簿記二級、始めました

ちょっと更新が止まっていましたね。

最近、私は英語の勉強はパタりと止めて、簿記二級の勉強をしています。

TOEIC満点道場で何で簿記やねん、って感じですよね。

理由は、転職に有利になるらしいからです。

それでどれくらい有利になるのかとか本当のところは分かりませんが、とりあえず6月の試験で簿記二級を取得できるように頑張って勉強します。お金の話なのでもちろん興味はありますしね。

英語はしばらくお休みです!

グプタによる『不思議の国のグプタ』の感想

私のハンドルネームはグプタでございまして、これはもちろん、ドラクエ3でカンダタに恋人を誘拐されたグプタから取ったわけではなく、TOEICの登場人物のグプタから取りました。清涼院流水さんが書いたこちらの小説

DL特典付 不思議の国のグプタ―飛行機は、今日も遅れる
オススメ度(5段階) ★★★★

でネタになっているので、面白いなぁと思ってハンドルネームにしました。

TOEICの問題文の本文は、フィクションです。例えば石油を巡る国際情勢や、あるアメリカ大統領の偉業など、現代社会や歴史をテーマにした内容は絶対出ません。知ってる人と知ってない人で差が付いてしまうからです。そうしたら英語力を計る試験になりません。だったらフィクションにすれば、知識による有利不利がありません。純粋な英語力を計ることができます。たぶん。

ただ、フィクションにしたことによって、何故かそのストーリーは奇妙な特徴を持つようになりました。TOEICの問題文では、いつも飛行機は遅れますし、図書館は閉館しています。人の名前にも特徴があり、何故かグプタという名前の人物がよく出てきます。

そのストーリーのクセというか、「あるある」をネタにした小説が『不思議の国のグプタ』なのです。

小説の前半は、TOEICのあるあるを楽しめるような内容になっています。TOEICマニアの方々なら絶対面白いと感じると思います。

私は後半部分のクライマックスに差しかかっていくところが気に入りました。詳しくは書きませんが、グプタが世界の秘密に気づいて、掟を破ろうとするところなんか、

トゥルーマン・ショー スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

みたいなスリルを味わえました。

というかトゥルーマン・ショーとは話がかなり似てますね。ミステリーやSFなどが好きな人なら、『グプタ』はありきたりなプロットと思うかもしれません。作られた世界の秘密に気づくのは、確かに目新しい発想ではないです。清涼院流水さんのようなベテラン作家なら、すぐに書けてしまうのではないでしょうか。

それでも、私は『グプタ』は素晴らしい小説だと思います。ミステリーにありがちなプロットを、TOEICを題材にしてやってしまうところが凄いのです。TOEICの問題を作っている人たちは、英語力を計るというミッションのために、文学や歴史などの臭いを消し去った無味乾燥な世界を表現しようとしているのだと思います。普通の日本人にとってTOEICは無味乾燥な英文でしょう。しかし逆にそれをコンテンツとなってしまった、というところが面白いのです。一流の作家にかかればどんな材料も小説になってしまいます。

この本を読んで

「TOEIC対策の役に立たない」

という声をたまに聞きますが、そりゃそうだろう、と思います(笑)

これを読んでスコアが上がることは無いでしょう。ストーリーの傾向を知ることはできますが。

そうではなく、TOEICをコンテンツとして楽しむことができるようになる、ということが『不思議の国のグプタ』の素晴らしいところです。だから私はグプタなんです。

900点特急の音読を3ヶ月終えて

900点特急の音読により900点を取得したことは以前の記事に書きましたが、今日は続編を書きます。

(こちらは2017年に発売された改訂版ですが、この記事を書いた時は旧版を読んでいました)

音読の方法と回数

3月15日の198回TOEICに向けて私は、3ヶ月間、

の音読を続けました。他のテキストは息抜きに少し『読解特急4』を音読しただけで、やってないと言っても良いぐらいです。あとは模試を2回解きました。

通しで本を最初から最後まで読むのを1セットとして、ほぼ毎日1セット以上は読みました。シャドーイングは各問の音声が2回ずつ流れて来ますので、シャドーイングは1セットで2回音読したとカウントします。

