『キクタン 英語でコレ言える?【身のまわり編】』のレビュー

今日は軽めの本の紹介です。

昔、大学生だった時、推薦で入学した子が

「クラスメートがlettuceの綴りが書けなかった。英語の授業のレベルが低い」

と言っていました。それを聞いた私は、

「確かにレタスなんて書けないわ、そんな余計な情報で脳の容量無駄遣いしてたら一般入試で早稲田には受かんねーわ」

と思いました。

私は大学受験にしてもその後のTOEICや英検にしても、試験対策が好きなので、知ってる英語の語彙が偏っています。気付けば、「人差し指」も「まぶた」も英語で言えないことに気付きました。これでは、英語を実際に使ってコミュニケーションをする時に恥ずかしい思いをするような気がして、上記の本を買ったわけです。

この本は、そういう、幼児向けの早期英語教育に出てきそうな英単語が載っていて、私のような試験大好き野郎には良い勉強になります。

特に、音声は車の運転中に聞くのに適しています。ポッドキャストのニュースとか聞いてると英語のリスニングに集中して人を轢きそうになりますが、キクタンシリーズは単語を言った後に空白があるので、絶えず音声に集中することが無いので安全です。

ちょっといつもと毛色の違う方向性の英語教材ですが、英語を実際に使ってコミュニケーションするならば、なかなか意味のある本だと思いました!

『イングリッシュ・モンスターの最強英語術』のレビュー

菊池健彦さんという、TOEICで990点を60回以上取得した凄い方がいらっしゃいます。菊池さんが英語を身に付けた過程を書いた本を読んでみました。

菊池さんの英語学習歴というか、人生にかなりの衝撃を受けました。

菊池さんは34歳で仕事を辞め、その後1年間引きこもってテレビを見たりして毎日ボーッと過ごしていました。「何もしないこと」に疲れて、本屋で手にした英会話の入門書を見て、暇つぶしに英語の勉強を始めたそうです。

それから英語の勉強に熱中し、7年間引きこもって毎日英語を勉強していました。『タイム』や『ニューズウィーク』を、分からない単語の意味を調べながら読みました。単語を忘れては覚えてを繰り返す毎日について、「単語を覚えることがある種の快感になって、英文を読まずにいられない身体になる」と書いています。

7年間の引きこもり留学の後にTOEICを受験し、970点を取得。3回目の受験で990点を取得されたそうです。その後はTOEICを受け続け、60回以上990点を取得しています。

さて、この方が英語を身に付けた過程はちょっと特殊で、簡単にはマネできないと思います。しかし、語学学習の方法に関しては極めて王道な方法を紹介した本になっています。

私は、菊池さんが単語を調べて繰り返し暗記していった作業が、Jet Bullさんにインタビューした時に聞いた話と似ているな、と思いました。単語を暗記することは間違いなく語学の王道と言えるでしょう。

7年間引きこもって勉強することはできなくても、日々コツコツと単語を暗記していくことはできます。むしろ単語の暗記は細切れの時間にやりやすいので、忙しくても実行しやすい面もあります。私もしばらく単語の暗記を重視して学習してみようと思います。

それにしても、英語を極めた人の話を聞けば聞くほど単語の暗記のような地道な方法論に落ち着くのは面白いですね。私はすぐにテクニックに走ってしまうのですが、実はその方が遠回りなのかもしれません。

英検1級の長文を読むには?

現在、TOEICシーズンは一次中断し、1月22日の英検1級に向けて学習しています。

先週、Jet Bullさんにインタビューしてからというもの、自分の英語学習について考え直していました。

その間に受けたTOEICでは、相変わらず時間内に読み終わらないという事態で、読む力の無さを感じていました。

何故自分は速く正確に英語を読めないのかと思いながら、英検1級の長文読解問題を眺めてみたところ、単語の理解が弱いのではないかという仮説を持つに至りました。Jet Bullさんもインタビューの中で、語彙を深く理解することが大事だと仰っていました。私はおそらく、語彙を深く理解していないようです。

