『ロッキー』シリーズの感想

先週、『シャドーイングと音読の科学』の要約を書きましたが、あれからと言うもの私の勉強は完全にシャドーイングと音読が中心になりました。次回3月のTOEICまで毎日続けます。

さて、今日は好きな映画についてでも書きます。私は英語の勉強を始めてから、洋画をよく見るようになりました。映画って長くて疲れるので小さい頃は嫌いだったのですが最近は映画ファンになりました。

好きな映画はと言うと、『ロッキー』シリーズです。ベタですね。ただ『ロッキー』はベタを極めた良さみたいなのがあります。

ロッキーの好きなところは、毎回トレーニングしてるシーンがあるところです。道を走ったり片手で腕立て伏せをしたり、階段を駆け上がったり、ロッキーがトレーニングしてるシーンがめちゃくちゃカッコ良いんですよ。

負け犬の毎日を送るロッキーが1回のボクシングの試合で人生を変えるためにトレーニングするシーンは、見てると自分も闘志が沸き立って来ます。無名の状態でチャンピオンと闘うことになり、晒し者にされるはずだったのが、大善戦をしてヒーローになるのは実に爽快です。同時にこの映画一本でビッグネームを手にするシルベスター・スタローンとも重なり、スタローンが現実で一発逆転をしているから、不思議とロッキーに対してもリアリティを感じてしまうんですよね。

今、私は負け犬です。行きたくない会社に毎日行っている。大人になると、毎日会社が楽しくて仕方がないという人はあまり居ないでしょうから、そういう意味では負け犬は多いです。

そんな負け犬の私たちが、頑張ろう、という気になるからロッキーという映画が大好きです。ハードなシャドーイングや音読に取り組む自分を、私はロッキーと重ねています。それをやってもロッキーのように人生を逆転できるというわけではないでしょう。でも、何もせずに人生を良くするのはもっと無理でしょう。だから英語をやりたいですね。

ところで洋画を見るのは英語の勉強のためでもありますが、ロッキーは英語の勉強にはあまり向かない映画です。主人公のロッキーの英語が物凄く聞き取りにくいのです。イタリア訛りという設定もさることながら、スタローンの滑舌が悪いんですよ。そういう役柄だからというわけなんですが。アポロやエイドリアンなど他のキャラの英語はとても聞き取りやすいです。

加えて、ロッキーの英語は文法的な誤りが多いのが面白いです。なぜかロッキーは正しくは You were と言うべきセリフで You was と言うのです。あと She doesn’t と言うべきところで She don’t と言ったり。中学校の英語の試験で書いたら点がもらえないような英語を使うのです。これはネイティブ的には、ある印象を持つと思います。日本人でも日本語の文法を間違えて話す人は居ますから、そういう風にロッキーを印象づけているのでしょうね。

『シャドーイングと音読の科学』のレビュー

英語学習においてシャドーイングや音読が効果的であるとはもはや一般的に言われていますが、何故効果的なのかは実際のところよく分かっていないと思います。ただ、安河内哲也先生みたいに実際に英語が物凄くできる人が音読は大事だと言うので、やっぱり効果があるのかな?と経験的に感じていました。年末のRed Bullさんのセミナーでも徹底的な音読が推奨されていましたし。

しかし、Twitterで出会うTOEIC満点取得者は、必ずしも音読推奨派ではなかったのです。あ〜るさんというTOEICで満点を何度も取ってらっしゃる凄い方のツイートで

少なくともTOEICのリスニングでは、本番当日に会場でやらされることは「答えを選ぶこと」だけです。声出しすることではありません。つまり本番に向けた実戦練習としては、答えを選ぶ練習をすれば十分なはずなんです。それがなぜか練習では、必ず声出しまでせよと言われる。謎と言えば謎です。

音読推奨派だった私は、あ〜るさんの発言で、ブレまくっていました(笑)確かに、TOEICは声を出さない試験です。だったら何故TOEICの対策で音読をが推奨されているのだろう?と。

私は音読の重要性を再確認するために、外国語習得における音読の重要性を科学的に説明した本を読んでみることにしました。やはり、何故やるのか?ということを理解したうえでやった方が良いと思うからです。 仕事でも、上司の命令に対してその効果に疑念を抱きながらやっていては成果は出せません。自分が納得して取り組んだ仕事の方が成果が出ませんか?

