて、さらに次の章で語源が解説され、また問題に出題される、というのをひたすら繰り返しました。

英語学習に関して、

「一冊の本を繰り返し勉強しなさい」

というのはよく言われるスローガンだと思うのですが、最近の学習参考書は、非常に美しい構成をしていて、本の中で無闇に繰り返し書かれる事柄というのが無いんですよね。TOEICの問題集だったら、中盤で出てきたタイプの問題が巻末の復習テストに出る、ぐらいでしょう。こういう、偏り無く構成された美しい本は、何度も通して読んでこそ定着します。

しかしこのWord Power Made Easy は、1冊の中に復習を盛り込んで、1周読むだけで復習できるという本です。こういうのは紙面の無駄遣いですから、最近はあまり無いのではないかと思います。本の分量を、かさ増ししてると言えなくもないですからね。

あと、古い本なので何かとストレスが貯まる作りになっています。

普通に読んで、練習問題を解くと、どうやっても分かりっこない問題がたくさん出題されます。それが理不尽に難しく、学習者のヤル気を削ぐ可能性がありますね。

あと、単語が専門的過ぎて、果たしてこの単語を覚えて意味があるのか?などと考えてしまいます。英検1級レベルの単語もたくさん解説されているのですが、それ以上のレベルの専門的な単語が多いです。

例えば動物に関する語が続くページでは、各動物に対応する語根が紹介されます。

equus 馬
vulpus キツネ
lupus オオカミ
piscis 魚

などです。equusというのは馬に関する語根ですから、単語の中でequusっぽいパーツを見かけたら、馬に関する単語である可能性ががあるというわけです。しかし、果たしてこの知識が今後役に立つのか、大いに疑問ですね。マイナー過ぎるような気がします。

ただ、それらも含めて、英単語を理解するトレーニングと見ることもできます。単語に対するセンスを鍛えることができるような気がしなくもないです。

また、古い本なのでやや冗長になってきます。動物とか、~恐怖症とか、そういうシリーズが延々と続き、一気にやらないと途中で挫折してしまいそうです。本自体がストレスを貯めない作りになっていないので、自分自身のモチベーションで継続するしかなかったですね。

取り組むのが大変な本ではありますが、なかなか日本の普通の単語帳を読んでいては得られない知識や感覚が盛り込まれた本ですので、名著であることは間違いないと思います。

あと、この本は紙の本よりもKindleで読んだ方が良いと思います。本の中で解説されない単語が大量に出て来るからです。いちいち辞書を引いて調べていたら面倒です。単語をタッチするだけで意味が出て来るKindle版がオススメですね。

次は同じ著者が書いたこちらの本を読んでいます。

この本は、Word Power Made Easyの初級編にあたる本なので、こちらを先に読んだ方が良かったとは思いますが、まあ今からでも遅くはないと思うので、また完読に向けて取り組んでいきます。

Word Power Made Easyのレビュー

最近毎日読んでいる単語本があるので今日はそれを紹介します。

“Word Power Made Easy: The Complete Handbook for Building a Superior Vocabulary”

洋書の単語本です。前回紹介したVocabulary Cartoonsとは違い、こちらは硬派な作りです。しかしながら、ネイティブ向けの語彙本なだけあって、単語と意味を羅列したような、覚えられない本ではありません。

この本の構成は、まずあるテーマに沿って単語が10個ぐらい紹介されます。それを見ただけではサッパリ覚えられませんが、すぐに単語テストがあります。意味を答えたり単語を書いたり、二択問題に答えたりして単語を覚えていきます。

テストの次に、語源の解説があります。さらにその語源から派生する単語も併せて紹介されます。その後に、また単語テストがあります。最初に出てきた単語が何度も出題されて、ようやく1つの章が終わったと思ったら、次の章でまたさっきの単語が出題されたりします。

という感じで、解説と単語テストをひたすら繰り返す作りになっています。読むページと単語テストのページの割合はだいたい半々ぐらいだと思います。読むというより、単語ドリルをひたすら解いていくような本です。