英検1級の長文を読んでいると、私は

「何これ意味分かんねーよ」

と脳内で何回も言っています。回数は少ないけどTOEICの時も言っています。

で、この意味分かんねーの正体を考えてみると、だいたいが単語の意味がよく分かっていないことが原因であることに気付きました。

同時に、分からない単語というのが特に難しい単語ではないことにも気付きました。英検1級の語彙問題に出てくる単語ではなく、英検準1級レベルの単語の意味を正しく分かっていないから長文の意味を解釈できていないようなのです。分かったつもりになっていてきちんと意味を暗記や理解していない単語がネックになっているとも言えます。Bullさんがインタビューで教えてくれた通りですね。

私は受験生の頃から長年、分からない単語は意味を推測するようにしてきました。そして何となくで文章を理解して進んでいく癖ができあがっていました。これで入試に合格することはできましたが、よりたくさん英文を正確に読もうとするならば、単語の意味を正確に知っていた方が良いことは明白です。

単語の意味を深く理解するには、Jet Bullさんが仰っていたように、英英辞典を使うのが良いと思います。英和辞典や英単語集では単に英単語に似た意味の日本語を当てているだけなので、言葉の意味を正しく掴むことはできません。分からない日本語を発見した時に国語辞典で意味を調べるように、やはり英英辞典を使うべきだと思います。

ですが英英辞典は当然英語で書いてあるので、読むのに骨が折れます。今まですでに何度も挫折しました。

そこで、英英和辞典というものの存在を知りました。英英辞典に、和訳が載ったような辞典です。

この発想な良いですね。しかし、私は紙の辞書が嫌いです。最近久々に紙の辞書を使ってみたら、1つの単語を発見するのに1分以上かかったので非常にストレスが貯まりました。学校の先生は素早く辞書を引けるように何度も辞書を引けとか言いますが、その練習する時間を単語暗記に費やした方が良いでしょう。

Androidスマホを電子辞書代わりにすることにしました。英英辞典と英和辞典を連携すれば、英英辞典を引く→すぐに英和辞典にジャンプする→日本語を読む→英英辞典に戻って英語を読むということを素早く行うことができ、結果的に英英和辞典を使うのと同じことができます。この2つの辞書アプリはインターフェースも、辞書の内容も良く、オススメです。

しばらくはこれらの辞書アプリを読んで、英検1級の長文読解問題や英検準1級のパス単に出てくる単語を覚えていきたいと思います。

第215回TOEIC 結果発表

本日、11月に受験した第215回TOEIC公開テストの結果が発表されました。

私のスコアは

L 480
R 440
Total 920

でした。久々の900超えです。良かった〜。

思えば私は長いスランプに陥っていました。原因は、ポレポレ英文読解プロセス50をやってしまったことだと思います。

この本は間違いなく凄い本なのですが、これをやってから、受験英語の読み方を思い出してしまい、TOEICの読み方を忘れていました。元に戻すのに時間がかかりました。

さて、しばらくTOEICは受験しないでいようと思っていたのですが、今日の結果を見たら、またすぐにでも受験したいという気持ちが戻ってきました。1月は英検一級に専念するので受験しませんが、きっとまた3月ぐらいには受験してしまうのではないかと思います。

TOEICは本当に中毒性がありますね!

第216回 TOEIC公開テスト 感想

受験してきました。第216回TOEIC公開テスト。会場は名古屋です。

大雑把に感想書きます。

Part2がめちゃくちゃ難しかったように感じました。半分ぐらいしか自身持って答えられませんでした。3と4は普通に解けたので、やはりPart2が難しかったんだと思います。

リーディングではPart7で2,3個ぐらいリサイクル問題を発見しました。こんだけリサイクル問題を発見しといて塗り絵ってことは無いだろうと思って進めていきましたが、最後に時間が足りなくなって3問塗り絵しました。かー、もったいない。

今回、Part3と4で、答えの選択肢に鉛筆で印を付けておいて後でマークするという方法を止めました。リスニングの問題はリスニング中にマークするようにしたのです。リーディングの時間を確保するため。やはりその方がリーディングに時間を取れて良いですね。塗り絵したけど。

いいかげん、TOEICとギリギリの勝負をするのがしんどくなってきました。一旦TOEICから離れて、もっと英語を読めるようになってから余裕を持ってTOEICを受験したいですね。まあ実際は相当英語できる人でも余裕を持ってTOEICを受けれるわけではないので、それは無理なのかもしれませんが。

満点ホルダーに会いに行く 第1回 Jet Bullさんインタビュー

グプタです!