この本です。


オススメ度(5段階) ★★★★

以下、本の内容を要約していきます。大きく分けて3つの内容で説明します。

  1. シャドーイングをするとリスニング力が向上する
  2. 音読をするとリーディング力が向上する
  3. シャドーイングと音読をすると英語(外国語)を長期記憶しやすくなる

まずシャドーイングをするとリスニング力が向上することについて説明します。

リスニングという行為は、

音を知覚する→意味を理解する

という段階を経ます。母語の場合は知覚の段階が自動化されており負荷がほとんど無く、次のステップである理解に使う時間が充分に取れるため、容易にリスニングを行うことができます。しかし外国語の場合は音を知覚するだけで大きな負荷がかかります。すると意味の理解に使える時間が足りず、例えばTOEICで言えば次の音声が流れてきてしまい、聞き取りができない状態でテストが進行してしまいます。実際の英会話では相手に聞き返す必要が生じてくるでしょう。

シャドーイングは聞こえてきた音をそのまま発音する行為です。これは、音を知覚する行為を自動化するトレーニングになります。このトレーニングを徹底的に行うことにより、知覚が自動化され、意味を理解するために多くの時間を使えるようになります。つまりネイティブの聴覚処理に近づくことができます。

次に、音読をするとリーディング力が向上することについて説明します。この本では、音読とリーディングの関係は先ほど述べたシャドーイングとリスニングの関係とほぼ同じ論理で説明しています。

リーディングという行為は

ディコーディング(文字の解読)→意味を理解する

ディコーディングとはリスニングで言えば音を知覚する段階にあたります。具体的には

  • 文字を見て認知する
  • 知っている語彙として認識する
  • 文字を心の中で発音に変換する

という脳内の作業のことです。黙読していても、大抵の場合は心の中で文字を発音していると思いますので、文字を心の中で発音に変換するという段階を踏みます。認識した文字を心の中で繰返し発音することで記憶を保持し、次の理解の段階に進めることができます。ディコーディングの次の、理解する段階では、リスニングとほぼ同じ脳の働きで処理されます。

リーディングは文字を音に変換するので、実はリスニングよりも1ステップ作業が多いことになります。音読は、文字を発音に変換することを声を出して積極的に意識した形で行うことによって、ディコーディングの自動化を目指す練習になります。自動化ができれば理解に多くの時間を使うことができるのもリスニングと同じです。リスニング同様、知覚段階を自動化することが、ネイティブの処理に近づく方法であるということです。

最後に、シャドーイングと音読によって英語を長期記憶しやすくなることついて説明します。

人が短期記憶を長期記憶に変えるルートには、映像的な記憶と、エピソード記憶と、言語記憶があります。語学学習の暗記においては言語記憶が主になります。言語記憶は、脳内で単語や文の発音を何度もループさせることによって、短期記憶から長期記憶に転化されます。

聞いた音は、約2秒間は脳内に保存されますが、その間に脳内で何度も復唱しなければ忘れてしまいます。2秒間に何度も復唱するためには、音を知覚したり文字を見てから脳内で発音に変換するスピードを増やす必要があります。ネイティブはその過程が自動化されているので、復唱するのが速いため、単語や文を長期記憶に転化させやすいのです。

その過程を自動化するためのトレーニングが、シャドーイングと音読である、というわけです。認識した単語や文を脳内でループさせる作業が高速化されることによって、短期記憶を長期記憶に変えやすくなるのです。

以上がこの本の、シャドーイングと音読が語学学習で効果的であることを説明した部分の要約になります。本文ではもっと実験やデータを用いて論理的に説明されていますので、詳しく知りたい方は是非読んでみることをオススメします。