日本で出てる英単語帳では、単語に関する問題を解きまくる、しかも同じ単語がページを変えて何度も出てくるという形式の本は私は見たことがありません。英語を運用することができる人がターゲットにされているだけあって、「難しい単語を覚える」という目的に対してより踏み込んだ構成になっていると思います。

レベルも、だいたい英検1級ぐらいだと思いますので、これまた日本の参考書市場で品薄なレベル帯であり、有意義な本だと思います。

この本は少し遠回りかもしれませんが、英検1級の対策書としても良いと思います。例えば gregarious という単語は英検1級の『パス単』にも掲載されていますが、この本ではgregという語根について説明がなされ、aggregate や segregateなどの仲間であることが分かります。英検1級レベルの単語にこういう記憶の手がかりを付けているのはかなり有効な本と言えるのではないでしょうか。

私は英英辞典の暗記の最中ですが、やはり辞典自体は暗記に適した本とは言えません。当たり前ですが、単語リストに過ぎず、覚えるための工夫は自分でしないといけませんね。この本はドリルの形式になっているため頭から解いていくだけで効果を発揮できるようになっています。今は英英辞典に掲載されている単語を暗記するためにこの本を使っているという状況ですね。

洋書の英単語本は良い物が多いのではないか?と最近思っています。また良い本があったら紹介しますね。

Vocabulary Cartoons のレビュー

英英辞典の暗記がなかなか進まない中、今までと路線の違う単語本を発見したので紹介します。

“Vocabulary Cartoons”という本です。

ネイティブ向けの単語本です。Cartoonsというタイトルの通り、一コマ漫画で単語を覚えるというコンセプトの本です。一コマ漫画で語呂合わせを表現していますので、絵と語呂合わせで覚える本ということになります。

どういう内容かと言うと、1ページをここに貼り付けて説明します。

このページはALLEVIATE (意味:和らげる)という単語のページです。

この単語に対する語呂は、LEAVES AET です。leaves ate と発音すると、微妙にalleviate と音が似ていますね。そしてイラストでその語呂とalleviate という単語を結びつけています。

イラストが意味するのは、その下の語呂合わせ用の英文のストーリーです。英文が

“The natives believed if they  ATE the LEAVES of some trees it would ALLEVIATE many illnesses.”

と書いてあり、意味は、

「ネイティブは、木の葉っぱを食べたら病気を和らげることができると信じている。」

です。ネイティブというのは日本人がコンプレックスを感じている英語のネイティブスピーカーのことではなくて、先住民のことですね。イラストは、先住民が葉っぱを食べようとしているところを描いています。

さて、この語呂とイラストについて、みなさんはどう思ったでしょうか?

語呂にもイラストにも無理があるしセンスも感じないから余計に覚えにくいだけだと思いましたか?

私はそうは思いません。語呂もイラストも、とても印象に残りやすくて素晴らしいものだと思いました。実際私はalleviateという単語を他の単語集で何度も目にしていながら、苦手としていました。でもこの本を読んでからはもう大丈夫だと思います。

語呂合わせというのは日本人のお家芸かと思っていたのですが、英語話者もやるんですね。語呂で英単語を覚える本と言うと、受験参考書にこの2種類があります。

この2冊もイラストと語呂で単語を覚えるというコンセプトは似ていますが、もちろん語呂は日本語の語呂です。

私は、今回紹介した”Vocabulary Cartoons” の英語の語呂の方が、日本語を介さない分、自然な語呂になりやすく、覚えやすいのではないかと思いました。

また、既存の日本語の語呂を使った英単語本は、語彙のレベルがそこまで高くないという問題もありました。英検1級レベルの単語を収録した本で語呂合わせの本は、たぶん出ていないです。

その点、”Vocabulary Cartoons” は、英検1級レベルの単語をたくさん収録しています。先程のalleviateも『パス単』に収録されていますね。

というわけで、この本は語呂を気に入るかどうかという問題がありますので人を選ぶことは間違い無いのですが、好きな人はどんどん単語を覚えられるようになると思いますので、英検1級レベルの単語を覚えられなくて苦戦している人はぜひ試してみてください!