また、基本は1セット通して読むことを毎日続けましたが、それと並行して、1問1問を繰返し読む読み方も行いました。その読み方をする時は、Red Bull TOEIC Academy で教えてもらった方法

  • 普通に読む
  • 速く読む
  • 凄くゆっくり読む
  • 一呼吸で何回読めるか
  • 凄く速く読む
  • 1分で何回読めるかチャレンジ

という方法を採用しました。この方法を採用すると、1問につき5分はかかりました。だいたい1問につき20数回ずつ読んでましたね。凄くゆっくり読むというのがあるのであまり回数は多くありません。

1セット通しの音読(とシャドーイング)と、1問1問を20回以上読む音読。これを毎日繰返しました。正確には数えてないのですが、トータルで、テキストの全ての文を110回〜120回ぐらい読みました。ちなみにその間、黙読による速読、熟読、問題を解答する行為も、数えてませんが相当繰返しました。

3ヶ月でこの音読の数はあまり多くないと思います。途中、1ヶ月間の音読を終えて受けたTOEICで900点を達成したため、かなり失速しました。同時期に通訳案内士試験の合格を受けて、更に気が緩みました。それらの成果は、学習時間、音読の回数という点で強いブレーキになりました。

結果と反省

その気の緩みのせいで、

1ヶ月音読して受けた時 910点

その後も2ヶ月音読を続けて受けた時 915点

という結果でした。ベストスコア更新できたのは良かったものの、この900点特急の音読に対してもっと私は期待していたので、1ヶ月と3ヶ月の音読の結果であるスコアがあまり開かなかったのは正直言って残念でした。900点を超えればベストスコアを更新するのはかなり難しく、どんな勉強法でもそう簡単にスコアが上がるはずはありません。ですからある意味で納得の結果ではあるのですが…。

不思議なことに、Part5が100問、Part6が15セットで構成された900点特急ですが、音読とシャドーイングをしていたら、全体的にスコアが伸びました。特に、915点を取った時はLが480でRが430ですので、リスニングの方が圧倒的に良いです。むしろこの回は明らかにPart5と6で崩れてリーディングの点が伸びなかったです。

Part5と6の問題集を音読してPart5と6以外が全て点が上がったという……。

リスニングの伸びは、今までやったことない回数のシャドーイングを行ったからだと思います。900点特急のダウンロード音声はかなり速いです。慣れてきたら1.125倍速でやりました。こういうスピードで負荷をかけるトレーニングも初めてだったので、今まで取ったことがないスコアが出ました。やはりシャドーイングはリスニングに関してはかなり効果が出ますね。

Part5と6で崩れてRが430ですから、Part7はかなりの正答率だと思います。これも音読の効果でしょうか。ただ、時間をかけ過ぎてしまいPart5に時間を回せなかった(私はPart5を最後に解きました)ので、まだまだ改善の余地があるPartだと思いました。

Part5で時間を使えなかったのは、ペース配分のミスだと思います。今回、直前もほぼ音読しかしなかったので、200問を通しで解くリズムというのがイマイチでした。やはり直前1週間や前日は、模試を何回かやった方が良いと思いました。

スコア的には1ヶ月音読して910で3ヶ月音読して915でしたから、ひょっとしたら1ヶ月で止めるべきだったのかもしれません。もしくは、スコア5点以上に経験値を手に入れていて、実はスコアにまだ現れていないだけで効果があったのかもしれません。それは、今後受験したりして自分の感覚で感じ取っていくしかないでしょう。

ただ、900点特急を1ヶ月音読し続けることの効果は紛れもないものだと思いますので、これについては自信を持って他人にオススメできます!900点の壁を破れないという方は是非トライしてみてください。

198回TOEIC 結果発表

第198回TOEICの結果が発表されましたね。

私のスコアは

L480 R435

トータル 915

でした!

