新新形式の公式問題集を解いた感想

5月から採用される新新形式TOEICの公式問題集を、ようやく解きました。

感想ですが、めっちゃ難しいです!

リスニングは新形式の問題が難しいですし、リーディングはとにかく読む量が増えて塗り絵必至です。結果は

TEST1
L 74/100 R 81/100

TEST2
L 90/100 R73/100

でした!このままだと、5月は900点取れないですね。

私としてはリスニングのPart3の変化の影響が大きいと感じました。Part3って今までは発話のパターンが4パターンしかなかったんですよ。1回の発言が比較的長く、各人物は最大で2回ずつしか発言しませんでした。つまり、AとBの会話は、以下の4通りの発話パターンに限られていました。

ABA
ABAB
BAB
BABA

これを知っていると、回答に絡む発話がどのタイミングで読み上げられるか予測できるようになります。例えばABAの形式だったらそれぞれの発言に1つずつ回答根拠が含まれるようなイメージです。

しかし、新形式からは、2人の会話を聞く問題でも、3往復するパターンがあるようです。

ABABAB

のような形式の対話です。2往復しか無いと思っていると、終わったと思ったらまだ続く、ということになりかねません。しかも、”Mmm.”のような短い言葉の応酬が続くこともあります。

そもそも旧形式において発話が最大で2往復しかしないというのは公式にアナウンスされてえいたことではなく、TOEICマニアしか気づいていなかったと思われます。ハイスコア取る人でも、英語力が高くてあんまりTOEICの問題集を解いてない人は知らなかったんではないでしょうか。

今回のPart3の変更は公式には、3人で会話する問題が出てくること、図表を使った問題が出ること、発話の意図を問う問題が出ること、の3つが発表されています。発話数の変化はマニアックな小さな変化なのかもしれませんが、ABABとか常に考えながら問題を解いてきた私にとってはけっこう大きな変化です。

リーディングはPart6の文挿入問題がキツいですね。選択肢が長すぎます。今まで、選択肢は単語だったのが、センテンスを読まなければならなくなったのは厳しいです。

今回、TOEICの問題形式が変わることによって、一時的にTOEICは簡単になると私は思っていました。最近、TOEICが難しくなってきていると思ったので、一旦リセットして簡単にするのかな?と思っていたのです。

しかし、問題形式の変更は、むしろTOEICをより難しい試験に変えるためだったと確信しました。マニアとETSの戦いはまだまだ続きます。

試験までには900点取れる状態まで仕上げたいところです。

英語ができるだけの人材になれ

僕が大学生の頃から就職活動は凄く加熱していて、僕は50社ぐらいエントリーしたけど全て落ちて、1社だけ引っかかったところに就職しました。

どうせサラリーマンになるんだったらどこに入っても一緒だったと思うので、大きな後悔は無いのですが、1つだけ失敗だったなーと思うことがあります。

私は大学生の時にTOEICのスコアが550しか無かったのです。当時もTOEICの権威はかなりあり、同級生には800点取ってる奴がたくさんいました。しかし英文学を専攻していた私は、アカデミーの世界にかぶれており、即物的なTOEICを毛嫌いしていました。

極め付けは就職活動の説明会です。説明の後に、決まって会社の人から何か質問はありませんか?と聞かれるわけですが、その時に決まって出てくるのが、

「◯◯大学の△△と申します。本日は貴重な話をありがとうございました。質問ですが、御社では英語力は必要とされていますか?」

という質問。ちなみに貴重な話をありがとうございましたって言う定型句は3年ぐらい前に「キチョハナカンシャ」っていう名前で揶揄されていましたね。もうこのスラングも無いのかな?

本題に戻ります。例の「英語力は必要ですか?」という質問に対しては、会社の人は決まってこう答えていました。

「英語はできた方が良いですが、それよりも、きちんと日々の仕事をこなすことが大事です。英語ができるだけの人材は歓迎しません。」

というもの。ちなみに私はメーカーやインフラなど、まったりした社風の会社ばかり受けていました。天下を取ろうと思って就活してる人は居なくて、公務員と対して変わらんマインドセットの人の集まりだったと思います。そりゃ確かに、毎日英語で仕事するわけじゃないから、そういう回答にもなるかな、と今ならうなずけます。

だいたい、普通の日本の会社だったらほとんどの社員は英語ができないわけで、英語にコンプレックスを持っていることになります。「英語ができる=調子に乗ってる」みたいなイメージを持つ人も多く、英語ができるだけの新入社員など入って来ようものなら、「生意気」というレッテルを貼ってあまり良いイメージを持たないのではないでしょうか。また、新入社員が全員TOEIC900点などあろうものなら、英語できない自分らのメンツが立たなくなってしまうので、本音では英語できる人が入って来ないで欲しいと思っているから