知らない情報を読み続けるのはキツイ

スペイン語やタロット占いなど、いろいろなことに気が散っている私ですが、英英辞典の暗記は、ゆっくり続けています。こちらのLongmanのHandy版の辞書です。

この辞書を暗記するのは本当に大変です。掲載されている単語のレベルが高いんですよね。初見の状態で、掲載されている単語の3割程度しか知りませんでした。

horseplay (意味:ばか騒ぎ)

hosiery (意味:タイツ、ストッキング類)

のような、ノンネイティブにとっては過度に口語的な単語とか、字面から意味が想像しにくい単語が多くて本当に覚えにくいです。今後の人生で、horseplayという単語に自分は遭遇するのか?とか思ってしまいますね。

辞書の暗記自体、やりたくてやっているので嫌になることはないんですが、ちょっと現状を把握してみようと、易しめの辞書を読んでみました。

handyとpocketのlongmanの比較については、以前に書きました。こちらの記事です。似たような辞書と見せかけて、handyの方が非常に難しく、pocketはかなりとっつきやすいです。

改めてpocketのlongmanを読んでみたら、見てみた数ページの掲載単語のうち、8割ぐらいは知っている単語でした。やっぱりpocketは基本的な単語で構成されていて勉強しやすいことを再確認しました。

あと、これが今回本当に言いたいことなのですが、8割知っている辞書の方が読みやすいですね。スラスラ読めました。

おそらく、知っていることと知らないことのバランスが良いんだと思います。飲み会とかで自分の知らない話ばかりされると面白くないですよね?人間とは、自分の知っている話を好むものです。

それと同じで、本を読む場合も知ってる内容が多い方が楽しいです。これが、全て知ってる内容だと読む意味が無くなるのでやっぱり面白くなくなるので、知ってることが8割で知らないことが2割ぐらいだと脳にとって負担の少ないバランスだと思います。

勉強するならば、本当ならば10割知らないことで構成されたテキストを使った方が、得るものは大きいはずです。でも10割知らないことだとさすがに読めないので、3割ぐらい知ってて7割知らないぐらいが良いかなと思うのですが、それでも読むのがきついですね。

難しいテキストに挑戦せずに、易しめのテキストを使って勉強することを習慣づけた方が、勉強の調子が上がりやすくて結果的に効率が良いのかもしれません。

『英単語マニア』のレビュー

英英辞典の暗記をしていて、単語を覚えるのって難しいなあと感じる日々です。覚えても覚えても忘れるイタチゴッコですね。

そこで、少しでも単語を覚えやすくする工夫をしようと、語源の本をいくつか買ってみました。中でもお気に入りの本を紹介します。

『英単語マニア』

3巻合計すると1000ページ以上になる大作です。

書店で見たことが無いので、この本の存在を全く知りませんでした。Amazonでも評価が高くなく、全然目立っていません。TOEICの対策書なんかだと、特急シリーズのように、Amazonで検索した時に表示されやすく、また評価も高くて値段が安い本がそのまま名著だったりしますが、語源を活用して英単語を覚える本と限定してしまうと、良い本がたくさん売れているとは限らないのではないかと思います。

この本は、対話形式で語根の知識を活用して英単語を学ぶという意欲作になっています。対話形式の本は読みやすいので、私は好きです。また、一見すると雑談のような時に本質的なことをポロッと言っていたりするところも対話形式の本の好きなところです。

語根というのは、単語の構成要素で、その単語の意味の中心を示す要素です。

例えば fer という語根があり、この語根は「運ぶ」という意味を持っています。これを使った英単語がいくつか紹介されています。

prefer (pre + fer = 前に運ぶ)  〜の方を好む
refer (re + fer = 持ち帰る)  参照する、言及する、関連する
transfer (trans + fer = 他所へ移す)  転居する、乗り換える