先日、「満点ホルダーに会いに行く」の企画第一弾として、Jet Bullさんにインタビューをして来ました。BullさんはTOEICで38回満点を取得し、現在進行形でその満点回数は増加中というとんでもない英語力の持ち主です。その英語力はTOEICでは測定不能な域。TOEICビヨンダーです。

Jet Bullさんのブログはこちら

幸運にもそんなJet Bullさんに、TOEIC満点、英検一級を取るための学習について聞くことができました。 記事は7000字を超える長文になりました。トピックはこんな感じです。

  1. BullさんはなぜTOEICの問題集を解かずに満点を取ったのか
  2. TOEICで満点を取るのに必要な語彙力
  3. TOEICで塗り絵しないスピードを身に付ける
  4. 英検一級合格のために何をすべきか

Bullさんは凄く濃い英語学習をされたようで、私の予想を遥かに超えていました。是非、じっくりと読んでみてください。

1 BullさんはなぜTOEICの問題集を解かずに満点を取ったのか

グプタ(以下グ) 今日はTOEICで満点を取るにはどうすれば良いかということを中心に伺いたいのですが、BullさんはTOEICの問題集を解かずに満点を取ったんですよね?なんで解かなかったんでしょうか?他の満点取った人達に話を聞くと、問題を大量に解いた人の方が多いですよ。

Jet Bull(以下B) 解いちゃいけないっていうわけじゃないです。自分が「問題を必ずしも解く必要はない」って敢えて言う理由は、「問題を解きましょう解きましょう」って言い過ぎると、解くだけで満足しちゃう人が増えると思うから。

グ 深いですね。いきなり。

B 「問題解きましょう」って言うと、勘違いして「問題解いて答え合わせして、はい次」ってやっちゃう人が出てきちゃうから。

グ 以前のセミナーで話された内容で言うと、(「①問題を解く②解説を読む③文を完全に理解する④文を自分のものにする」という4段階があるという話)「文を自分のものにする」まで行かないといけないのに、問題を解くという行為を金科玉条(=最重要として従うべき決まり)にしちゃうと、そこで止まっちゃう人が居ると。

B うん。問題を解いて解説を読んでからが大事だと思う。せめて解説も読めば良いけど、読まない人も居るから。あと、自分の場合は分かんない問題は解かないようにしてるから、あまり問題演習しなかったのかも。勘で解いて間違えるとそれを覚えちゃうことってない?そういう問題は、自分はいっそ解かないですね。

グ じゃあ、分かんない問題は、放棄するんですね?

B そう。

グ 勘は使わないと?

B 使わないですねー。テスト本番だったらもちろん勘で答えることもあるけど。勉強中は、問題が分かんなかったらすぐに答え見ちゃうかな。それって別に英語に限らないかも。

グ 数学とかもですね?

B そう。特に、英語の場合は考えて分かるもんじゃないことも多いから……。まぁ文法とかは考えて分かることもあるけど。考えて分かる問題は、問われてる文法項目を知ってるということが前提として必要だよね。その文法項目を知らないと問題は解けない。でもその文法項目を知らない可能性もある。その場合は、どれだけ一生懸命考えてもその問題は解けない。

グ いきなり暗記しちゃうということですね?

B 自分が重視してるのは、とりあえず文を理解して、ついでに暗記しよう、みたいな感じかな。

グ じゃあ、問題を解くという過程は無くても良いからやらない、と?

B 極端なことを言うと、そう。でも、問題を解かずに文を読むだけだと眠くなるっていう人もけっこう居るよね。問題を一生懸命考えたいっていう人も居ますよね。ただ、一生懸命考えるっていうのは、自分に関してはあんまり効率が良くないと思っちゃう。だから、自分にとっての問題集の用途って「英語力が上がったかどうか」のチェックかなぁ。

グ チェックすることはあるけど、学習の主体にはならない?