「英語ができるだけの人材は歓迎しません」

等と言ってしまうのでしょう。ただのコンプレックスです。

しかし、「英語ができるだけの人材は歓迎しません。」という言葉が良くないのは、それを真に受けて英語を勉強しなければ、「英語すらできない人材」になってしまうことです。私はこれになっていました。

考えてみれば「英語ができるだけの人材」というのは英語ができてるだけ凄いんですよね。ましてや学生なんだから、英語ができれば充分だと思います。

というわけで、今大学生の人は、英語を勉強した方が良いと思います。あと、会計士、看護師、医者の資格を取るのも良いと思います。こっちの方が英語よりも良いかな(笑)

旧形式最後のTOEICで欠席してしまいました

今日は、2006年から今日まで続いた問題形式のTOEIC公開テストの最後の開催の日でしたね。

もちろん私も受験を申し込んで、この日に備えてコツコツと問題集を音読していました。

が、なんと試験当日に風邪で体調不良になり、受験できませんでした。TOEIC開催中の2時間をベッドの上で過ごすことになりました(笑)

せっかく旧形式の問題を勉強したのに、無駄になってしまいました。問題形式が変わっても旧形式のテキストでの勉強は効果があると思いますので、無駄と言うのは言い過ぎですが。

しかしもう、気分を切り替えて明日からは新形式(新新形式)の対策です!

現状、新新形式の問題集は数がありません。質が担保されているのはこれぐらいではないでしょうか。

この状況下でできることは、以下のような行動になるでしょう。

  1. 唯一のテキストである公式問題集のみをやる。
  2. 問題形式に左右されない単語集(金のフレーズ等)を復習する。
  3. 今までの形式のテキストで勉強する。
  4. 開き直ってTOEIC以外の英語学習をする。

新新形式でのハイスコアを狙うならば、やはり1がベストな解でしょう。私はついさっき、公式問題集を注文しました。せっかくこのテキストしか実質存在しない期間ですから、このテキストを仕上げるべきでしょう。

Twitterを見ていると、新新形式に対して不安を覚える声も多いように感じます。

私としては、いいかげん旧形式に飽きていたころなので、これは新しい刺激になって良いことだと思います。また私は英会話や受験英語など、もともとTOEIC以外の英語が得意だったため、形式変更によってスコアが下がるタイプの受験者ではないと思っています。

なんて余裕な発言をしていて酷いスコアだったらカッコ悪いですね。新新形式でのハイスコアを目指して、また頑張っていきましょう!

The American Heritage Dictionary of Indo-European Roots, Third Edition”の感想

オススメ度(5段階) ★

今度の6月、また英検1級を受けようと思っています。英検1級に関しては私は2年前に受験しており、けっこう対策しました。合格できませんでしたが…。

語彙がキーになると思い、語源で学ぶ語彙系の本を読んでみました。

調べていくと、語源系の語彙本は印欧語根という切り口を使って語源を説明していることを知りました。印欧語根とは、あらゆるヨーロッパ系の言語のもととなった仮想言語である印欧祖語という言語の、語根です。語根を知っていれば、未知の単語でもパーツの組み合わせから意味を推測できるだろうと考えたわけです。

で、アメリカ人向けのそういう本に挑戦しようと思って買ったのが、”The American Heritage Dictionary of Indo-European Roots, Third Edition”というわけです。

流石にこの本はレベルが高すぎました。背伸びをしすぎたようです。私程度の英語力では参考になることはほぼ無く、本棚で眠っています。こういう学習法は、度が過ぎると、「覚え方を覚える」のが難しくなってしまい、逆効果になることが往々にしてあるのですが、この本を読むこと自体ものすごく大変で、まさにそんな感じでした。

印欧語根から語源を説明した本なら、もっとマイルドで楽しい本が出ています。

こちらの本も、古いですがシンプルで悪く無いです。

TOEIC対策にも使えそうな洗練された本ならこちら。

語源で暗記する単語の本は、一冊は読んでおくと良いと思います!ただしThe American Heritage Dictionary of Indo-European Roots, Third Edition以外で!