と言った具合です。語根の中心的な意味と、それに接頭辞や接尾辞(語頭のinや語末のantなど、よく見る英単語のパーツ)を付けて構成される意味が解説されます。

prefer が、前に運ぶのがなぜ好むの意味になるかと言うと、気に入った物を前に運んで目立つようにしたからでしょう。また、referは、持ち帰って参照したからre(後ろへ、を表す接頭辞)+ fer で参照するの意味になったのでしょう。このように、語源を活用した英単語の暗記には、推測が欠かせません。

この手の足し算のように英単語の意味を紹介する本は他にもたくさんあります。語源で覚える英単語3600語源中心英単語辞典など。ちなみにこの2冊もなかなか良い本です。

『英単語マニア』が画期的なのは、対話形式で印象に残りやすいのと、全巻併せると1000ページを超える分量の多さでしょう。記憶しやすさと網羅性を兼ね備えています。

でもこの本は、実力の割に有名でないような気がします。これは、人を選ぶ内容だからではないかと思います。

二人の対話が気に入らない人には全然合わない本でしょう。まずこの2人というのが、メルライン・フライダ氏という語学の達人のオランダ人と、藤田修司氏という70歳ぐらいの語学に詳しい日本人です。おっさん2人の会話を延々読み続けるのが性に合わないという人は居るのではないかと思います。

会話をそのまま活かしたような編集構成になっていて、これを読みにくいと感じる人も多いと思います。いきなり話題が飛んだりしますからね。これは私なんかは、自分がやっているインタビュー「満点ホルダーに会いに行く」で会話を活かしたインタビュー記事を書いているので自分も好きな手法であり、読む立場になっても好きです。まあでも、好き嫌いが分かれると思います。

あとたまに、下ネタが出て来るんですよね。jectの語根のところでわざわざejaculate(射精する)という単語を強調して紹介いたりします。これなんかは、「e (外に) + jac (投げる)」という接頭辞と語根を覚えやすく、良い例だと私は思いますが、こういうノリが嫌いな人は居るでしょうね。

このように、『英単語マニア』は影の名著であると言えるでしょう。今後もこの本が多くの人に読まれることは無いと思いますので、他人と差をつけるような尖った英語知識を身に付けたい人は、ぜひ読んでみてください!!

英英辞典の暗記を開始して半年

英英辞典を丸ごと暗記すると宣言してから半年が経過しました。

『英英辞典の暗記を開始します!』
http://toeicgupta.com/?p=1133

こちらの辞書の英単語を暗記しています。

まずは最初の作業、最後のページまで目を通して、覚えてない単語をチェックするという作業を終わらせました。そこからが本番の暗記という作業の開始です。

現在、100ページぐらいまで来ました。約5分の1です。

と言うと、そこそこ良いペースで進んでいるように聞こえますが、100ページまで完璧に覚えたというわけではもちろんありません。復習のために見返すと、全然覚えて無くて、落ち込みますね。

以前、菊池健彦さんという方の英語学習セミナーに参加した時に、菊池さんが英単語を忘れることに対して

「腹が立つ」

と何度も仰っていました。これは本当に気持ちが分かります。覚えても覚えても忘れるので、自分に腹が立つんですよね。

英英辞典の暗記という学習法を始めたのは、この本に触発されてのことでしたが、

別にこの本には、簡単に覚えられる凄い裏ワザが載っているわけではありません。語義を隠して覚えているかチェックするのを繰り返す、電子辞書のヒストリー機能で復習する、みたいな普通のことやちょっとしたテクニックが載っているだけです。肝心の記憶することに関しては、根性で覚えるしかないのです。

英語の勉強自体、好きでやっているので辛いと思ったことはありませんが、さすがに全然覚えられないのは落ち込みますね。

また、取り敢えず件の辞書に載っている単語で覚えてない単語は全てチェックしたのですが、そうすると、こんな単語一生使わないし見ないんじゃないか?という疑念に駆られてきます。

例えばこの辞書には”catch-22″という単語が掲載されています。この単語の意味は「どうもがいても解決策が見つからないジレンマ」という意味で、同名の小説が元になってこういう意味になっています。