B そう。主体にはならない。文法問題の例で言うと、受け身かどうかで迷う問題ってあるでしょ?普通は動詞の後ろに目的語があるかどうかで考えるんだけど。「 主語 ——- the photocopier.」ってなってたとして、空欄に入れる選択肢が(A) use (B) is used だったら、答えは(A)になるってやつ。でも、「主語 ——- with the regulation.」ってなってて、選択肢が(A) comply (B) is complied だった場合、そのルールで行けば(B) is complied を選びたくなるでしょ?ほんとは(A) complyなのに(注:comply with the regulation = 規則に従う)。これって問題を解きながら「う~ん、空欄に入るのは述語で、空欄の直後には目的語がなくて、前置詞withがあるから、これは受け身になるはずだ。ってことは答えは(B) is compliedか!」とか考えてたどり着いた不正解だと思うの。自分の場合、その「間違った答えを導き出すために使った時間」がもったいないとか思っちゃう。

グ じゃあ、無駄に考えるプロセスを省くために、敢えて解いて無いということでしょうか?

B そう。考えると無駄だから。えっ、無駄じゃない?(笑)

グ 無駄ですね(笑)

B 自分の場合はたまたまTOEICっていう素材を使わなかっただけで、色んな英文を読んで、意味を理解して、単語なら使い方を理解して、ニュアンスを理解して、っていうのを積み重ねていったら、990点取れました。

グ ただその、素材に関して、Bullさんは以前から素材は何でも良いって仰ってて、それが身も蓋もないんですよね(笑)

B いや、TOEICの点数を一刻も早く上げたいのであれば、やっぱり素材はTOEICの方が効率いいとは思いますよ(笑)新聞もドラマもそうだけど、内容によって使われる単語だけ見ても偏りって絶対あるから。

グ いちおう、960点ぐらいからは、満点を目指されたんですよね?

B 取れたら良いなぁって思ってたね。

2 TOEICで満点を取るのに必要な語彙力

グ 自分は今950点なので気になるんですが、Bullさんが965点から満点目指した時は教材は何を使ってたんですか?何をやってたんですか?

B だから、何もやってない(笑)

グ (笑)

B その前の一年でカナダでガリガリ勉強して、語彙数10000語ぐらいまで覚えましたからね。

グ 満点取るにはどれくらいの語彙数が必要なんですか?

B 10000……いや、8000ぐらいで足りるんじゃないかな、多分。語彙数よりも、語彙の深さが大事だとも思うし。

グ 語彙の深さ…ですか?

B そう。例えばgo with で selectと似たような意味になるとか。goは別に「行く」っていう意味だけじゃないぞと。そういうのをたくさん知ってることです。しっかりやれば、TOEIC満点に必要な語彙数は7〜8000語だと思います。10000語とか、知らなくていいと思う。

グ Bullさんの勉強の軸は、音読と単語の暗記なんですか?

B 自分のしてきた勉強に関しては、たぶん軸は単語暗記。使ってる時間が一番多い。

グ 単語暗記を、音読して覚えるってことですか?

B 音読する時もあるかなぁ…。

グ じゃあ単語はどうやって覚えるんですか?

B ノートに書き写して何度も読む。自分が単語暗記する時に心がけてるのは、単語を理解すること。覚える前の段階として。でもこの過程って凄く時間がかかるんですよ。めちゃくちゃ。普通の社会人ができないくらいに。だからあんまり他人には薦めづらいんですよね。大学生とかなら時間もたっぷりあるから薦めても良いんですけど。

グ 理解するというのは、使い方、使われ方を理解する?でも教材って、辞書に意味とか例文があって、それだけですよね?どうやって理解するんですか?

B SVLってご存知?12000語の単語リスト。それを英英辞書で引いて、読んで、雰囲気を納得する。英英辞書の項目を読んでるとなんとなく掴める。で、それをノートに書く。

グ 何回も書くんですか?

B 英英辞典の語義ごと、例文を書き写したんだけど、例文はひとつにつき1回書くだけだよ。自分は、単語は例文の中で意味が取れれば良いと思ってて。例文をたくさん書き写すと、例文集みたいなのができる。で、それを繰り返し読む。

グ 音読するんですか?