2回連続で900点を取得です。前回の900点が私のジツリキであったことが証明されました。また、900点を超えるとあとは非常に険しい道のりとなるTOEICですが、5点だけでもアップさせることができたのは成果と言えます。

ただ、今回は900点特急の音読を3ヶ月取り組んだ後の受験だったため、もっと高いスコアを期待していました。モデルとなったJunさんという方が3ヶ月で885点から970点に上げた方法なので、同じスコアからスタートした私もそれを目標にしていました。

しかし結果は大きく及ばず、TOEICの厳しさを再確認しました。でも900点を2回超えることができた勉強法なので、かなり効果のある勉強法であることは疑いようもありません。

途中、1ヶ月間の音読を終えた後の受験で900点を超えたため、かなり気の緩みがあったと思います。

この900点特急の音読という非常に前時代的でありながら効果的な学習については、

3ヶ月間でいったい何回読んだのか?

読んでる間にどのような変化があったのか?

など、別記事としてまとめたいと思います。

“Who Moved My Cheese?” の感想

昔読んだ洋書をふと思い出したので、思い出しながら感想を書きます。まだ大学2年生で、希望に満ち溢れていた時に読みました。

Who Moved My Cheese

日本では『チーズはどこへ消えた?』というタイトルで邦訳が出版されました。原題を直訳すれば「誰が僕のチーズを動かした?」ですが、敢えて「チーズはどこへ消えた?」とするところが日本語っぽくて良い訳ですね。

ちなみにWho moved my cheese? という構文は、疑問詞がそのまま主語になるから倒置は起きず、動詞も過去形のままという、高校受験でちょっと曲者の文法ですね。

本の内容に話を戻します。

アメリカの自己啓発本らしく、伝えたいテーマは非常にシンプルで、それを冗長に繰り返して伝えるタイプの寓話です。有名な”The Goal”とかもそうでしょう。

この本のメッセージは1つ

変化し続けることが善である

ということです。とにかく動きまわった者がチーズを得たというシンプルなストーリーはその1つのメッセージを伝えるために書かれています。この話の中ではその場に留まった者は何も得られません。

このメッセージは私は好きなのですが、当然ながら反論があります。

変化しない方が良いこともある

という主張です。日本では『バターはどこへ溶けた?』というパクり本が存在し、その本では、その場に留まった者が得をする話が書かれています。

これは、どちらもありうることを主張しているので、どちらも正しいです。ある状況ではどちらかが正しくどちらかが正しくない、ということに過ぎません。

例えば転職などがそうではないでしょうか。”Who moved my cheese?”に従って行動すれば、現状を改善するために、積極的に転職をした方が良いと考えます。上手く転職すれば給料が上がって人間関係も良くなってハッピーになりますが、統計では転職して給料が下がる人はかなり多いらしいです。そういう人は転職せず、前の会社に残った方が良かったのかもしれません。

変化した方が良いこともあるし、変化しない方が良いこともある。これは正しいです。ですが、何も言っていないのと同じです。

私としては、ただ待ってるだけでは状況は改善しないと思っているので、”Who moved my cheese?”的な考え方は好きです。

使われている英語に関しては非常に平易で大学生の時の私でも読めました。メッセージがシンプルで、内容も面白く英語も読みやすいので、これは洋書の入門としてかなりオススメの本です。

英語のプロとアマ

英語をやる理由は、カッコ良いからとか外国人と友達になりたいとかTOEICが好きとか色々ありますが、やはり一般的には英語を学ぶのは

仕事のため

という印象があると思います。人類の歴史上ずっと、仕事は我々一般庶民の頭の中の大部分を占める行為である以上、仕方がありません。テレビを見たり旅行をするのは普通の人にとって「快」ですが、英語学習は大多数の人にとっては「不快」な行為ですから、仕事のためだと思うのが普通でしょう。

確かに現代社会では仕事における英語の重要性は上がっています。英語ができなきゃ仕事が無いとか言われてますね。実際は全くそんなことありませんが。

仕事で英語を使っている人を、英語のプロと呼ぶことにします。

  • メーカーの海外駐在員
  • 英語の先生
  • 通訳
  • 商社の社員

などをプロとします。プロには英語「で」仕事をしている人と英語「を」仕事にしている人の2通りがありますが、今回はひっくるめて、仕事で英語を使っていればプロとします。逆に、仕事で英語を使っていないけど英語を学習している人をアマと呼びます。