これを、HiNativeというサイトで英語のネイティブスピーカーに、この単語知ってる?と聞くと、

「意味は知ってるけどほとんど聞かないし自分は言わない」

という答えが返ってきました。まあこの単語はかなりマニアックなので、知らなくても良いんではないかと思いますが、多くの難しい単語は同じように、こんなの覚える必要あるのか?という気にさせてくれます。

実際、流暢に英会話したいなら、難しい単語は覚える必要が無いと思います。それより、go, get, come みたいな基本的な単語の意味の広がりを理解していたり、それらの前置詞との組み合わせを知っている方が、英会話の役に立つと思います。

難しい単語はだいたい、ラテン語かギリシャ語から英語に流入して来た単語です。また、1066年からイングランドはノルマン人(当時のフランス人)に支配され、英語にはフランス語の語彙が大量に流入しましたのでフランス語由来の単語も多いです。フランス語自体がラテン語から派生してできたので、これもラテン語由来と言って良いでしょう。

これは日本語において難しい単語が中国から入ってきた単語が多いのと非常に似ています。日本語に関してはそういう言葉は漢字で書かれているので区別しやすいですね。

日本語に関しても、日常会話を流暢に話したいなら、「忖度」「反芻」「魑魅魍魎」みたいな漢字熟語を覚えるよりも、「てにおは」の使い方をマスターした方が良いでしょう。

しかし、難しめの本を読もうとしたら、日本語なら漢字を覚えなければなりません。私達は小〜中学生の時に漢字ドリルの宿題を散々やりました。その結果として、新聞や本が読めます。それと同じで、英語ならラテンやギリシャ由来の難単語を覚えることは避けられません。今、ラテン由来の単語を覚えるために、語源を活用した単語暗記の本をいくつか読み直しています。また別の記事で紹介しますね。

英英辞典の暗記は果てしない道のりですが、まだまだ続けていきたいと思います!

『英単語連想記憶術』のレビュー

引き続き、この英英辞典を暗記しています。

難単語も機械的に暗記対象に選んでいるため、非常に覚えにくい単語ばかり暗記しています。今までの勉強で、語源で覚えられる単語や、出現頻度が多い単語は、既に覚えてきました。今回の辞書暗記プロジェクトは、それでも覚えなかった、比較的マイナーな単語がターゲットになります。なので常に苦戦しております。

前回の記事では、こちらの暗記に関する本を紹介しました。

こちらの本で、

「意図したときに情報を思い出せるようにするには、手がかりと関連付けなければならない。」

ということが記憶に関する基本的な理論として紹介されていました。

これを英単語の暗記に当てはめると、単語を見た時に、意味を思い出す手がかりと結びつけば、意味を思い出しやすいということになります。

これは何のことを言っているかと言うと、語呂合わせですね。英単語を見た時に、語呂を思い出し、それが意味と結びついていれば、意味まで思い出せます。

単語の語呂合わせというと、大学受験では古来より使われてきたテクニックですよね。私も、古文に関してはゴロ513(後にゴロ565)という参考書で語呂合わせによって古文単語を大量に暗記しました。

この参考書、アホくさいゴロがたくさん載っていて、お気に入りでした。全てのゴロを覚えた時、古文はかなり得意科目になっていました。ちなみにお気に入りのゴロは

「「あ」から「さ」までは、ついちょっと」

です。古文単語の「あからさま」というのは、ついちょっと、という意味になります。それを、語呂合わせによって覚えてしまうわけです。

古文単語の暗記は、古文と言っても日本語なので古語と現代語で意味的な繋がりが大きく、良いゴロがたくさんあったように思います。英単語をゴロで覚える暗記法があるのは当時から知っていましたが、古文と違ってムリがあるだろうと思って敬遠していました。

しかし、今やっている英単語の暗記は本当に取り付く島もない単語ばかりなので、あらゆる暗記テクニックを総動員してやる必要があると思いました。そこで私もようやく、この本を買いました。

