230回TOEICでは、リスニングで495点を取ることができました。これで2回目です。そこで、今回は私なりにリスニングで495点を取るために必要なことをまとめてみようと思います。満点に限らず大事なことを書いたので、リスニングでスコアアップに必要なこととも言えます。
リスニングのスコアを上げるには、3つの力が必要だと思います。
1 単語力
2 リスニング力
3 テクニック力
まず1の単語力ですが、音声として聞こえてくる単語を知っていないと問題に正解するのは厳しいです。リスニングセクションはそんなに難しい単語は出ませんが、Part1に出てくる特徴的な単語や、Part2に特有の会話表現などは要注意です。Part1だと、awning, canopy, pier, などが該当します。聞き慣れない単語ではないでしょうか。『金のフレーズ』などで特別にPart1のコーナーが設けられていますので、対策しましょう。
次にリスニング力ですが、これは文字通り英語を聞き取る力のことです。
当たり前過ぎますね。ですが、リスニング力とは一体何なのかというと少し厄介です。目に見えない力ですからね。
まず言えるのは、英語のリスニングは、スポーツに近いということです。1で書いた単語力は知ってるか知らないかの差ですから、スポーツとは違います。知ってるか知らないかではなく、できるかできないかの問題です。知識を増やすのではなく、感覚を鍛える必要があります。
例えば、野球でピッチャーから投げられた球を打ち返す感覚が近いと思っています。全盛期のイチローの打率は高かったですが、それでも打率は3割台で、打てない球の方が多いです。天才のイチローが日々練習して、その日の調子が良ければようやくヒットが打てるわけです。かつてのイチローは調子が良い日は4打数4安打ということもありましたが、イチローでも調子が悪いとノーヒットですね。スポーツの中で起きることは、その時その時によってブレます。ピッチャーも毎回同じ球を投げれないし、イチローも打てたり打てなかったりします。それでも、少しでも打つ確率を上げるために、日々練習をしているわけです。
英語のリスニングも同じです。聞き取れるかどうかは、脳のコンディションによってブレます。少しでも聞き取れる確率を上げるために、日々トレーニングをする必要があります。何かを暗記するというより、スポーツのトレーニングに近いです。
聞き取れる確率を上げていけば、部分的に聞き取れなくても、他の部分が聞き取れているので、聞き取れなかった部分を推測することができます。そうやって、少しずつ総体としてのリスニング力が上がっていき、TOEICのスコアも上がっていきます。
最も有効なトレーニングはシャドーイングだと思います。シャドーイングの方法論自体は方々で語られているのでここでは書きませんが、リスニング力を鍛えるにはシャドーイングが最適だと思います。私も一時期集中的にシャドーイングをやったことがあります。
参考:900点特急の音読を3ヶ月終えて
他には公式問題集を始めとした問題集を解くことはもちろん、日々英語をたくさん聞くことも効果があります。
私のオススメは、英語のドラマです。私はデスパレートな妻たちというドラマが好きで、今も見ていますが、これはリスニングに必ず良い影響を与えていると思います。
ドラマを見る時は、日本語の字幕を表示して見るのが良いと思います。英語の字幕で見るのが良いとよく聞きますが、これをやると字幕を読んでばかりになってリスニングが疎かになるので良くないです。これではリーディングの勉強になってしまいます。また、ストーリーがよく理解できないので、面白くないため、すぐに辞めてしまうという欠点もあります。日本語字幕で見ましょう。
あとは、日々、英語をたくさん聞くために小さな工夫をすると良いです。満員電車の通勤中はリスニングの時間と決めてしまうとか。私は風呂に入りながら聞いています。この防水スピーカーで毎日聞いているのですが、これはなかなか良い習慣になりました。
3つ目の要素はテクニック力です。リスニングはテクニックを使いこなせるかどうかでスコアが大きく変動する試験だと思います。
Partごとに私なりのテクニックがあるので、以下にまとめました。テクニックと言うより、解き方とも言えるかもしれません。
Part1
まず試験開始の合図と共に問題冊子のシールを切ったら、私はPart3の図表問題の先読みをします。Part1のサンプル問題の放送が終了しそうになったところで、Part1の写真を見ます。
写真を見ながら何をするかと言うと、読み上げられそうな文章を予想します。テーブルと椅子があったら、chairs are unocupied とか、男の人がホワイトボードを指差していたらa man is pointing the whiteboard という具合に、音声が流れる前に予想してしまいます。これを、1つの写真につき、複数考えます。天井のライトとか、見えるものについて英文をいくつか作るわけです。