ではこの説を踏まえて、どのようにシャドーイングや音読を英語学習に取り入れたら良いのか?という話については、また別の記事で書くことを予定しています。

Why →How →What という思考法

TEDというサイトをご存知でしょうか?英語で行われたスピーチが掲載されたサイトです。スピーチの内容が面白く、スピーチそのものもとてもクオリティが高く、スクリプトを読んだりして英語の勉強の教材としても使われています。

今回の記事では、1つのスピーチを紹介します。良いプレゼンテーションなので是非見てみてください。

Simon Sinek: How great leaders inspire action

プレゼンターは優れたリーダーの思考法に気づいてしまったらしく、それを私たちにシェアしてくれます。それは何なのかと言うと、優れたリーダーは行動を

Why How What

という順序で考え、普通の人は

What→How→Why

という順番で考えるらしいです。前者の方が、相手を説得する時に効力を発揮します。例えばGoogleという会社の行動理念。

  • なぜGoogleを運営するのか?→地球上の知を整理できると信じているから(Why)
  • どのようにしてそれを達成するのか?→最先端のアルゴリズムを使うことによって(How)
  • 何を利用者に提供するのか?→興味ある人に情報を届ける広告(What)

こんな感じだと思います。Whyの部分が強烈なビジョンになっていてカッコ良いです。だからGoogleは強いです。結果として生まれるWhatも強いものになります。同じインターネット広告会社にしてもこれはどうでしょうか?

  • 何を提供するのか?→売れる広告(What)
  • どのようにしてそれを実現するのか?→優秀な社員を集めることによって(How)
  • なぜそうしたいのか?→利益を得るため(Why)

こちらは平凡な感じがするでしょ?それでは売らんかなの経営方針になって、ダメなんですよ。やっぱり人は、Googleみたいなクールな会社のお客さんになりたいと思います。

これは相手を説得する時の方法ですが、自分自身を説得する時も使えます。即ち自分のモチベーションを高めるときです。私の経験則として、勉強を頑張れた時というのは、WhyHowWhatの順で考えていた時です。例えばこれをTOEIC学習に置き換えるとこういうことです。

  • なぜTOEICを勉強するのか?→TOEICという謎を解明したいから(Why)
  • どのようにTOEICを勉強するのか?→シャドーイング、音読という科学的な方法によって(How)
  • 何を得るのか?→TOEIC900(What)

この順番を守ってマインドセットできてると、不思議とモチベーションが続くんですね。

イマイチ動機付けが弱くなるパターンはこうです。

  • 何を得たいのか?→TOEIC900(What)
  • どのようにそれを達成するのか?→TOEIC900点突破を売りにした予備校に通うことによって(How)
  • なぜそうしたいのか?→就活の面接で言いたいから(Why)

私の場合、圧倒的に前者の方がモチベーションが上がりやすいです。大学受験の時もそうでした。失敗してしまった就職活動は完全に

ラクでそこそこ金がもらえる会社に入りたい(What)

から入っていたので完全にダメでした。その場合金というWhatがあれば会社には入りたくないんですよ。就活の志望動機としては世の中を変えたいからというWhyから考える人の方が強いと思います。もちろん、金を稼ぎたいとか女にモテたいみたいなWhatから考えて成功する人もたくさん居ます。ただ、私の経験則としてはWhyから入った時の方が成功してますね、という話です。

皆さんも、Why→How→Whatという順番の思考を試してみてください!

第197回TOEIC公開テスト 受けて来ました

先ほど、第197回TOEICを受けて来ました!メジャーフォームです。

私は試験当日は、色々とゲン担ぎをこなして行って試験を受けます。中でも最も大事なのは、ドーピング。今回選んだのはパワードコーヒーという飲み物です。まぁこれは科学的に言っても脳が興奮状態になるのでただのゲン担ぎではないのですが。

カフェインを摂取すると過剰にトイレに行きたくなるので、午前10時15分の時点ですでに飲んでおきました。

その後、試験までに4回もトイレに行き、無事体内の尿を排出した、と思っていました。

が、リーディングで30分を経過したぐらいでしょうか。めっちゃトイレに行きたくなってしまいました。私はリーディングを時間内に解き終える実力が無いため、できれば試験中にトイレには行きたくないです。とにかく我慢していました。すっごい気が散りますね…。