B 黙読です。何回も読みます。段々読むのが速くなってくる。例文自体の意味も覚えちゃうから。単語を見るだけで例文が思い出せるようになってくるし。最終的には読むって言っても凄く速く読む。

グ ノートっていうのは、例文でSVLを網羅していくんですか?

B そうそう。SVLの中の8000単語ぐらいの例文を書いたかな・・・。

グ それは、例文を音読してなかったんですか?

B してないねー。単語の例文の音読は、最近するようになったけど。単語暗記とは別の素材を、カナダにいた1年で毎日1時間ぐらいだけ音読してたよ。それ以外は音読してないと思う。

グ カナダでずっとそのノートを読んでたんですね〜。

B そう。そればっかり。でもそればっかやってるとしんどかったから、暇つぶし兼気分転換にサウスパーク見たりとかしたな。文法をじっくり学んだのは、カナダ滞在の一番最後。フォレストっていう文法書を一冊読んだ。関係副詞って言葉も知らなかったのを、友人に笑われたから(笑)不定詞の形容詞的用法とか、分詞構文とかも、その時学んだかなあ。フォレストの例文も書き写したりしたなぁ。自分の気になる例文と文法用語を書いていった。

グ 単語の暗記って、つまんないと思うんですけど、Bullさんは楽しかったんですか?

B うん。めちゃ楽しい。

グ 何がそんなに面白いんですか?

B こんな言い方もできるんだー、みたいな。最初はめちゃキツかったですよ。最初の3ヶ月くらい、リアルに何度か吐いたし。全っ然楽しくない。でもずーっと単語暗記やってると、ハイになってきて…。段々なんか脳の妙な物質が出てくるみたいな感じがして、それを乗り越えると悟りがね…(笑)

グ ニルヴァーナが見えてくると?(笑)

B そう。ニルヴァーナ(笑)なんでみんなこんな楽しいことしないんだろーって思うね。そこまで来るとね。でも、音読の方がそういう脳の物質的なものが出やすいと思う。

グ 音読はハイになりやすいんですね。

B そう。ハイになりやすい。自分がハイになったら勝ち。どこまででもストップせずにできるから。だから自分の場合は単語暗記も続いたんだと思う。

3 TOEICで塗り絵しないスピードを身に付ける

グ 多くの人にとってのTOEIC満点の課題って塗り絵かなーと思うんですよ。900点ぐらい取れる人って、けっこうリスニング満点取ったことある人が多いですが、まだけっこう塗り絵しちゃうんですよね。深く覚えた語彙が8000語あっても、速く読むトレーニングが足りないと思うんです。どうやって読むスピード上げたんですか?

B  スピードは……上がっちゃったって感じかな。

グ 速く読むことを意識しなかったんですか?

B 速く読むのを意識したのは……つい最近かな。最近、脳内音読をしないで読むっていうのを試してて。

グ 脳内音読しなくても意味分かるんですか?

B TOEICの中でも簡単な文章ならだいたい分かる。英検3級レベルならほぼ全部読めると思います。

グ スピードは勝手に上がっちゃったと?

B まあ、読んでる量が半端無かったからねー。やってみると分かるんだけど、英英辞典を読んでると、読む量がアホみたいに増えるから。SVLに載ってる単語、レベル別に頭から辞書で読んだからね。みんなが「英語を読めない、スピードが上がらない」っていうのは、ほとんどの場合、英語を読んでる量が少ないだけだと思う。読んだ量が少ないからスピードが上がらずに、塗り絵してしまう。読んでるって言っても、自分の場合は英英辞典をだけどね。洋書はほとんど読まない。意味がちゃんと分かる文を英英辞典でたくさん読んだから、そのレベルの文だけは読むスピード上がるじゃない?自分が余裕で読める文を増やしたってことかな。それって自分のストックになるんだと思う。英作文で使えるほどじゃないけど、読むだけだったらいけるぐらいのストック。余裕で読める文をたくさん貯めたから速く読めるようになった。それを通さずに速く読めるようになるってことは多分無いと思う。ゆっくり読んで理解があやふやな文は、速読なんてできないから。あ、自分の場合、「TOEICで知らない単語があったら速読なんてできるわけない」と思ったから、「速く読もう」って思わなかったのかも。「速く読むには知らない単語をなくす必要がある」って思ったのかな。「知らない単語は推測しよう」ってよく言うけど、知らない単語が長文の中に3つも4つもあったら読めないじゃん。テスト中は推測せざるを得ないこともあるけど。テストの前にすることは、推測する練習じゃなくて、単純に暗記だと思う。単語の意味を推測なんかしてたら、読むスピード下がっちゃうし。まとめると、たくさん読んで、余裕で読める英文を増やしたから、速く読めるようになりました、ってことかな。