受験英語とTOEICの違い

私は昔から受験の参考書が大好きで、大学に合格してからも書店の参考書コーナーは必ずチェックしていました。最近、西きょうじ先生が新しい文法の本を出すとのことで、勢いで注文してしまいました。楽しみです。

受験勉強の時は英語は得意科目だった割に、初めて受けたTOEICは550点でした。同級生は普通に700点ぐらい取ってるのに…。

受験英語は得意だったのにTOEICはいまひとつ、という人はけっこう居ると思います。

昔はよく分かっていなかったのですが、これは大学受験とTOEICでは必要な英語力が違うことによります。その違いとは、次のようなことではないでしょうか。

受験英語の特徴
難しい英文を読む必要がある。
和訳する力が必要。
内容理解の問題では論理的思考力が問われる。
時間はあるのでじっくり考えられる。
文法問題では知識の多寡を問われる。

TOEICの特徴
基本的な英文が出る。
英語を英語のまま理解する力が必要。
内容理解の問題で思考力は問われない。英語が読めれば解ける。
時間が足りないので、英語を処理する速さ=点数となる。
文法問題では英文の構造を問われる。

これは、結構な違いだと思います。多くの人はTOEICの前に大学受験で英語の基礎力をつけると思いますが、適応力が無いと、大学受験の力をTOEICに活かせません。

ただ、センター試験の英語とTOEICはタイプが似ていると思います。TOEICの方が圧倒的に難しいですが。

大学受験の英語力をTOEIC向けにチューニングするには、TOEICに出る英文を素早く処理できる能力が必要です。それには、『文法特急』を解いてTOEICの文法問題で問われるポイントを理解し、さらに文法特急を音読して、TOEICの問題の処理速度を上げるのが良いでしょう。シャドーイングすればリスニング対策になります。

大学受験の英語が得意だった人は特に、文法特急をやっておけばすぐにTOEICでも良い点数が取れるようになると思います!

ショーンKが見せてくれた夢

先週、世間を騒がせたニュース。ショーンKという人が経歴詐称をしていたそうです。オープンキャンパスに行っただけでハーバードMBA卒ということにしたり、世界に支店があるコンサルティングファーム、「ブラッドストーン・マネジメント・イニシアティブ・リミテッド」を経営していると言って、実は実体の無い会社だったとか。

誰も彼の経歴詐称に気づかず、ありがたがって大企業や官公庁が彼に講演を依頼していました。大企業や官公庁のオッサンがどれだけ権威主義か分かって面白いですね。

しかし10数年も騙してきた彼の能力は、相当なものです。まず、英語力は詐称でなく凄いです。ハーフというのも嘘で普通の日本人なのに、まるでネイティブのような英語を話します。

 

彼はきっと日本で凄まじい努力をしてこの英語力を身につけたのだと思います。これは詐称ではありません。英語力は話すと分かってしまいますからね。

1年前にTOEICで900点を取ってから、私の英語熱はかなり下がっていました。しかし先月、通訳ガイド新人研修に行って、再びやる気の火が灯りました。そしてさらに、ショーンKが燃料を投下しました。

ショーンのハッタリは、英語力という本物の実力に裏打ちされたものでしょう。彼の壮大な嘘は英語力という土台の上に作り上げられたのではないかとさえ思います。

ショーンは努力して勉強し、人生のドリームを掴みました。

英語が話せても他に何かできなきゃ意味が無いとか言う人はいつの時代も居ますが、耳を傾けるべきではありません。他に何もできない人こそ、英語力で突き抜けるべきだと私は決意を新たにしました。もっと英語力を身につけてから他のことを学ぶべきだと今は思っています。

辛い時はショーンの動画を見てヤル気を出し直しましょう!人生はどんな風にでも演じられます。(彼は演じ過ぎちゃったわけですが…。)

主語と動詞の出現を待ち構える

昨日、久々にこの本を読み返していました。

この手の英文解釈系の本では伊藤和夫の『英文解釈教室』という本が有名ですが、『英文解釈マニュアル』の方が分かりやすくて実用的だと思います。

やはりこの本の素晴しさは「新5文型」という考え方に行き着きます。新5文型とは、従来の5文型がSVOという最低限の要素だけを書いていたため実際の英文ではそんな文章は稀で実戦で役に立たないことから、その他の要素までを公式として盛り込んだ実戦的な5文型です。従来の5文型では「SV」として表現されていた文も新5文型では

イントロ S Sの説明 一般動詞 Vの説明

と表現され、そもそも英文はSではなくイントロという補足情報から始まることが多いという非常に重要な情報が示されています。

この新5文型を身につけると、

主語と動詞の出現を待ち構えながら英語を読んだり聞いたりする

ようになります。英語に限らず全ての言語は、主語と述語を繰り返しながら何かを伝える構造を持っています。例えばこれらの例文も

  • 車が赤い
  • 子供が走る
  • 寝る前に(私たちは)歯を磨くべき

全て、「〜は〜だ」「〜は〜する」という構造を持っています。

外国語を読んでいると、どれが主語でどれが述語か分からないという状態に頻繁に陥ります。それが、文が分からないという状態の原因です。英文解釈のコツは、主語と述語をしっかりと認識することです。

