『1駅1題 新TOEIC TEST 文法特急』

1駅1題 新TOEIC TEST文法特急
オススメ度(5段階) ★★★★★

TOEICの参考書を1冊しか使ってはいけないと言われたら、この1冊を選びます。この本はそれぐらい効果的な参考書です。

ざっくりと、この本が何故良いのか、3つのポイントを先に上げておきます。

  1. 丁寧な解説により、TOEIC出題者の意図が分かる
  2. 早く解く練習になる
  3. 本の構成が非常に勉強しやすい

この本は文法問題に絞った本です。パート5とパート6の問題と解説しか載っていません。パート5と6というのは、リーディングセクションにおいて、パート7よりも先に対策すべきパートですので、TOEIC初心者には特にこの本を勧めます。

というのも、パート7は長文読解ですので、一朝一夕には攻略できません。しかしパート5&6は、TOEIC独特のテクニックというか、出題者の意図を知ってしまえば解ける問題が多いのです。逆に言うと、英語の文法力はあるのに、TOEICで問われていることを知らないが故に点が取れないという人もよくいるのです。

私がそのケースでした。TOEICを初めて受けた時の私は、大学受験では英語は得意科目だったのに、TOEICはからっきしでした。特にリーディングがダメでした。文法問題が、全然解けないんですよね。そして最後は時間が全然足りず、終盤30問全部塗り絵、という事態がザラにありました。

文法問題が解けないのは、文法を分かってないからではなく、TOEICの出題者の意図を知らなかったからでした。例えばパート5では空欄に入る語の品詞を問う問題が頻出ですが、空欄の後ろに主語と動詞があったら、空欄には接続詞が入るとか、そんなことで解けるんですね。私は一生懸命意味を考えていました。意味を考えるとどれも正解のような気がしてきて、解けないようになっています。文法特急でそのことを学んだ時は、まさに目からウロコでした。

パート7に1問1分以上を残そうとすると、パート5と6に避ける時間は、20分しかありません。するとパート5は40問を14分以内に解くのが理想で、1問につき約20秒で解いていく必要があります。初心者のころの私は、文法問題で悩んで、普通に1分ぐらい費やしてましたね。

パート5の問題1問に1分も費やすなんてのは言語道断で、分からない問題は長くとも40秒ぐらいで見切りを付けるのがハイスコアへの鉄則です。文法特急は、徹底して時間を意識させる構成により、早く解かなければならないという意識付けができると同時に、そのためのテクニックが丁寧に解説されています。

その構成の良さもこの本が名著たりえる所以です。まずサイズが小さくて良いんですよね。新書サイズは、持ち運んで勉強するのに最良のサイズじゃないでしょうか。そこそこの誌面スペースを確保しつつ、薄い。机が無いところで、手に持って読むのに最適です。

そして、問題1問とその裏に丁寧な解説というのも良いです。すぐに答え合わせができるから、非常に勉強しやすいです。

以上、ひたすら絶賛してきましたが、800点突破への第一歩はやはりこの本だと私は強く信じてますので、みなさんに激しくオススメします!

私の英語歴 その2 高校1年~高校2年

その1の続き

高校に入学してからは、英語は若干の苦手科目でした。というのも、私は数学が苦手過ぎて、英語に対してはさしたる記憶が無いぐらいです。

私の通っていた高校はとにかく数学のレベルが高く、定期試験でさえ、私レベルでは問題用紙が配られた瞬間に解ける問題が1問も無く即死することが頻繁にありました。それぐらい私は落ちこぼれていました。

大学入試は数学の必要ない大学を受けようと決めていましたが、とりあえず高校を卒業しなければなりません。定期試験の単位合格さえ私は四苦八苦でした。

趣旨が反れました。英語に話を戻します。英語に関しては、高校の中で真ん中よりちょっと下ぐらいのレベルをずっと続けていました。全国模試なんかの偏差値では55ぐらいはあったと思います。

やはり翻訳と英作文、文法問題が中心の高校英語ですから、あまり好きではありませんでしたね。英語でコミュニケーションしたり、情報収集をする喜びが無いですからね、高校のカリキュラムには。当時は2004年でしたから、もうちょっと先進的な英語の授業が行われていても良さそうなものですが、我が校の英語の授業は極めてトラディショナルなものでした。

とりわけ私のヤル気を削いだのは、文法学習だったと思います。Next Stage っていう問題集を学校で買わされて、宿題としてそれをやらされていました。Amazonのレビューでも見てもらえば分かるんですが、これがもう、ダメな問題集でして、無味乾燥な問題に分かりにくい解説と、英語を嫌いにさせるために最良の本でした。受験用の参考書だったら実況中継とか、もっと分かりやすい本をやるべきでしたが、高校の教師というのは生徒に知恵を付けさせるのを嫌い、本当にためになる勉強法を提示しないことがあるんですね。教師という権威を保つためなのか、そもそも彼らの勉強能力が低いのかは分かりませんが。