グ そのたくさん読んだっていうのは、音読ではないんですか?

B 黙読だね。

グ 勝手なイメージですが、Bullさんってもっと音読してるのかと思いました。

B 単語暗記に比べたらあんまりやってないかも。音読は効率が良いと思いますけどね。時間が無い時にやるなら音読が凄いオススメ。っていうか、今話したような、自分がやってきた単語暗記なんて他人に薦めれない。そんな英語オンリーガリガリ勉強します!って人いないでしょ(笑)みんな忙しいし。自分はカナダにいた時、めっちゃ暇だったから(笑)だから、時間がない時に効率よく英語力を伸ばそうと思ったら、絶対に音読。

グ 確かにそうですね。僕も音読に絞って勉強してたらスコア伸びたことあります。

B 音読やっとけば、失敗しない。下手に単語覚え始めちゃうと、時間ばっかりかかって、辞めたくなると思う(笑)

グ (笑)

B 音読はバランスよく英語力上がりそうじゃない?

グ シャドーイングもやってたんですよね?

B やってたよ。でもそんなに多くない。文字がないと不安だからシャドウイングよりもオーバーラッピングをたくさんやってたかな。オーバーラッピングやって、それから暗唱やってた。自分の発音が信用ならないから、いつも音声つきのオーバーラッピングやってた。そういう意味では、素の音読ってそこまでやってないかも。

4 英検一級合格のために何をすべきか

グ 英検一級は、TOEICの満点とどっちが先なんですか?

B TOEIC満点の1ヶ月前ぐらいかな。ほぼ同時。

グ 英検一級も問題集は解いてないんですよね?

B 語彙の問題集見て、「無理!」ってなった。

グ 受かったのに無理だったんですか?

B 問題集の9割ぐらい解けないと、やる気が無くなるんですよね。

グ 完璧主義者ですね。

B そうそう。

グ でもそれって、問題集を間違えて答えを暗記するのと、問題集以外の場所で覚えた知識で問題集は最初から正解できる、っていう違いだと思うんですよね。後者の方が好きだからそうするんですか?

B そんな感じですね。完全に自分の好みだと思う。

グ 実はBullさんの学習法は、もっと簡単な英文を反復して読むことを主体としているのかと思っていました。でも英検一級みたいな難しい英語はSVLの単語を英英辞典で読むことで対応できるようになっていったんですね。

B 英検直前にやろうとトライしたのは旺文社の単語問題集だったかな。その頃は単語も10000語ぐらい覚えてたはずで、自分も単語をたくさん知ってるという意識があったのね。だから、一級の単語問題なんて楽勝だと思ってた。でも、いざその問題集を解いてたら分かんないのが多くて、本の序盤で萎えて投げ出した(笑)本番では、語彙の問題25問中20問ぐらい分かったから受かったんだと思う。まぁ、10000語も単語知ってればそうなるよね。

グ 英検一級と言うとライティングもキーですよね。でもBullさんの勉強って、アウトプットの練習はあんまりしないんですよね?

B うん。しないよ。

グ じゃあ、何でライティングもできるんでしょうかね?

B ライティングに自信はないけど(笑)インプットが異常に多いからじゃないかな。身も蓋もない話になっちゃうんですが、勉強時間が1000時間とかいうレベルじゃないから、自分の場合。「それだけ英語に時間使ってたら誰でも合格するでしょ」ってぐらいやってるんですよね…。だから他人に勉強法を教える時は、相手の状況に合わせて指導してるよ。

グ 一級合格を目指す人にアドバイスするとしたら?