TOEICの点数が高い人は、やはりプロが多いです。ところがTwitterでTOEIC学習者をたくさんフォローしていると、プロより凄いアマがたくさん居ることに気づきます。

一度私は、とある凄いアマの人に

「あなたは何故プロにならないのですか?」

と聞いたところ

「仕事があって家族も居る状況で敢えてリスクを取って英語を仕事にする気は無い」

というような返答をもらいました。確かに、好きなことを仕事にする必要は無いかもしれません。仕事にしたら好きなように関われるわけではありませんから。英語を勉強するのは好きでも、英語を使って営業するのが好きとは限りません。だったら趣味として英語を極めた方が総合的な人生の幸福度は高いかもしれません。

オリンピックはアマの祭典ですから、アマがプロに劣るなんていうことは全くありません。むしろ、プロは生活のために成果を出さなければならないのでいろいろ制約があり、純粋に道を追求するならアマの方が強いということもあり得ます。

私もそう思って今までアマでやってきました。

ですが、やはりプロになりたいんですよね。好きなことを仕事にした方が良いでしょ素直に考えたら、という感があります。通訳案内士というプロ寄りの資格を取得したのはそういうつもりです。

アマのまま道を極めることは時として美しいと思います。ただ、プロになりたい気持ちを抑えてまでアマで居るのは良くないんじゃないかな、と思うのです。

今後私の考えは変わるかもしれませんが、これは今考えたことです。ブログは今考えたことを書いていくことが大事ですから。

第198回TOEIC 感想

昨日は第198回のTOEIC公開テストを受けて来ました。

今回は試験中にトイレに行くこともなく終えたのですが、できは正直イマイチです。

まず、Part1の1問目で、あんまり自信が無かったんですね。たぶん正解しているんですが、意表を突かれ、立て直すのに時間がかかりました。

Part2は前半が難しく、後半は普通の印象。

Part3、4は極めて普通の難易度だと感じました。

リスニングは、3,4で点が取れているはずなので、そこそこのスコアは出ると思います。

リーディングでは私はPart6,7,5という変則的な順番で解きます。最後に焦った状態で解くのは、Part5が良いだろうと思っているからです。

まず、昨日はPart6が不調でした。たぶん2問ぐらいミスっていると思います。

Part7は普通だと思います。いつもの通り時間が無くなり、残り13分でPart5へ。

Part5も、125問目ぐらいまでは普通に進んでいったんです。しかし、そこから、ある程度文脈を取らないと解けない語彙問題が多く感じました。13分しか無く、ほぼ読んでる時間が無いので、これはキツい。かなりの数をカンでマークしてしまいました。

Part5が解けず今回のテスト全体に高スコアを期待できない結果となってしまいました。

リベンジ!といきたいところですが、4月は用事が入り受験できず、また最近は料理やスペイン語などTOEIC以外にもやりたいことがいろいろあるので、今後どれくらいTOEICを受けるか、ちょっと悩んでおります……。

私がTOEICで900点を突破した方法

TOEICで900点を突破した時の学習記録については、こちらの記事に書きました。今日はその学習がなぜ必要でどのように効果があったのかという考察を伝えます。尚、どうしてもスコア帯によって必要な勉強法は異なりますので断っておきますが、私が伝えられるのは885点から910点に上がった時の方法です。

※こちらの記事はTOEICの問題がPart5が40問出題された時代のTOEICについての記事ですので、ご注意をお願いします。

課題の認識

私の課題は、制限時間内にリーディングが全問解き終わらないことでした。TOEICで885点と言うと全問解ききることができるだろうと昔は思っていたのですが、模試でも本番でも、いつもリーディングで3問ぐらい塗り絵(時間が足りなくなって勘でマークすること)していました。これを全問解ききるスピードを付ければ900点は取れるだろうと思っていました。逆に言えば私はPart7の正答率などはかなり高かったのです。時間さえあれば正解にたどり着けるタイプの受験者でした。