そんな状態でしたから、私は偏差値55のまま高校3年生、受験の年を迎えたのでした。

その3へ続く

文法力強化編

色んな説がありますが、やはり英語を理解するために大事なことは文法だと思います。文法と言うと退屈なイメージですが、何も我々は退屈なことをするために文法を学んだわけではありません。文法は凄く便利なものなのです。

日本の学校のカリキュラムでは、中学校と高校の授業で英語の文法をひと通り習います。高校の授業で出てくる文法をマスターすれば、全ての英語表現を理解し、また、自分の表現したいことを英語で書けるようになるハズです。

しかし、実際には高校で習う英文法は複雑過ぎてマスターするのは至難のワザでしょう。しかも、マスターしたところで、実際の英会話のシーンなどではそんな複雑な文法を使って英作文していたら間に合いません。実用的な英語力を身につけるためには高公式の文法学習には深入りしてはいけません。大学受験が終わったら、高公式の英語とは離れるべきです。

私は自分の英語学習において、1回だけ、悟りを開いたと言えるほどに自分の英語力が上がった瞬間があります。それは、大西泰斗先生の文法書を読んだ時です。この先生の本は、他の凡百の文法書とは違いました。有名な『ロイヤル英文法』の類は確かに英文法を網羅していますが、文法が何故その意味を持つかは書いてありません。辞書と同じ役割しか果たさないんです。しかし大西先生の本は、英文法に対して、語順の意味など、掘り下げたアプローチが書いてあります。

大西先生は多数の本を出していますが、どれも同じような内容なので2冊の本を読めば充分だと思います。まずは

ネイティブスピーカーの英文法絶対基礎力 (Native speaker series)

これは私の人生を変えた本でした。高校3年生の12月、名古屋の予備校で模試を受けた帰りにジュンク堂で見つけたこの本を買っていなかったら……別の人生があったと思います。英語の語順に意味を与えるという画期的なアプローチで英文法を説明したこの本のおかげで、私の英語観が変わりました。

「単語が並んでいると、後ろの単語は前の単語を説明する役割を持つ」

このシンプルな説明に当時私はものすごく感動しました。是非読んで欲しい1冊です。

もう1冊は

一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)

この本は大西先生の集大成的な本なので、これさえあれば他の文法書は必要ありません。まずは通読し、その後は問題集を解く時や英作文をやる時に浮かんだ文法の疑問を解消するために随時参照すると良いでしょう。座右の書です。

文法力強化と銘打ちましたが、正直、上記2冊の本を読むこと、としか言いようがありません。それぐらい有効な本です。

私の英語歴 その1 幼少期~中学3年

私が今まで英語とどのように関わってきたのかを、幼少期まで遡って書いていきます。私は帰国子女ではありません。海外渡航歴は20歳を過ぎてから4回ありますがどれも8日以内です。英語は日本国内でコツコツ勉強を続け、ある程度の読み書き、会話をできるようになりました。このシリーズが、一人の日本人が英語を身につけるまでの記録になったら良いなーと思います。

幼稚園児の時、私は天才でした。幼稚園でやっていることがくだらなすぎて、しばらく幼稚園を休んだこともあるぐらいです。高校に入ってからは凡人になりましたので大丈夫です。私の勉強方はみなさんの参考になります。

年中の時に幼稚園をしばらく休み、家で小学館の雑誌『小学二年生』を読み、テレビを見ていました。テレビでやっていたABCの歌を見て、私はアルファベットの26文字を覚えました。今思えば、当時が私のピークだったかもしれません。

ただ、小学校時代は英語とは全く関わりませんでした。当時は今ほど英会話や英語の早期教育がもてはやされておらず、親の方針としても英語は中学生になってからやれば良いだろうというもので、教育ママがやたら子供にやらせる英会話学校の類には私は行きませんでした。

私の英語学習の開始は、中学入学時になります。

中学校の勉強では、英語だけはゼロから始まるため、最初は英語は慎重に取り組んだ方が良いと思います。私は近所の学習塾に、英語だけ勉強しに行きました。関塾とかいう、関西中心の、一部で悪名高い典型的なダメ学習塾チェーンでした。

英語は、そこそこ勉強したら、普通にできました。学校で習ったことを理解し、優秀な成績で進級していきました。英語は特別好きな科目でもなく、よくクラスに一人ぐらい居る、英語だけに目覚めちゃった奴、というわけではなく、あくまで普通の得意科目でした。

先述の通り私は中学までは天才でしたので、高校入試も無事に突破し、県内トップクラスの進学校に私は進学したのでした。それは私の落ちこぼれライフの始まりでもありました。

その2へ続く