僕が大学生の頃から就職活動は凄く加熱していて、僕は50社ぐらいエントリーしたけど全て落ちて、1社だけ引っかかったところに就職しました。
どうせサラリーマンになるんだったらどこに入っても一緒だったと思うので、大きな後悔は無いのですが、1つだけ失敗だったなーと思うことがあります。
私は大学生の時にTOEICのスコアが550しか無かったのです。当時もTOEICの権威はかなりあり、同級生には800点取ってる奴がたくさんいました。しかし英文学を専攻していた私は、アカデミーの世界にかぶれており、即物的なTOEICを毛嫌いしていました。
極め付けは就職活動の説明会です。説明の後に、決まって会社の人から何か質問はありませんか?と聞かれるわけですが、その時に決まって出てくるのが、
「◯◯大学の△△と申します。本日は貴重な話をありがとうございました。質問ですが、御社では英語力は必要とされていますか?」
という質問。ちなみに貴重な話をありがとうございましたって言う定型句は3年ぐらい前に「キチョハナカンシャ」っていう名前で揶揄されていましたね。もうこのスラングも無いのかな?
本題に戻ります。例の「英語力は必要ですか?」という質問に対しては、会社の人は決まってこう答えていました。
「英語はできた方が良いですが、それよりも、きちんと日々の仕事をこなすことが大事です。英語ができるだけの人材は歓迎しません。」
というもの。ちなみに私はメーカーやインフラなど、まったりした社風の会社ばかり受けていました。天下を取ろうと思って就活してる人は居なくて、公務員と対して変わらんマインドセットの人の集まりだったと思います。そりゃ確かに、毎日英語で仕事するわけじゃないから、そういう回答にもなるかな、と今ならうなずけます。
だいたい、普通の日本の会社だったらほとんどの社員は英語ができないわけで、英語にコンプレックスを持っていることになります。「英語ができる=調子に乗ってる」みたいなイメージを持つ人も多く、英語ができるだけの新入社員など入って来ようものなら、「生意気」というレッテルを貼ってあまり良いイメージを持たないのではないでしょうか。また、新入社員が全員TOEIC900点などあろうものなら、英語できない自分らのメンツが立たなくなってしまうので、本音では英語できる人が入って来ないで欲しいと思っているから
「英語ができるだけの人材は歓迎しません」
等と言ってしまうのでしょう。ただのコンプレックスです。
しかし、「英語ができるだけの人材は歓迎しません。」という言葉が良くないのは、それを真に受けて英語を勉強しなければ、「英語すらできない人材」になってしまうことです。私はこれになっていました。
考えてみれば「英語ができるだけの人材」というのは英語ができてるだけ凄いんですよね。ましてや学生なんだから、英語ができれば充分だと思います。
というわけで、今大学生の人は、英語を勉強した方が良いと思います。あと、会計士、看護師、医者の資格を取るのも良いと思います。こっちの方が英語よりも良いかな(笑)