何故塗り絵をしてしまうのか

私はいつも、Part5に19分ぐらいかけていました。分からない問題に遭遇すると1分ぐらい悩んでしまい、結局勘でマークする、ということがよくありました。その結果Part7で3問ほど塗り絵していました。これは非常にもったいないことです。

塗り絵を解消するためにどうしたら良いのか

リーディングで手強いのは、何と言ってもPart7です。ここを速く読めれば、かなりタイムを短縮できます。しかし、英文を読むスピードを上げることは、一朝一夕にはできません。

それよりも、全体の時間配分を見直すことにしました。よく言われるのが、Part5に14分、Part6に6分、Part7に55分という時間配分だと思います。これを強制的に実行するための手段が、Part5を最後に解くという方法です。焦って解くと1問に1分とかかけられないので、Part5で無駄な時間を使わないで済むんですよね。ただ、今まで19分かけていたPart5を14分で終わらせて、できれば正答率を上げたいので、やはりPart5の強化は最重要課題でした。

そこで、JunさんというTOEICで何度も満点を取得している方が仰る900点特急の音読という勉強法を始めました。

900点特急の使い方

(こちらは2017年に発売された改訂版ですが、この記事を書いた時、私は旧版の本を読んでいました)

この本の効果的な使い方を説明しますが、実際は900点特急の中で推奨されている勉強法を実行したのとあまり違いはありません。実は本の序盤に書いてあったのです。それを今まで実行していなかった私が悪かった。さて方法は以下の通りです。

    1. 問題を解く、解説をじっくり読んで理解する
    1. リスニング用音声を聞きながらテキストを音読、即ちオーバーラッピングする
  1. シャドーイングと音読をする

基本的には以上の順番で行いましたが、声を出せない環境で勉強する時は黙読で回答する→解説を読むというところに戻ったりしていますので、上記の過程を何周もやっているという感じです。この辺りの話は、前回の勉強記録の記事の方に詳しく書きました。

900点特急の学習過程での変化

1冊のテキストのみを使い続けていると、自分の状態が変化します。

最初に訪れた変化は、答えを覚えたため、間違えなくなったということです。ただ、まだ選択肢を見なければ答えは分かりません。選択肢を見ると、間違えずに回答を選べるという状態です。これは、答えの選択肢を見なければ答えを思い出せない、又は外れの選択肢も見なければ答えを選べない、という点でまだ学習途中の段階です。ちなみに、答えは全て回答根拠と合わせて覚えることが大事です。

次の変化は、選択肢を見ずに正解を出せるようになったということです。ただ、前後の単語などを見て、少し考えて思い出すというレベルです。

最後に、問題を見た瞬間に答えが分かるという状態になりました。ここまで来るとさすがに、Part5の他の問題集を解く能力もかなり上がっていました。だいたいの問題が、900点特急の問題のどれかのパターンに当てはまるんですね。900点特急は問題の空欄になっていない箇所についてもTOEIC頻出の表現が頻出の、非常に美味しい問題集です。空欄以外の部分もけっこう覚えてしまっているので、同じ表現が出題されると、何となく解けます。

900点特急学習を終えた効果

900点特急の全問の答えを暗記して即座に解ける状態でTOEICに臨んだ私は、それまでと比較して確実にPart5で瞬殺できる問題が多いと感じました。Part5を13分で攻略でき、私は自分の公開テスト受験歴の中で初めて塗り絵無しで試験を終えることができました。結果、正答率も向上していました。

また、Part7や、リスニングパートにおいても効果がありました。何度もシャドーイングしていたので、TOEIC本番ではかなりリスニングの調子が良かったです。そして、これは何となくとしか言えないのですが、Part7を解くのも早くなったと思います。これらの効果は、TOEIC受験後に読みましたがこちらの本『シャドーイングと音読の科学』で説明されている効果が実際にあったのだと思います。