が、残り30分ぐらいのタイミングで、これはもうトイレに行かなきゃ無理だな、というポイントまで来てしまいました。そして挙手する私。超特急でトイレに行きました。

1秒が惜しい状況なので、手は洗いませんでした。

※私は普段トイレに行った時は必ず手を洗います。

トイレ行ったら、途端に頭が冴え始めました。ラスト30分から私は猛反撃を始めました。こんなことならもっと早く行っておけば良かった!もっとリーディング全体で集中できたのに。

塗り絵をしてしまうのが嫌でトイレは我慢していましたが、私も早い段階でトイレに行くスタイルに変えようかと思いました。

あ、ちなみに試験自体は、まぁそこそこのできです。850は切ってないかな……と思います。受験された皆さんお疲れ様でした。

第197回TOEICに向けて

次の日曜日はTOEICです。私の勉強も、ラストスパートに入るところです。

今回は、年末から900点特急のみをやるという勉強に切り替えました。1冊のテキストをやり込むことの効果を身を持って計りたいと思います。

ただ、直前に1つだけ、初見の模試を解きます。名うてのTOEICマスター達は試験直前に初見の問題を解くなと言いますが、私はそれだけはどうしても守れません。初見の問題を処理する練習を1回だけでもやった方が試験当日の脳の処理はうまくいくのではないかと思うのです。

私の目標はとりあえず900超えです。正直、1月のTOEICでは厳しいかな、と思っています。もちろん達成できるようにベストを尽くしますが、本命は3月です。

今回は、最低でも、次に繋がるTOEICにしたいと思います。

私の英語歴 その11 TOEICへのリベンジ

その10の続き

私の英語歴を綴って来たこのシリーズも、今回で現在の私に追いつきますので、一旦終わりです。

20歳の12月にTOEICを受けて490点を取ってから、私は全くTOEICを受けてませんでした。英語はずっと勉強し続けていましたが。

また、TOEICは就職、転職に直結しないということも引っかかっていました。よくある「TOEICのスコアだけでは何もできない」っていう批判。そんなのを真に受けて私はTOEICを受けませんでした。代わりにUSCPA( 米国公認会計士)の勉強を始めたり、もっと無駄なことをやってましたね。ちなみにUSCPAは早々にあきらめました。

それが、5年ぶりにTOEICを受けようと思ったんですよ。

オンライン英会話に、フィリピン留学を終え、私はかなり英語が「話せる」という自信がありました。でもそのことを人と話しても、所詮私はTOEIC490点の男。

「え?リスニングだけで490点ってこと?」

なんて言われてしまう始末です。だんだんとこの状況が悔し くなってきました。

フィリピンに留学に行った時、その学校の生徒は私よりも特別英語ができるとは思わなかったんですが、みんなTOEICを受けていて800点とかやはり超えてるんですね。そういえば、大学の知り合いも、TOEICは800点超えてる人が多かったことを思い出しました。

また、社内でも、英語が好きだった ので英語を使う部署に異動したいと言っていましたが、私の英語力を証明する指標が一切無かったんですね。しゃべれるなんて言っても人事の人は信じてくれません。

私はTOEICを受験しようと決意しました。あいつらが800点取れるなら、俺も800点ぐらい取れるだろう、とようやく思ったんですね。

25歳の12月から勉強を初めて、3月のTOEICを受けました。TOEIC対策は実質3ヶ月ぐらいでした。

勉強内容としては、文法特急1・2、金のフ レーズ、公式問題集、全力特急、直前の技術をやりました。どれも2周ぐらいやりました。あとは公式のリスニングは音源を何回も聞き、音読もしました。