実際にその英文が読み上げられたら、完璧です。もらったーっ!って心の中で叫びますね。
Part2
Part2のテクニックは、何よりも、冒頭の単語を集中して聞くことです。What やWhere などの疑問詞を聞き取るだけで解ける問題も依然として出題されますので、全神経を冒頭に集中させます。
しかし最近のPart2はひねくれた問題が増えました。よくあるのが、直接質問に答えてない返答が答えになる問題です。
「会議室の場所はどこ?」
と質問者が聞いたら、回答は
「ルーム103です。」
等の回答が出てくるのが普通の問題だと思います。ですが最近は正解が
「トムが知ってるよ」
のように、直接答えていない返答のものが多いです。他にはYesかNoかで答えられる質問をしておいて、返答は「知らないよ」みたいな問題です。
これは難しい問題なのですが、こういう問題がたくさん出てくると知っておくだけでだいぶ有利になると思います。
また、Part2には、定番のひっかけ問題があります。それは、質問者の発言に出てきた単語と発音が似た単語が出てくる選択肢は正解にならないというものです。リスニングが苦手だと、つい、聞こえたような単語を含む選択肢を選んでしまいがちなのですが、それはあからさまなトラップなので、正攻法で正解が分からないならば、質問者が言っていたのと似た単語を含む選択肢はやめておきましょう。そうするだけで3択のうち1つが消えるので、あとは2分の1の確率で正解できます。
Part3
Part3のテクニックは、どこで回答に絡む情報が放送されるかを感覚的に掴んでおくことです。
2人か3人で会話している内容を聞いて問題を解くわけですが、問題で多いパターンは
1問目 会話はどこで行われていますか? 男性(女性)の仕事は何ですか?
2問目 男性(女性)は何に困っていますか?
3問目 男性(女性)は次に何をしますか?
というようなものです。問を問題文が放送される前に読んでおいて(いわゆる先読みです)、どこで答えに絡むスクリプトが流れるか予想しておきます。
序盤でつまづいたら、1問目を捨てることもあります。まだ2問ありますから。
そういう時は、発話者が変わる瞬間に気を使います。発話者が変わると、次の問題の回答に絡む情報を話す可能性が高いからです。1問目、2問目、3問目とブロックを意識して放送を聞きます。
聞いている最中に答えが分かったら、左手の中指と人差し指と親指を使って問題用紙の、回答の記号を抑えます。そして、スクリプトが終わったら、抑えておいた回答をマークシートにマークします。スクリプトが流れている時に解答用紙をマークすると放送を聞くのが疎かになるからです。
理想は、スクリプトが終わったらすぐに3問ともマークしてしまい、次のセットの問題文の先読みを開始することです。それができなかったら、問題文を改めて読んでマークしてから次のセットの先読みに進みます。
Part4
Part4も同じような形式の出題ではあるのですが、スクリプトが1人で話されるため、1問目、2問目、3問目の回答に絡む明確なブロックがありません。小手先のテクニックに頼らずにリスニングすることが求められます。
回答を指で抑えたり、先読みするタイミングはPart3と同じように行います。テクニックで解く人にとってはPart3よりも厳しい問題になりますね。
さて、Part1から4について、私が使っているテクニックを書きました。回答を指で抑えるとか、面倒くさいだけだと思う人も居ると思います。なので、自分に合ったスタイルで問題を解くことが大事だと思います。解き方のスタイルを確立し、単語を覚えてリスニング力を鍛えれば自ずとリスニングのスコアは上がっていくでしょう。
今回紹介したテクニックの一部は、この本を参考にしました。
この本はTOEICで良い点を取るためにほぼ絶対に必要なことが書かれた良い本です。まだ読んでいなくてスコアが伸び悩んでいる人は是非、熟読しておきましょう。
リスニングの満点は、頑張って勉強を続けていれば、そのうち達成できるものだと思います。多くのTOEICマニアの人が990点を取れないのは、リーディングで満点が取れないからです。最近のTOEICのリーディングは、990点を今までに取ったことがある人でさえ苦戦しているようです。
他の人と同じで、私もリスニングは495点に到達することができましたが、リーディングは本当に難しいです。リーディング495点を取るのに必要なことという記事は当分書けそうにないので、この記事をリスニング攻略の集大成とします。
地道に勉強してリスニングで満点を取りましょう!