Part5形式の問題が100問と、Part6形式が10題しか収録されていない900点特急を何度も解き、音読とシャドーイングをしただけですが、TOEICにおける全パートで得点力が向上しました。Part4やPart7などの長文も、結局は短文の組み合わせで構成されているので、一文一文の理解を深めるPart5の繰返しは効果があるのだと思います。実は900点特急はかなりエッセンスの詰め込まれた問題集だったのです。

同じ問題集を何度も解く・読むことの是非

私は昔から、同じ問題集を何度も解くのが嫌いでした。大学受験の時も、特に試験直前などは問題集は多くても2周ぐらいしか解かなかったと思います。勉強は飽きずに続けることが大事だと思っていて、同じ問題集を何度も解くと飽きるので、あまりやりませんでした。

しかしTOEIC業界では、HAMMERさんとか凄いTOEIC講師の方はみんな口を揃えて

「一冊の問題集を徹底的にやれ」

と言っています。私は今まで逆らっていたわけですが、今回実行してみて、その効果を実感しました。

また、この勉強法はテキストを1冊しか使いませんので、非常にシンプルで勉強しやすいです。日々の仕事で忙しいサラリーマンに向いている勉強法だと思います。特に一日の勉強時間が2時間ぐらいしか取れないのならば、一冊に絞って深く定着させるのが良いと思います。

最後に一言

900点特急は一冊で相当効果が出る、非常に美味しい問題集です。しかし問題が難しいこともあり私のように1回だけ解いて本棚に眠らせている人は多いと思います。もし900点の壁に阻まれて、勉強の指針を見失っている方が居らっしゃったら、是非900点特急のやり込みに挑戦してみてください。きっと効果を得られると思います。

900点突破体験記 その2

その1の続きです。12月23日から、私は900点特急の音読を開始しました。

最初はまず、解き直してみました。まずはしっかり理解してから音読した方が良いと思ったので。

すると、全然解けないことに気づきました。1年以上前に1回だけ解いて、もう忘れ去っていたのです。やはり難問集として名高い900点特急ですから、時間無制限で解いて6割ぐらいの正答率でした。

まずは解いて、しっかり解説を読むことから始めました。並行して、音声を聞きながらテキストを音読する、オーバーラッピングも開始しました。いきなり音読しては正しい読み方が分からないので、まずはネイティブの朗読に着いて行って正しい型を学ぶ必要があります。

この学習を開始してからすぐに私は風邪をひいてしまい、咳が激しく出ていたので、あまり声が出せなくなりました。そういう日は黙読で問題を解き、解説をじっくり読むということに集中しました。オーバーラッピングは常にテキストを1周通しでやりました。音声は2回ずつ読み上げられますので、2回ずつ読むのを1周ということになります。問題を解くのも、1周通しで解くことを1日1回はやりました。

最初の1週間ぐらいはオーバーラッピングと解説の読み込みに使いました。英語の勉強は900点特急しかやっていません。一日の勉強時間は2時間ぐらいです。1週間が経過したあたりで、ほぼ全ての問題の答えを暗記していました。とはいえまだ、選択肢を見れば答えが分かる、という状態でした。オーバーラッピングは最初はネイティブの音声に付いていけませんでした。あまり慣れていないテキストでやると、すぐに音声に追いてかれますね。

そうこうしているうちに、正月が来ました。1月1日〜3日は家族で祖母の家に行きました。祖母の家に居ると音読できる環境が無かったので、私は再び黙読と、解説の精読に集中しました。

3日に祖母の家から帰宅してからは、毎日シャドーイングを行いました。テキストを開き、しかしまずはテキストを見ずにネイティブ音声を追いかけます。音声は常に2回読み上げられるので、2回目はテキストを見ながらオーバーラッピング、即ちシャドーイングの答え合わせをするという形式で取り組みました。

そんな調子で毎日シャドーイングを音声1周は通しで行い、あとは素の音読も行いました。ただ、1問につき20回以上音読していたので、これはかなり進捗が遅かったです。取り組んだ時間が短かったので、TOEIC当日までに900点特急の内容の2割ぐらいのところまでしか進みませんでした。