語呂合わせで英単語を覚えることを趣旨とした単語帳です。

正直、この本自体は、そこまで有用な本では無いと思います。それは以下の理由によります。

  1. しょーもないゴロが多い
  2. 掲載単語が基本的過ぎる
  3. 掲載している語義説明がイマイチ

しょーもないな、と思ったゴロを紹介します。

persuade パスへ努力するよう説得する

reason 理存とは理性が存在すること

recover 理科(の成績)ば回復する

これらのゴロは、ゴロ自体があまり覚えやすくなく、またこういう重要な単語は普通に暗記してしまった方が早いのです。

ですがそれでも、私はこの単語集をオススメしたいです。特に、単語をたくさん覚えようとしている人に。

ゴロとしてよくできているものも、イマイチなのもありますが、全ての掲載単語にゴロを付けていることに執念を感じます。

また、実はイマイチなゴロこそ、我々の勉強のヒントになります。語呂合わせ暗記に挑戦すると、

「こんな英単語でどーやってゴロを作ったら良いんだよ!」

という難題に必ずぶち当たります。それを、「理科(の成績)ば回復する」とか、無理やりゴロにするセンスを養うことができます。「ば」という方言を使うところがポイントですね。こういう発想が大事です。

単語集としてはイマイチでも、ゴロ作りのセンスを養うためにはかなり良い本なのでオススメです!!

実はもう1冊、ゴロで覚える英単語の本を買いましたので次回の記事で紹介しますね。

『一流の記憶法 あなたの頭が劇的に良くなり「天才への扉」がひらく』のレビュー

引き続きこちらの英英辞典の暗記をしています。

相変わらず、なかなか単語が覚えられず、忘れまくる自分に腹が立ちます。これだけたくさんの単語を暗記するのだから、何か記憶法を使った方が良いと思い、記憶法の本を買ってみました。

『一流の記憶法: あなたの頭が劇的に良くなり「天才への扉」がひらく』

この本、298円で買えましたが、内容は大当たりでした。何かしらの試験勉強をしている人は必読と言っても良いぐらいの優れた内容です。

構成は、まず記憶のメカニズムを説明し、その次に実践的な記憶法を紹介しています。

まず記憶のメカニズムですが、覚えるためには、思い出す訓練が大事のようです。であるので、単語を見ながら何度も声を出すというのは、あまり意味がありません。思い出す訓練をしていないからです。

ただ、何度も声を出すのは、経験上、有効だと思っている人も多いと思います。私もそうです。今までそうやって単語を覚えてきました。これは、何度もテキストを見て、その度に、少しずつだけど意味を思い出す訓練もしていたので、覚えることができたのだと思います。

有効なのは、時間を開けて、何度か思い出す訓練をすることらしいです。それによって長期記憶に定着します。脳科学者の池谷裕二先生も、記憶するためにはアウトプットすることこそ大事だとこちらの対談で言っています。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/9640

ちなみにこの対談、ライフネット生命創業者の出口治明氏と池谷裕二先生の対談で、めちゃくちゃ面白いのでオススメです。

本の後半では、実践的な暗記法が紹介されます。オカルトに走ること無く、非常に正統派かつ、有効な方法が紹介されていて素晴らしいです。

暗号化したり、記憶のひっかかりを作る方法などが紹介されています。こららは訓練が必要な方法ですが、練習すれば必ず記憶の強力な補助となります。そしてこういう方法で記憶していくことが、記憶力そのものを強化する訓練にも繋がります。

身体の部位に番号を振って、順番に物事を覚えていく方法や、頭文字を取って並べる方法は、順番を覚える必要がある歴史の試験などには有効ですが、我々が目的としている英単語の暗記にはほぼ使えません。

英単語の暗記に使えるテクニックと言えば、やはり語呂合わせだと思います。英単語の語呂合わせと言うと、kennel という単語を覚えるために、犬が寝る小屋 → 犬寝る → ケンネル と覚えるみたいなしょーもない語呂が多くて、敬遠している人も多いと思います。ですが、記憶のひっかかりを作るには、それすら実行した方が良いと思うに私は至りました。

次回の更新では、英単語の語呂合わせについて掘り下げて書いていく予定です。

とりあえず、『一流の記憶法: あなたの頭が劇的に良くなり「天才への扉」がひらく』はオススメの本です!!