この対策は、幸運にも、英語力をTOEIC力として表現するためには最適なものだったと思います。

私のスコアは860でした。5年ぶりに受けてこのスコアは、私にとって満足できるものでした。自分の英語力を試験を通してしっかりと表現することができたと思います。

そして何よりも、久々にやったTOEIC対策はかなり楽しかったです。文法特急と金のフレーズは本当に、面白いぐらいTOEICの傾向を読み切っていて、進めるほどに私の脳はドーパミンを分泌させていました。私はあれほど嫌いだったTOEICにハマっていました。

とはいえ、最後に5問ほど(DP問題1つ分)塗り絵をしてしまい、それだけが心残りでしたので、6月に再挑戦しました。今度は885点でした。実はこの時も塗り絵をしてしまったのですが、何故かリスニングで470も取れたので奇跡的にこのスコアでした。

その後、私は通訳案内士という資格に興味が出たので、TOEICはしばらく中断していました。その次に受けたのは、1年4ヶ月後になります。

書いてきたように、私はTOEICスコア490から、860まで上げるのに5年かかりました。TOEIC対策は最後の3ヶ月だけですから、少ないと思います。860点のために5年は長すぎると思いますが、私は本当に英語が好きで、TOEIC対策以外の方法で楽しんで勉強していたのでしかたがないと思います。

現時点での私の最高スコアは885ですので、私の英語歴もひとまずここまでとします。また学習が進みましたら、続きを書いていきますので、ご期待ください。

私の英語歴 その10 国際交流にハマったあの頃

その9の続き

私の英語歴もついにその10を迎えました。書き始めたら色々思い出して、予想以上に長いシリーズになってしまいました。とりあえず現時点までの記録としては、この記事ともう1つで終わる予定です。

オンライン英会話をある程度やって英会話ができるようになって来たころ、私は国際交流にハマりました。市が主催する国際交流ハイキング的なイベントに行ったり、英会話サークルに行ったり。私の住む地域に日本語学校があって、けっこう英語圏からの留学生も住んでおり、私はLanguage Exchange とちょっとシャレた言い方で国際交流遊びを楽しんでいました。

生徒たちはだいたい20代ぐらいでしたが、どうも田舎で国際交流とか英会話と言うと、比較的年配の人の趣味のようで、イベントに来る日本人はそういう人が多かったです。田舎の若い人はヤンキーが多いので英語がしゃべれません。留学生は日本語学校に通っていても、普通の日本人と出会うわけではありません。でもせっかく日本が好きで日本に来たんだから日本人の、できれば自分と同年代の人と友達になりたいと思うでしょう。そんなわけで私は若くてそこそこ英語がしゃべれる稀有な人材として、国際交流遊びを楽しんでいました。

初めて英会話学校と旅行以外で英語を「実用」したものですから、私は有頂天でした。そこで、Language Exchange のサークルに参加するだけでは飽きたらず、自分でそういうサークルを作ってしまいました。日本語で話す時間と英語で話す時間が半々ぐらいの、ギブ・アンド・テイクで楽しんで勉強しましょうという感じの集まりです。

最初のうちは良かったのですが、留学生は長くても1年ぐらいで帰国してしまうので、私がせっかく仲良くなっても、みんなすぐに帰国してしまいました。恒久的に留学生を連れて来るシステムを構築できていれば問題無かったのですが、そこまで私の手腕はありませんでした。

逆に、日本人が増殖し過ぎてしまいました。特におばさん。やはり田舎で英会話と言うと、おばさんの趣味なんですね。

おばさんでも、既に英語できる人や毎日頑張って英語の勉強してる人なら良いんですが、だいたいが英語ができないけどなんか外国人と仲良くなりたいから来たというおばさんで、段々と私は、何か違うなぁと思い始めました。私は英語(留学生は日本語)を勉強するサークルを作りたかったのですが、おばさんは勉強は嫌いでした。

早い段階でコンセプトを明確に打ち出せなかった私のミスでした。別に英語できないおばさんが国際交流するのは自由なのですが、そういう人のために私がボランティアで会合の内容を考えたり留学生を集めるのは違うよなぁと。やる内容のレベルについても英語できないおばさんに気を使ってしまっていましたし。今思えばおばさんに気を使い過ぎたかな?という感じです。