英語の場合は主語と動詞を探すことになります。上の例の日本語だと「車が赤い」という文は動詞がありません。日本語にはbe動詞がありませんから、主語の次に助詞が来て形容詞が来るわけです。しかし英語ならば”the car is red”となり、形容詞を使った述語も、まずは動詞が来ます。述語を認識するためのコツが、動詞の出現を待つことになるわけです。

TOEICのPart5は、文構造を見抜く問題が、かなりの数出題されます。それは上記の主語と動詞をきちんと認識するための最高の練習になるでしょう。また『超・英文解釈マニュアル』はTOEICのPart5の対策としても最高の参考書となります。

主語と動詞を待ち構えるスタイルの確立は、英語力上達のための最重要課題ですね。

シャドーイングの利点

指のささくれの むき剥き方をミスって膿み始めました。パンパンに腫れて痛いです。

最近の学習は、こちらのテキストを使っています。

普通に解く、音読する、シャドーイングする、という方法で勉強していますが、最近は特にシャドーイングに力を入れています。

シャドーイングという学習法は、慣れてくると今まで気づかなかった色々な良いことを発見します。

  1. 手を使わない
    手を使わないので、移動中に取り組みやすいです。ただ、声は出すので、歩きながらブツブツつぶやいてる変な人になる危険性はあります。
  2. 目を使わない
    仕事で8時間パソコン画面見て、暇な時はスマホを眺めて、帰って来たら本でTOEIC学習。これは目が疲れます。途中、目を閉じてシャドーイングをして目を休ませると良いと思います。
  3. 暗記しやすい
    シャドーイングをしていると、意外と早く英語を暗記することができます。これは、聞こえてきた音声を口に出すまでに脳内で何度もリピートしてリテンションしているからそのまま覚えてしまうのではないかと思います。

音読とシャドーイングは学習の両輪ですが、意外とシャドーイングを中心に据えるバランスにした方が良いかな、と思い始めました。

来月のTOEICまで頑張りましょう!

聞き流し学習は効果的か

先日、こんなことがありました。

石川遼君が宣伝したスピードラーニングは、石川遼君が上手に英語を話すせいで、多くの日本人に、聞き流すだけで英語を話せるようになるという誤解を与えてしまいました。そんなことあるわけありません。中学生の息子さんは、三単現のsとかbe動詞とか、基本的なことからコツコツと勉強し直すのがベストでしょう。

英語をかなり勉強してきた人の間では、聞き流しは効果が弱い学習であるということをよく聞きます。リスニング系列の学習だったらシャドーイングやディクテーションのように、もっと集中して聞くトレーニングの方が効果があると定評があります。

しかし、やはり歩いてたりブログ書いてたりする時はどのみち勉強はできないので、聞き流しにも一定の出番があるのではないかと最近私は考え直しています。

そこで米国版のAudible.comの出番です。これは、洋書をかなり聞き取りやすい朗読をしてくれますので、聞き流しでも聞き取ることができ、学習効果があるのではないかと思っています。TOEICのリスニングで400点ぐらい取れれば聞き取れるでしょう。

Audibleはリスニング学習のツールとしては衝撃的なものだと思います。ぼーっとしがちな時間にリスニングしながら洋書を読めるというのは凄いことなんじゃないでしょうか。

すぐに見るのが面倒臭くなるTEDなんかよりも、私はAudible.comに凄い可能性を感じています。

part7の音読よりもpart5の音読の方が有効な理由

最近、本格的に英語熱が戻ってきました。毎日良いペースで勉強しています。

今日も昼休みに本気で『900点特急Ⅱ』を読んでいたら、あることに気づき、そのままツイートしました。


ということです。去年の夏頃、私は読解特急4の音読にチャレンジしていました。44周音読してTOEICに臨んだものの、終了時間を間違えるという失態もあって850点に終わりました。あまり効果があったとは言えません。

自分が今までTOEICの勉強をしてきて効果があったと思うのは、やはりこの2冊を何度もやった時でした。

この2冊は、全てのセンテンスがTOEICにおいて重要な語彙と構文のみで構成されていると思います。

part7の英文というのは、上記ツイートに書いたように、音読する価値の無い超簡単なセンテンスもかなりあります。我々が失点するのは、そういうセンテンスが原因ではありません。900点特急に出てくるような難しいセンテンスで意味が取れずにつまずくのです。part7も、そういう要所を攻略するのがキーになってくると考えれば、要所になりうる1センテンスを音読して暗記しまくるのが効果的です。

part7の音読は辞めました。再びpart5の問題集を音読しまくります!!