相性の悪い単語をどう覚えるか

英英辞典の暗記をしていると、相性の悪い単語をどうやって覚えるかがキーになります。

辞書を通読してチェックした段階では、パッと見て意味が分からない単語ということで一律にチェックしていきましたが、実際は、なんとなく意味を知っていたり語源で意味が分かるものと、全然分からない単語に分かれます。

全然分からない単語のことを、この本では、

相性の悪い単語、と呼び、覚え方が書いてありました。その方法は、

電子辞書で意味を調べて、ヒストリー機能を毎日見て、覚えていなければその単語の画面を再度開いて意味を確認する。翌日ヒストリー機能を使い、その単語を見て、意味を覚えていなければまた画面を開く。するとその単語がヒストリー機能の一番上に移動する。他にも相性の悪い単語は電子辞書で引き、毎日復習し、覚えていなければその単語の画面を開いてその単語をヒストリーの一番上に移動させる。

というやり方です。ヒストリー画面と言うと、だいたいこんな感じですよね。

これは私が、全然覚えられないわ、と思った単語が並んでいます。気が向いた時にスマホの電子辞書を立ち上げて、ヒストリーを見ると、これがまた全然意味を覚えていないんですね。そして意味を確認すると自動的にリストの一番上に来るから、なかなかヒストリー画面から消え去ってくれません。

これは画期的な方法ですが、これだけではやはり覚えられません。そこで、致命的に相性の悪い単語はノートに書きだしてみました。

abdicate とか abject とか、何度見ても忘れます。しかしaberration はようやく覚えました。このあたりは、何か各個人の脳との相性の良し悪しがあるのかもしれません。

この作業をAから順にやっていくので、途方もない時間がかかります。最後までできるのか!?と常に不安です。

しかし決めたことなので、やっていきます。

英英辞典の通読完了

4月から通訳ガイドの仕事を始めて、英語学習時間は激減していました。英単語よりも、『古事記』とか調べてました。

が、今は仕事が無くてニート状態なので、英語学習を再開しました。

1月から進めてきた、こちらの英英辞典の暗記

ようやく、覚えるべき単語のリストアップを完了させました。まだ何も暗記していません。最初から最後まで通して読んで、知らない単語をチェックする作業をやっていました。方法はこの本の通りにやっています。

こんな感じで蛍光ペンでチェックしました。

知らない単語は深く考えずにチェックしていけ!とのことでしたが、さすがに辞書なだけあって、マニアックな単語が多いんですよね。写真で言うと、hacksaw とか haggard とか hailstone とか、果たして人生で出会うことがあるのだろうかと心配な単語が続出です。

実を言うとこの辞書はこの手の単語が多く、通読するのが大変でした。『中上級者がぶつかる壁を破る英語学習最強プログラム』によると、これぐらいの辞書を暗記するとかなり洋書が読めるようになるらしいので機械的にチェックしていきましたが、なかなか骨の折れる作業でした。まあ英語学習自体は好きでやっているので、嫌になることはありませんでしたが、そんなにスイスイ進むわけでもありませんでした。

あと、語義も、短くまとめられているので、分かりにくいです。似たような辞書ですがこちらの方が、語義が分かりやすくて英英辞典の入門としてはお勧めです。

”LONGMAN HANDY LEARNERS DICTIONARY” を最後まで読んでチェックするのに、私の場合は約75時間かかりました。ついつい知ってる単語の定義も読みつつ進めていたので、もっとサクサクとチェックだけしていけば早く終わったと思います。

さて、ここまでは準備段階です。ここからが本番の、暗記作業に入っていきます。

暗記は、特別なメソッドがあるわけではありません。読んで声出したりして、覚えてるかチェックして、の繰り返しになります。めちゃ普通ですね。

『中上級者が~』の本で紹介されていたコツとしては、電子辞書のヒストリー機能を使うというものでした。私もちょっとやってみましたが、これがなかなかインスタントで高性能な単語帳になるんですね。また詳しくは別の記事で紹介します。

英英辞典暗記というと途方も無い作業ですが、せっかく仕事を辞めて暇人になったので、やり切れるように進めていきます!