別に自分が楽しむためにやっていたので、おばさんのために、というのはおかしいのかもしれません。他に、英語の練習はオンライン英会話で良いや、という気持ちが強くなったのも大きな原因でしょう。軒並み私の友達が母国へ帰ってしまったのを気に、私は自分のサークルを無期限活動停止としました。以来やってません。

また、それ以外にも私は国際交流系のことをしなくなりました。その時間、フィリピン人講師とマンツーマンで英会話した方が英語の勉強になるんだよなーと思ったら、英語の練習のために国際交流をするのは効率が悪いな、と思ったのです。国際交流が目的なら良いと思います。

なんだかマイナスの思い出ばかり書いてしまいましたが、もちろん私は国際交流を楽しんでいました。自分の英語が本当に通じると分かって嬉しかったし、色んな国の若者と話して、外国の生きた情報が入って来て楽しかったです。後は私は英語で相手は日本語ですが外国語学習者という点で同じ志を持つ者同士、仲良くなりやすかったと思います。同時に彼らの日本語学習のお手伝いができたことも良かったです。今でも続いている友達が居て、私がその子の国に行った時に会ったりもできましたし。直接的にはあまり勉強になりませんでしたが、友達とちゃんと会話できるようになるために一生懸命ふだんの勉強をしようと思いましたので、モチベーションを上げる良いきっかけにはなったと思います。

国際交流は英語力を付けてからにしろ、と言う意見も世の中にはあるようですが、私はそれは違うと思います。国際交流のチャンスがあれば早い段階でやった方が絶対に良いです。

いつまでも勉強だけしていては、何のために英語を学んでいるか分かりません。英語は勉強するよりも実際に使った方が楽しいです。その楽しみを、早い段階で知った方が良いです。または、下手な英語を友達に使ってみて初めてもっと頑張ろうと思うのです。

ただ、今は、もっと英語力を高めることに集中したいですし、英語を使うのは、洋書を読んだり、たまに英語のブログを書けば良いと思っているので、国際交流的なサークルやイベントは当分必要無いかな、という状態です。今度こういうサークルを作るなら、もっとしっかりしたコンテンツがあって私のやりたいことを実現できる形でやりたいですね。

その11へ続く

私の英語歴 その9 サラリーマン3年目 フィリピン留学の思い出

その8の続き

オンライン英会話のラングリッチには、フィリピン留学のコースがありました。2012年当時、フィリピン留学が流行りつつあり、私は半年ぐらいフィリピン留学に行ける人を心底羨ましいと思っていました。そのために仕事を辞めようかと思っていたぐらいです。

でも、まずは仕事を続けながらできることをしようと思い、私は10連休を取得し、ラングリッチのフィリピン校舎に1週間だけ留学しました。

私は海外渡航経験こそ、韓国とシンガポールに1回ずつあったものの、発展途上国に行ったのは、今回が初めてでした。そこで私が見たものは…………道端で裸で寝てる子供や、ショッピングモールで私をナンパしてくる金目当ての女性でした。これが途上国なのか。私はショックを受けました。

あと、全体的に空間が汚いと思いましたね。日本はマジでキ◯ガイのように清潔な国ですよ。フィリピンの学校では自分の部屋でお菓子を食べただけでアリが行列作ってましたから。これからフィリピン留学に行く人は、衛生面は要注意だと思います。

という社会勉強的な側面も強かったのですが、1週間しかありませんので、頑張って勉強しました。1日8時間のマンツーマンレッスンを受講しました。

私がやった授業は

発音矯正コースと、ニュースレッスン、TEDを使ったレッスンでした。

発音矯正コースは、マンツーマンで英語の授業が受けられるということで、当時のラングリッチの留学コースのウリの1つでした。オンラインでも発音矯正は受講していたのですが、やはり対面でやった方が音声もクリアですし先生も指導しやすいので効果はあります。けっこう厳しくトレーニングされ、私のアメリカ英語の発音はそれなりに良くなったのでした。でも今思えば、こちらの記事に書きましたが発音練習は必要無いと今は考えているので、無駄だったかも、と思います。