1月9日と10日は休日だったため、模試を解きました。既に何度も解いた公式のvol5と、初見のメガ模試を、1日に1回分ずつ解きました。それ以外の時間は、いつも通り900点特急のシャドーイングを行いました。前日に初見の模試を解くのはチューニングのためで、あまり丁寧に解説を読んで内容を暗記したりはしません。学習の軸はあくまで900点特急です。

TOEICの当日も、900点特急のシャドーイングを行いました。あとは公式vol5のリスニング音源を聞きながら会場に行きました。そしてTOEIC開始です。

以上が、私なりに勝負を仕掛けた3週間の勉強の全てです。私は洋書を読むのが趣味であるため、この期間にももちろん洋書を読んでいますが、これは今までもやっていましたので今更スコアを上げたなどとは思いません。完全に900点特急のやりこみのおかげです。

他には、10月26日のTOEIC(結果は865点)を受けてから12月7日までは通訳案内士試験の勉強をしていました。この時の勉強は詳しくは通訳案内士試験の記事で書きますが、ひょっとしたらTOEICのスコア上昇に多少は貢献しているかもしれません。ただ、模試の正答数を見る限り、通訳案内士受験直後のスコアは到底900点を取れるようなものではなかったので、やはり直前3週間の900点特急が決め手であったことは間違い無いでしょう。

さて、900点突破体験記のその2として、ドキュメント的に書きました。900点特急を使った学習という点に絞り、次回はもっと学習のポイントをまとめた記事を書きます。

900点突破体験記 その1

第197回TOEICの結果は

L 465 R 445

910点でした!!!ついに私は900点を超えることができました。900点は長年の憧れだったので本当に嬉しいです。

これから2回に分けて、900点突破までのハイライトを書いていきます。少しでも皆さんが900点の壁を突破するのに役に立ったら良いな、と思います。

自分のベストスコアは、しばらく885点でした。本気で対策したら900超えるだろう、ぐらいに思って受験した去年の10月の結果が865点。この時、900点には見えない壁があるな、と確信しました。今のままでは何度受験しても壁を超えないだろう、と。

12月7日に通訳案内士試験を控えていたため、それまでTOEIC学習は封印。そして11月と12月のTOEICは受けませんでした。勝負は1月11日のTOEICとしました。

10月のTOEICが終わってから、何故か私は

問題演習不足だ

と感じていました。そして12月7日の通訳案内士試験が終わってから取り組んだテキストは「メガ模試」のリーディングとリスニングでした。模試を解きまくるぞー!と漠然と思っていましたね。

しばらく毎日リスニングかリーディングのどちらかを1つずつ解いていました。が、12月21日にRed Bullさんのセミナーに行き、惰性で模試を解くことをやめて音読中心の勉強に切り替えることにしました。ちょうどその時、Red Bullさんの同じセミナーの感想をJunさんという方が書かれていて、そこで、

「885点から970点に上げた時は900点特急の音読とシャドーイングのみをやった」

という記述が目に止まりました。こちらの記事です。

マジで!?という感じでしたね。885点と言うとちょうどその時の私のベストスコアです。世に900点突破を掲げたTOEIC本は今でこそ溢れかえっていますが、あんな薄い、そして安い(笑)、900点特急のみでそれが可能なのか?と思いました。

しかし考えてみれば900点特急は900点突破の看板を出した本の嚆矢です。だったらこれで900点突破というのは実は普通の発想です。情報が氾濫する現代ですから、900点突破のために書かれた900点特急を、900点突破のためにやり込むというとても簡単なことに私は気づいていませんでした。

もちろん、900点特急は以前から持っていました。1回通りだけ解いて、放置していました。1周だけでは当然、実力は身に付いていません。Junさんの言うように、今度こそこいつをやり込もう、って思いました。

セミナーに行った翌々日から私は900点特急に絞った勉強を開始しました。1月11日のTOEICまで、あと3週間しかありませんでした。

その2へ続く