B まずライティングだけど、無理に難しい単語を使おうとすると英語に振り回されるから、英検3級レベルの英語をミスなくスラスラ書けるように意識するといいんじゃないかな。英検3級レベルの英語でも、案外スラスラは書けないと思う。

グ 単語や読解問題などはどうですか?読解問題も、語彙が分かってるかがキーになってるんですかね。

B 語彙問題の語彙と、読解問題の語彙が一緒だと思ってる人が多いんですが、実は違うんですよね。SVLで言うと、語彙問題はレベル10ぐらいとか、それ以上のものも結構出る。でも、読解問題に出てくる語彙はレベルがそんなに高くない。調べたことはないけど、せいぜいレベル7か8ぐらいなんじゃないかな?単語は、まず英検2級と英検準一級のパス単の単語を覚えた方が良いと思う。知らないのが無いぐらいに。準一級は最低でも9割ぐらいわかるように。レベルの低い単語を覚えると効率が良いっていうのは分かるよね?

グ えっ、すいません。分かりません。どういう意味ですか?

B 極端な例で言えば、I you he she っていう4つの単語を知らなかったら、他に難しい単語をどれだけたくさん知ってても、英検一級の文章なんて読めないよね?

グ あっ、分かりました(笑)

B レベルが低い単語の方が、出てくる頻度が高いんだから、そんな単語が分からなかったら解けないよね。例えば、英検3級レベルの単語を10個知らなかったら、その10単語を覚えるのは、英検一級レベルの単語200単語から300単語を覚えるのと同じくらいの効果があるんじゃないかな。

グ 頻度から言えばそうですね。重要度と言うか。

B だから、英検一級の単語も、やりたければやっても良いけど、準一級や二級の知らない単語を無くした方が効率が良い。

グ まずは、一級合格したいって思った人って、だいたい一級のパス単やるんですよね…。

B そうなんだよねぇ…。何でだろ?準一級の単語覚えた方が、効率よく英語読めるようになって、合格も近づくのに。

グ 準一級の単語、全部分かってると思っちゃうんですよ。

B 準一級受かったからといって準一級の単語を全部分かってるってわけじゃないのに…。そういえば、自分はTOEICで満点取って、だいぶ経ってから金フレ見たけど、知らない単語あったよ(笑)

グ マジですか(笑)

インタビューはここまでです。インタビューした私の感想は、また別の記事で書きます。

Jet Bullさん、お忙しい中、丁寧に英語学習について教えてくださり、ありがとうございました!!

「満点ホルダーに会いに行く」を始めます

TOEICで満点を取ることを目指し、ブログを書きながら学習を続けているわけですが、未だ私のベストスコアは950点で、満点を取るための学習も確立できていない状態です。

今まで満点ホルダーの方に

「どうやってTOEIC満点を取ったんですか?」

と聞くと、答えはけっこうまちまちです。

模試を解きまくった人も居れば、TOEICの問題集を全く解かずに取った人も居ます。100人居れば100通りの、満点を取るための勉強というのが存在するのだと思います。

ですが、やはりTOEIC満点というのは常人から見たら未知の領域です。目指して勉強していると、これで良いんだろうか?という感覚と常に付き合うことになります。

そこで、満点ホルダーの人に、改めて、どうやってTOEICで満点を取ったのかを聞いて、ブログの記事にしてみたいと思います。この企画を名づけて

「満点ホルダーに会いに行く」

とします!!何のひねりも無いタイトルですね(笑)

いろいろな人と英語学習について話すことはモチベーションになります。この企画は私自身のモチベーションの向上のためでもあります。そしてその方法論や満点ホルダーの人のスピリットを読者の皆さんと共有したいと思います。

第一回は、TOEIC満点を35回以上取得されたという驚愕の英語力をお持ちの、Jet Bullさんにインタビューします!いきなり満点ホルダーというより、TOEICビヨンダーの方にお話を伺えることになったのは幸運でした。しっかり話を聞いて来たいと思います。

