アテネオリンピック柔道銀メダリストの篠原の本を読みました。
私はアスリートの書いた本が好きです。なぜなら、意外と綺麗事ではないアスリートの本音が書かれているからです。
篠原という人は、世紀の大誤審によってオリンピックの決勝で敗れ、そのことについて
「自分が弱いから負けた」
と発言したことで有名です。この発言は、当時、私の学校の先生が学級通信のネタにするぐらい篠原の株を上げた発言で、みんな篠原は潔いスポーツマンだ!と言っていました。日本人ってそういうの好きでしょ?
私も篠原に対してそんなイメージを持っていたのですが、実際はもっと気さくで、面白い人だということが最近の発言で分かりました。中でも気になったのが、柔道が好きじゃなかったという発言です。この発言の真意が気になり、篠原の本を買ったわけです。
篠原は、良い意味でマジメなスポーツマンというタイプではありませんでした。遊びの話やタバコが止められない話が書いてあって、普通の人でも親近感が持てる人です。
先生に無理やり柔道部に入れられて柔道を始めて、若いころは全く強くなく、しかも柔道が嫌いだったそうです。最後まで特に柔道が好きというわけではなかったらしいです。じゃあなんで銀メダルを取るまで続けたのかというと、それは私の解釈になりますが、ただ金メダルを取りたかったからなんじゃないかと思います。周りに流されて来た自分が嫌で、柔道の才能に気づき、自分でも勝てるということを証明したくて頑張ったのだと思います。
スポーツマンは、そのスポーツが好きでやっているとは限りません。得意だからやっているだけの人もかなり多いと思います。そもそも、プロ野球選手は野球をやるのが一番お金を稼げます。だからやっている人は多いハズで、別に野球が好きじゃなくても不思議はありません。日本でそういうことを言うと人気が無くなるので日本のプロ野球選手はそんかこと言いません。
しかし、南米の貧しい家庭出身のサッカー選手は、堂々と
「金のためにサッカーをやっている」
と言うでしょう。それを誰も、汚いとか言って批判しない。サッカーは彼らにとって仕事だから、金のためにやっていて当然です。
英語も一緒です。モチベーションは、何だって良いです。そこに優劣はありません。モテたいから英語をやるでも(モテませんが…)、教養のためでも、転職のためでも、暇だからやるのでも、何だって一緒です。どれだけやってどれだけ成果が出たかの方が大事。英語が嫌いでも、成果が出てればOK。