ニュースレッスンは、主にVOAというサイトからニュース記事を選び、先生の前で音読し、要約したりディスカッションしたりしました。これはオンライン英会話でも長く続けており、そこそこ効果のある勉強法なのですが、先生の前で音読している時間が無駄という欠点があります。でも、ニュース記事を教材にする以上、オンラインでもオンサイトでも、講師も記事の内容は初見です。すると講師が記事を読む時間が必要で、それが、私の音読中の時間になります。講師の方が英語力が高いので、私が読んでる間に理解してしまうんですね。

この問題に関しては、講師が理解している記事を教材にする必要があります。きちんと講師が管理されている英会話学校やオンライン英会話学校じゃないと難しいでしょう。

TEDを使ったレッスンも、まぁニュースレッスンとたいして変わらないですね。ただ、ジョブズの有名なスピーチなど、ありがたい話についてディスカッションすれば理解も深まるので、その点は良かったと思います。

あとはこれは実現しなかったのですが、私は文学作品を使った授業をやりたかったです。Virginia Wolfの、Mrs. Dalloway という本を読み、当時私はその難解な表現の意味を理解するヒントを探していました。分詞構文っぽい〜ingが多発されるのですが、果たしてそれは何なのか?フィリピン人講師からヒントが得られると思ったのです。

ですが、1ページ目を読んだら、講師もよく意味が分からなかったようで、授業として何をして良いか分からない、と言われてしまいました。これはその通りで、普通の日本人が急に夏目漱石の作品で授業しろと言われても無理なのと同じで、無理のようでした。フィリピン人にとっては英語は母国語でさえありませんしね。また、Mrs. Dallowayなんかを教材にしたい生徒は私だけでしたでしょうから、講師は面食らったと思います。

授業以外では、生徒やインターン生と交流できて楽しかったですね。若くして海外に来てる人達ですから、私には無い色々な情報を持っていました。英語の勉強について語り、大学生に戻ったような感覚になり、私は久しぶりに楽しい気分を味わいました。普段は英語について誰とも話をしませんでしたからね。

終わってみて、フィリピン留学で私は1週間だけですが頑張って勉強したので英語力は上がったような気がします。ただ、即座にTOEICを受けていないので、その効果は数字では計ることはできません。

英語の勉強という点だけでしたら、同じ期間日本で引きこもってオンライン英会話を使ったりして勉強してたら同じぐらいの効果が得られたかもしれません。ただ、日本に居たらそこまでモチベーションが続かないのと、あとは社会勉強的な点でとても有意義なフィリピン留学でした。日本人は発展途上国を一回見た方が良いです。

その10へ続く

2014年もうすぐ終わりか…

2014年ももうすぐ終わりですね。一年が早いと感じているかもしれない自分に恐怖しています。このまま無駄に年を喰っていくだけなのか?と思ってしまって。

2014年は、珍しく目標を立てていた一年でした。で、その目標は

通訳案内士試験に合格すること

でした。結果はまだ2月になるまで分かりませんので、結果はどうあれ、目標達成に向かってできる限りのことはしたので、良かったと思います。目標を決めるってのもなかなか良いですね。

なので来年の目標も決めたいですね。来年の目標は

  • TOEICで900点以上取る
  • 小説を2本書く
  • 58キロまでダイエットする

とします。それぞれ、「行動」ではなくて「結果」を目標にしているので、頑張ってやっても達成できるか分かりません。目標を行動のレベルで何をすべきか考えて実行する必要があります。小説の件に関しては行動かな……。

達成できるように頑張ります!

発音の良さは大事か?

最近の英語学習界では、発音の良し悪しがよく話題に登っているように思える。どんなに正確に英語の読み書きができても、カタカナ英語では通じない、というような話です。流行りのフィリピン人とのオンライン英会話や、フィリピン留学も発音矯正コースをウリにしている学校があるようです。

これは確かにその通りで、私もフィリピンやシンガポールに行った時に、カタカナ英語は全然通じないな、と思いました。中学生は恥ずかしがって授業で英語らしく発音しないけど、それではせっかく英会話できるだけの英語処理能力を身につけても外国人に全然通じないのでもったいないと思います。

他には、発音が下手だと頭が悪そう、話を聞いてもらえない、という説もまかり通っていますね。

でも、私は最近は発音の良し悪しはあまり大事じゃないと考えています。

そもそも、発音が良いとはどういう意味でしょうか?