もし、これを読んだ方からJet Bullさんに質問がありましたら、私に連絡くださいね。可能な限り私が代理で質問して来ます。明日、12月4日にインタビューを決行しますので、今日中に連絡をください!私の連絡先はこちらです。

では、今日も英語学習がんばりましょう。

TOEICと英検1級はどちらかに絞るべきか

11月のTOEICが終わったと思ったら、もうすぐ12月のTOEICですね。連続で受けると忙しいですね。

そして12月のTOEICが終わると、1月の英検1級が見えてきます。1月も英検1級にチャレンジしようと思っています。

TOEICと英検1級をやっていると、どちらかに絞った方が良いのか、両方とも申し込んでどちらも同時に勉強した方が良いのか悩むことがあります。

結局人それぞれなので答えはありませんが、私なりの考えはあります。

9月と10月にTOEICを受験し、その間の英検1級も受けてみて、とても同時に対策できるものではないな、と思いました。どちらも英語の試験なので、英語の勉強をしてればどちらも対策できるような気がしていたのですが、少なくとも私はそうしてしまうとどっちつかずになることが分かりました。9月と10月のTOEICも英検1級も惨敗しました。

今後はTOEICと英検1級は、1つずつ対策して、丁寧に受験しようと思います。12月のTOEICまでTOEICの勉強をやり、終わったらすっぱり英検1級に切り替え、1月は英検1級が終わってもTOEICは受験しません!

欲張っちゃダメ!!

脳科学でやる気をコントロールする

最近、脳科学の本にハマっておりまして、英語の勉強時間を減らしてまでして読んでいます。

池谷裕二という著者の本が非常に面白く、今この本を読んでいます。

最新の脳科学の発見は、本当に驚くべきものが多いです。我々が心や意思だと思って信じていたものが、根底から覆されるような話がいっぱいです。

特に面白いと思ったのが、やる気というものの正体です。脳は我々の自由意志よりも、実は環境による影響を非常に大きく受けます。そのことについて、

「やる気が出たからやるというより、やり始めるとやる気が出るというケースが多くあります。」

と書いてあります。とりあえず始めてしまった身体の環境の影響を受けて、脳はやる気を出すようなのです。脳が身体をコントロールしているわけではなく、身体が脳をコントロールしているとも言えるかもしれません。

勉強や仕事にやる気を出すには、とりあえず始めてしまうことが最も良い方法であることになります。

私はよく、やる気が出るまでベッドの上でごろごろしていることがあるのですが、これでは一生かかってもやる気は出ないということが分かりました。

これからは、有無を言わさず勉強を開始するようにしたいと思います。やる気は後から勝手に湧いてくるから!

TOEICで塗り絵しない実力とは

塗り絵。

それは、大半のTOEIC受験者を絶望の淵に落とす恐怖。

Part5と6が終わった時点ですでに50分しか残っていなくて、あと54問のリーディングをどうやって解けば良いの?と思うところから既に恐怖は始まっています。シングルパッセージの4問出題されるarticleを解くあたりの時間帯は、もう塗り絵の覚悟を決めている人が多いことでしょう。

昨日の私はそんな感じでした。

自分のベストスコアが500点ぐらいだったころは、旧形式TOEICでしたがPart5で30分ぐらい消費して最後は30問ぐらい全部塗り絵してました。その頃、TOEICで最後まで解ける人は800点ぐらいの人、だと勝手に思っていました。

それから6年経って私は860点取ったわけですが、それでも5問ぐらい塗り絵してました。

そして900点超えても、まだ3問ぐらい塗り絵することがよくあります。昨日は6問塗り絵してしまいましたし…。

以前、満点常連の方が、

「きちんと問題を解いて最後まで到達するのは950点ぐらいの実力の人」

と言っていました。TOEICのリーディングの力とは即ち、塗り絵をしない力のことで、塗り絵をしない人というのはもう相当な実力者なんですよね。かく言う私も950点取りましたが、いまだに塗り絵しています。

毎回安定して塗り絵をしない人というのは、満点を取得したことがある方々ぐらいだと思います。

塗り絵は落ち込みますが、塗り絵しないのは満点取れるぐらいの人々です!そう考えると、まあ今の自分が塗り絵しても仕方がないか……と思えてきますよね。