  • Rの音が巻舌になっている
  • waterがワラみたいに発音される
  • thの音が、スッ、って空気が抜ける感じ

とかですかね?日本人が憧れる、英語らしい発音ってだいたいそんなところだと思います。

でも、上の2つ、Rの巻舌と、waterがワラになるのって、実はアメリカ英語の発音に過ぎません。まずイギリス英語では、語の先頭、又は母音の前以外の場所にあるRはほとんどの場合発音されません。日本人が、英語の正しい発音の代名詞だと思ってる巻舌の発音を、イギリス人はしないのです。

Rの代わりに、「シュワ」っていう発音をします。シュワって変な名前ですが、本当にそういう専門用語なので仕方が無いです。シュワっていうのは何も発音しないような発音のことです。

waterについては、「藁」って発音すると通じるとか言われていますが、イギリス英語ではTの音をちゃんと発音するので、ワータに近い感じです。最後のRは発音しませんので最後は伸ばしません。イギリス英語を使う相手にはwaterは「藁」って言うより「綿」って言った方が通じます。私はタイ人と英語で話していて、相手が「綿」って言うのが何か分からず、相手は私が「藁」って言うのが何か分からず、困惑したことがあります。たまたまそのタイ人がRの発音についてイギリス式だったのだと思います。

つまり、現代の中学校で習っている「英語の正しい発音」というのはアメリカ人の英語に過ぎないのです。英語の発祥の地、イギリスではちょっと違った風に発音されている。これでは、一体どちらが「正しい発音」なのでしょうか?

でもアメリカ英語が世界のスタンダードだから……と言う意見もあるかもしれません。ところが実はそうではなく、イギリス英語でもアメリカ英語でもない英語を話す人は世界でたくさん居ます。有名なのはTOEICでお馴染みのカナダ英語、オーストラリア英語などですね。オーストラリア英語でもRは巻舌で発音されないので、既にRの巻舌が世界の標準ではないことが分かると思います。

TEDという動画サイトが、英語学習者の間で人気があるようです。英語の学習に使われたり、上手なスピーチのお手本にされています。確かにこのサイトで視聴できるプレゼンテーション、どれもめちゃくちゃ上手いです。

でも、いくつか動画を見ると、発音がアメリカ英語じゃないことが多いことに気づくと思います。中には、アメリカ英語を「標準」と考えていると、訛っているなぁと思うような発音の人もTEDでスピーチしてます。マララさんの父のスピーチなんかがそうです。そしてそのスピーチは、やはり上手いです。

発音が上手くない(その国の訛りがある)と話を聞いてもらえないと言うのも、既におかしいというのが分かると思います。TEDで話している日本人の英語も、カタカナ英語ですが、英語としてもスピーチとしても上手いんです。例えばこのスピーチなどです。

私はフィリピンに1週間だけ留学した時、発音矯正の授業を取っていました。RとLの発音などを、マイ・フェア・レディみたいに厳しく指導されていました。worldとか、かなり苦戦しましたね。

でも、今思えば、別に発音の練習なんか一生懸命しなくても良かったな、という感じです。Rの音が苦手なら、発音しなきゃ良いんです。イギリス英語みたいに。Rはイギリス英語でscheduleはアメリカ英語、とか好きな英語を組み合わせれば良いと思います。

と言うわけで、アメリカ人やフィリピン人相手に英語が通じない時に、多少、彼らの発音のように巻舌をやったりして言い直したりする必要があるかもしれませんが、発音を勉強する意味はその程度のものだと思います。

アメリカ英語に近い発音=正しい発音と思い込み、巻舌の発音とかをわざわざ練習する必要は無いな、と私は思ったのでした……。